長ぐつをはいたネコと9つの命のレビュー・感想・評価
全88件中、1~20件目を表示
オオカミ役のヴァグネル・モウラ、完璧か。
字幕版で鑑賞。まずは昔ながらの2Dアニメの奔放さを前面に押し出したアニメーション表現の面白さに目が離せなくなる。そして声がいちいち良い。特に本作では超重要キャラであるオオカミを演じたヴァグネル・モウラ。『エリート・スクワッド』二部作や『ナルコス』で知られるブラジル人俳優だが、バンデラス演じる主人公を脅かす凄みと、ただの悪役では終わらない哲学的な深み、そしてもうビジュアルと合わさることで猛烈にカッコいいという三拍子がそろった見事さ。サルマ・ハエック、フローレンス・ピュー、オリヴィア・コールマンと、あまりにも豪華な顔ぶれで安心感も半端ないのだが、比較的知名度低いヴァグネル・モウラの名演にMVPをあげたい。
いい動きが堪能できる
アメリカの3DCGアニメーションは、『スパイダーマン:スパイダーバース』以降、新たな潮流の中にある。絵柄を手描きテイストに、リミテッドな動きも活かしたハイブリッドな作風で、昨年の『バッドガイズ』やこれから公開の『ニンジャ・タートルズ』のアニメーション映画もこういうテイストになるようだ。本作の場合は、アクションシーンでこのリミテッドテイストが取り入れられていて、見せ場がくると絵柄が切り替わるのだが、このメリハリが面白い効果を生んでいる。CGのフルアニメーション的な動きからリミテッド風に切り替わり、スタイリッシュなアクションが炸裂する。気取った猫が主人公なので、そのカッコよさも前作よりも倍増だし、観ていてとても爽快だ。本作はアメリカで予想外の大ヒットになったようだし、この潮流はしばらく続きそうだ。
同時に、日本の手描きアニメにCGが紛れ込んだ時に指摘されがちな、「馴染んでいるのか」問題もあると言えばあるのかもしれない。あまり深く考えずに見ていればいいんだけど、どうして絵柄と動きの質が切り替わるのかと疑問に思う人もいるかもしれない。
とはいえ、3DCGの進化もたんにリアルであることだけではなく、ようやく色々な方向性を模索できるようになってきた。これは良い傾向で、これからどんどん色んなトライが出てくるといい。
11年の時を経て帰ってきた「シュレック」シリーズのスピンオフ「長ぐつをはいたネコ」の第2弾。作画は一見の価値がある。
本作は、「シュレック」シリーズから誕生した人気キャラクター「長ぐつをはいたネコ」が主人公となる長編劇場アニメの第2弾です。
第1弾は、日本ではちょうど11年前の2012年3月17日に公開されたので、まさに11年ぶりの帰還です。
そして本作も前作と同様にアカデミー賞の長編アニメーション賞にノミネートされています。
吹替版では主役のプスの声優が変わっていましたが、字幕版ではアントニオ・バンデラスが美声を轟かせ続投していました。
物語自体は前作と同様に独立しているので、本作から見始めても問題ないと思います。
タイトルの「9つの命」が象徴しているように、「ネコは9つの命がある」ということわざを上手く使って物語が構成されています。
本作で注目すべきは、アクションシーンの描き方です。
これは、日本のアニメーションにおけるアクションシーンの描き方を探求しCGで表現していると思われます。
日本ではアニメーション映画の人気が高いですが、その現象は世界最先端の技術力に裏打ちされてるものだと実感もできました。
プス
いのちは大事に!!
バトルシーンがめちゃくちゃカッコいい!
猫ヒーロー
プスは童話由来でなくドリームワークスが創った猫、長靴と訳されているが雨靴ではなく中世騎士が履いていた革のブーツですね。猫が9つの命を持つというのは魔女がそうだったからで、そのルーツは古代エジプトの九柱神、猫の姿をしたバステトに由来するというから深い話です。
まあ、猫が主役のおとぎ話の類、動物の擬人化に姿を借りたアクションヒーローもの、無益な戦いシーンが多すぎるのであまり子供には見せたくない気もします。
まあ、結局は仲間や友情の大切さを説いているのだから良しとしましょうか。
チーム・友情
限りある命
前作から11年の時を経てグレードアップ!
Favorite fearless hero
長年待ち望んでいた超カッコイイ「長ぐつをはいたネコ」のプスの物語の続編であり、シュレックのサブシリーズの新作。
クオリティは流石のドリームワークス。
何度もの「死」を笑い飛ばしてきたプスが、本当の最後を目にした時の恐怖心に仲間やその思い出を胸に立ち向かい克服する...
何度も恐怖と対面させ、その度に感じる仲間の心強さに成長を後押しされて、最後には華と化し恐怖に立ち向かう。
その成長譚が最高。兎に角胸を熱くさせてくれる。
またサブプロットとして描かれる、ゴルディと3匹のくまの「家族愛」。
本当の愛とか家族って言うのは、何時でも傍にあって。それがとっても丁度いい。
よくあるメッセージながらにしても、芯を着くその言葉の温かみに思わず涙してしまった。
アニメーションの作風は最近のトレンドな激しいアクションのコマ割り作画に、ドリームワークスお得意のカラフルで豪華な3Dアニメの演出。どの年齢の人でも、その激しさと鮮やかさに目が釘付けになってしまうことは間違いないだろう。
次なる「チーム友情」と、願わくばシュレックたちとの新しい冒険に期待を寄せたくなるような。とても素晴らしい作品でした。
ワンコという犬の生き方に感動
ワンコという犬の生き方に感動
家族からソックスにいっぱい小石を詰められて川に捨てられたワンコ。
やっとのことでソックスを破り生き残ったワンコ。
誰を恨むことも憎むこともなく、明るく前向きに生きてる姿・・・
心底凄いと思った。
自我も欲も捨てた生き様。
美しいと思った。
セラピー・ドッグのワンコに心を奪われた。
作画は美しい。
長ぐつをはいたお尋ね者のネコのプス(ブスではありません!)
プスも超美ネコ。
羽根飾りの付いたつば広帽子にフェンシングのような剣そして細身の
パンツに長ぐつ!
あんまり張り切って活躍したので、9つあった命もあとはたった1個。
どんな願い事も叶うという「願い星」を探しにさらなる冒険の旅へ。
ウルフやジャック・ホーナーなどの天敵がそうはさせじと追ってくる。
派手なアクションもあるけれど、野良猫を預かる保護施設の
ママ・レーナの優しさなど、どこかハートウォミングです。
お子様と一緒にどうぞ!!
願いはすぐ側に…
格闘シーンが凄い
面白過ぎた
長靴を履いた猫死神を噛む
『シュレック』シリーズの人気キャラクター、“長ぐつをはいたネコ”ことプスを主役にしたスピンオフ第2作。
前作や『シュレック フォーエバー』はもう10年以上も前。そんなに経ってから続編が作られるとは…。
もうすっかり興味ナシ…? いやいや、これが素直に面白い。前作や『シュレック』シリーズを見ていなくても見れるのが有り難い。
ある時はお尋ね者、ある時はヒーロー。
巨大な怪物だろうと総督だろうと敵じゃない。この剣で一刺し、今日もまた伝説を作る。
闘い終われば、宴。歌を歌い、彼が居る所はいつもどんちゃん騒ぎ。
皆に愛され、自由気ままに生きる。
俺は長ぐつをはいたネコ。
だって俺には命が9つある!
え~と、これまでに何回死んだっけ…? 4回くらい…?
NO! 気付けば8回。後一回しか死ねない! …ってか、ゲームかい!
だけど俺様がそう易々と死ぬ訳ない。賞金稼ぎの狼…? 返り討ちにしてやる!
コイツ、なかなか腕が立ち、只者じゃねぇ…。
額に傷を負わされ、血が流れ、そこでプスはようやく命が後一つしか無い事と死の恐怖に気付く。
その場から逃げる。伝説の長ぐつをはいたネコの哀れ惨めな姿…。
もうこれまで通りには生きられない。あばよ、長ぐつをはいたネコ。別れを告げ、家ネコとして余生を静かに穏やかに生きる事に…。
しかし家ネコ生活は自由に生きてきたプスにとって地獄。餌は不味いし、トイレは皆の見ている前で…。嗚呼、どんどん呆けていくぅ~。
そんな時現れたヘンな輩。3匹の親子グマと一人の人間の少女の“家族”。
長ぐつをはいたネコを捕まえて彼の力を借りて、暗黒の森に落ちた“願い星”に願い事をする。
そうだ! 願い星にまた命を9つにして貰えばいい。
道中出会った仲間や同じく願いを叶えようとする敵も現れ、プスの新たな冒険の始まり始まり~。
『シュレック』と同じ世界観なので、おとぎ話をひっくり返したような世界。
“長ぐつをはいたネコ”自体もそうだが、おとぎ話のキャラやエピソードのあれこれを、コミカルでファンタスティックに、ブラックに。
これぞアンチ・ディズニーから始まったドリームワークス・アニメーション“らしさ”。それを久々に堪能。
キャラも秀逸。
プスは言うまでもなく。基本クールだけど、ユーモアもたっぷり。うるうる瞳は今回も健在。
プスの元フィアンセ。訳ありの過去。今は同じく願い星を狙うお尋ね者の牝猫、キティ。その気の強さにはプスもたじたじ。
3匹の親子グマと一人の人間の少女の“家族”。毒舌で何でも言い合う掛け合いは愉快。“家族”としての絆は…? ある理由から願い星を狙う。
同じく願い星を狙う本作のヴィラン。親から継いだ菓子工場を経営するパティシエの傍ら、様々な魔法グッズを収集する犯罪組織の巨漢のボス。部下の命を何とも思わない性格も憎々しい~。
特に印象に残ったキャラは…
ひょんな事から旅に同行する事になったチワワの“わんこ”。ちょっとお惚けだけど、ピュアで堪らなくキュート。プスの新たな冒険にとっても物語の展開上に於いても、間違いなく本作のMVP。
度々プスの前に現れる狼の賞金稼ぎ。自ら“死神”と名乗る異様な存在感…。一体、何者…?
プスの声は引き続きアントニオ・バンデラス。その他サルマ・ハエック、フローレンス・ピュー、オリヴィア・コールマンら豪華ボイス・キャスト。
吹替で鑑賞。前作や『シュレック』シリーズではプスの声は竹中直人だったが、今回は山本耕史に。何故交代?…という疑問もあるが、なかなか良かったのでまあいいか。
土屋アンナは地声丸出しで微妙。中川翔子は本人と気付かないほど声色変え、その上手さにびっくり!&さすが!
今回特筆すべきの一つは、アクション描写。
基本は滑らかなCGアニメーションだが、アクション・シーンになると、カクカク動きの2D&3Dハイブリッドの劇画風に。
『スパイダーマン:スパイダーバース』のような表現で、同作の影響力はここにも。今後のハリウッド・アニメーションはこの手法をどんどん取り入れていくのかな…?
テンポ良く、キャラも世界観も物語も表現も楽しい。
当たり外れの差激しいが、『バッドガイズ』に続いて、ドリームワークス・アニメーションの連続ホームラン。
でも、ただ楽しいだけじゃない。しっかりとした教訓やテーマも。
何より自分が好き。自惚れ、9つもある命を粗末にしていた。
命が後一つになった時、その尊さを知る。
命は一つしかない。それで充分と思える生き方を。
冒険や成長や出会い。
それらに気付いた時、きっと死の恐怖だって乗り越えられる。
あんなに怯えていたのに、命を大事にし、大切な仲間を思い、“死神”に対していくプスの姿は痛快であると同時に、最高にカッコ良かった。
それでこそ本当のヒーロー。
だって彼は、我らの長ぐつをはいたネコ!
ラストシーンも粋。
プスは新たな冒険へ。向かった先は…
『シュレック』がまた見たくなる。と言うより、
これに続く形で、好調と復活のドリームワークス・アニメーションの新たな『シュレック』を是非!
全88件中、1~20件目を表示