「それでも生きていくのは父親」それでも私は生きていく Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
それでも生きていくのは父親
脳か神経系の病気によって、処理できなくて視力はあるのに見えない+ボケていないのに超忘れてしまう元大学教授の父を持つシンマの話。
失明しているのか、ボケているのかと思わせる父親とのやり取りに始まって、家族の皆にはそれぞれ事情がある中で、付きっきりで面倒をみることも出来ないことから、最愛の父親を病院か施設に預けなければ…と始まって行くストーリー。
我を貫くことも出来ず、受け入れることも出来ずな女性が、寂しさ、やるせなさ、不甲斐なさ等自己嫌悪を拗らせるのはまあまあまあ。
主人公の思いは伝わって来るけれど、倫理観に反するその行動は日本人的にはちょっとねぇ。
そもそもなにも抱えていない人はいないと思うのだけれど…。
亡き父親経由の友人も結局クソ野郎に始まりクソ野郎に終わる感じだし、そこに持っていかれてしまう主人公はねぇ。
というか、そもそも大人の人間はみんな何かしら抱えているし、幸せの隣にある当たり前ではないのかな?となんだか悲劇のヒロイン気取りな感じも。
思想は判るところもあるし、受け入れられない訳では無いし、何だかんだあるけれど、やっぱりメンドくシングルマザーの恋愛物語をみせただけでしかないかなという印象で、それが苦手な自分には冗長だった。
恐らく…こういった作品を受け入れるには、自分がドライすぎるのか鈍感すぎるのか、という感じなのでしょうね
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