レディ加賀のレビュー・感想・評価
全15件を表示
石川頑張れ!!
今年1月1日、石川県能登半島を中心に起きた巨大地震。
新年の幕開けの日を突如襲った惨事に衝撃…。
被害は甚大、今も多くの人たちが避難所生活…。同じく巨大地震を経験した東北の者として、一日も早い復興と生活を。
本作の舞台である加賀市は震源地から離れ、大きな被害は免れたらしいが、地震の影響で客足は激減。北陸新幹線開通で大いに賑わう筈が、温泉地である同市にとっては大きな痛手…。
そんな様々な理由から、今年本作が公開された事は意義深い。
タップダンサーになる夢破れ、実家である温泉旅館に戻ってきたヒロイン。
加賀の温泉町を盛り上げる為、若女将たちがタップダンスでPR。
しかし、様々なトラブルが…。
温泉町×若女将×タップダンスの組み合わせや“レディー・ガガ”に掛けたネーミングはユニークだが、作品自体は平凡。『フラガール』など何処かで見た話や要素の詰め合わせ。
演出や脚本などの薄さも否めない。森崎ウィンの役は何だったの…??
ヒロインや周りが各々抱える問題や成長なども予定調和。クライマックスのイベント当日でのトラブル続出など、もはや漫画である。
それらありきたりではあるが、安心して見れるという事でもある。この手の作品が好きな方には腹八分目で楽しめる。
本作ならではの“機転”も。モップが無ければたわしで、たわしが無ければ雑巾で。女将は機転を活かす。クライマックス、ステッキ不足で代わりに用いたのは、モップ。温泉や女将ならでは、らしくていいじゃないか。
多くの方が言っておられる通り、小芝風花が可愛い。とにかく可愛い。ただひたすら可愛い。
魅力ぎっしり、大爆発。小芝風花を見るだけなら100点満点、いや200点だろう。
可愛いだけじゃなく、この役柄に必須な喜怒哀楽演技もしっかりと。改めて、高い演技力を持った若手実力派であると。
見事なタップダンスも披露。
終始、彼女に見惚れ。作品の平凡さや演出/脚本不足を座長として充分補ってくれた。
製作されたのは能登半島地震前。故に震災への言及は無い。
が、奇しくも繋がったものが。
毎年旅館を訪ねてくる夫婦。岩手の人で、東日本大震災で仕事も家も失った。
夫婦で自殺をしようとしていた。せめて最後に贅沢を。
夫婦の顔を見て察知した女将は、岩手産の米や卵を振る舞う。帰りの際、来年もまたお待ちしてます、と。
夫婦は翌年も訪れた。以降、毎年。死ぬのを思い留まったのだ。
一時のおもてなしが支えに。
それはこの旅館や女将にとっても。客足が遠退き、畳む事を考えていた。
訪れてくれるお客様が居るのなら。
東日本大震災、能登半島地震…。
お客様も従業員たちも。
皆助け合い、支え合い、思い合い、苦難から立ち上がる。挫けない。生きていく。
ラストシーン。小芝風花が魅せたタップダンスと笑顔。夜空に上がる花火。
我々が石川県にエールを贈らなければならないのに、石川県から元気を貰った。
震災から今日で8ヶ月経ち、夏や秋これからの行楽シーズンで石川県へ赴いたり、本作を見たりで、せめてものエールを。
石川頑張れ!!
トントン拍子すぎ…!?
小芝風花さんの軽やかなステップと普段着ぽい演技が逆に良かった。元キャバ嬢役の子の笑顔もかわいかった。
うまくいかない客寄せを若女将たちの力を借りて公費で興行として盛り上げようとするが……。一人あくせく頑張る主人公だが、まわりは集まるも本気にならない。
チームリーダーは意見の集約が大変だよね。
ドタバタを臨機応変に対応するコメディはありきたりだが嫌な気分にはならなかった。
クライマックス第一弾で若女将たちが床ブラシとkimonoで一斉にダンスするシーンは圧巻。
一方で開演3時間前に即興でコネづたいに音響さんや大道具さんが駆けつけることができたのは無理がある。
500万円を持ち逃げしたイベントプランナー男の伏線がどう回収されるのか期待していたが…完全カット。えっ…。市民は怒髪天では。
最後に、被災された地域の一日も早い復興をお祈り申し上げます。
何もかもが中途半端だった感じの作品。 本年度ベスト級。
お目当ての作品の前に時間があったので小芝風花さん目当てで鑑賞。
色んな出来事があったけど全てが中途半端だった印象。
タップダンサーを目指す小芝風花さん演じる由香。
ある事を切っ掛けに旅館を営む実家に戻り女将になろうとする展開。
そんな中、加賀温泉を盛り上げる企画の中で女将を目指す人達でタップダンスのチームを結成。
由香が皆にタップダンスを教える事が上手く行かず、そこから由香が成長すると思いきや、あっさりとダンスの先生を雇う展開。
由香が立派な女将に成長するかと思いきやそうでもなく。
持ち逃げされた500万円もどうなったのか解らず。
本作のピークは終盤のタップダンスのイベントって感じだけど、あまり迫力も感じられず。
良かったのは由香のお母さん。
娘を思う姿には泣けた。
回収されない出来事がかなりあったので、エンドロール後に何かあると期待するものの、そのまま終演も残念だった。
小芝風花さんをスクリーンで沢山みられたのは収穫だったかも( ´∀`)
楽しかったし、小芝風花ちゃんかわいいんですけど
もったいないなーと少し思ったこと、
主人公が決断の時はあるけど、いまいちみんなとの関係性の修復のきっかけがないこと、ここで音響技師のミスとかキャラいりますか?もう盛り上がっていってほしいとこでまだどたばた感。
ジェイは結局持ち逃げ君でいいのかな?理由はどうあれ😅
ベタ
実話をベースにした話だと思うのですが、余りにも展開や台詞がベタベタすぎて恥ずかしくなる。
大体、いくらなんでも2週間でタップを覚えるのは無理があるでしょ。
いっその事、下手な恋愛部分は削って、もっとリアルに結成から舞台までのドラマをドキュメンタリー風に見たかった。「フラガール」や、何なら「シン・ゴジラ」的な。
ラストの小芝風花のタップからのエンディングは、スパッとしてて小気味良かった。
風花かっこいい
................................................................................
タップダンサーの風花。東京に出たが泣かず飛ばずだった。
たった一度だけ舞台に立っただけで、くすぶってた。
そこへ実家の旅館の女将である母が倒れたと連絡を受ける。
実家の加賀に戻ると、女将セミナーみたいなのをやってた。
そこに別の旅館で女将見習い中の友人と参加することに。
タップダンスはもうやめるつもりの根性のない風花だった。
加賀の役所では、町おこしとして、プランナーを招く。
プランナーはダンスイベントの開催を提案。
セミナー受講生たちでタップダンスをすることに。
風花が教えることになるが、うまく教えられずイライラ。
次第に仲間との関係もギクシャクして来る。
風花が自身のタップの先生を呼び寄せたりして何とか継続。
次第に仲間とも関係を修復し、風花自身も成長していく。
また母が陰ながら自分を応援してくれてたことも知る。
自身唯一の舞台出演時も、密かに来てくれてたことが判明。
そんな母から、アナタには覚悟が足りないと指摘される。
女将に最も大事なのはそれ。簡単にあきらめるな!
プランナーが金を持ち逃げしてイベント開催は難航したが、
その言葉を胸に最後まで決してあきらめず頑張る風花。
そして見事イベントを成功させる。
................................................................................
まあ典型的な、ベタなお祭り映画と言えるだろう。
でもそんなのが結構好きで、感動してしまう自分がいる。
根が少年のままなんだろう。自分のそんな所は割と好き。
風花ってかなり運動神経良さそうやな。
タップの音は本人が出してるんか後入れなんか分からんが、
少なくとも体のキレは良く、十分にサマになってた。
この子は優しそうやし、若手女優の中では特に好きなんよな。
あと檀れいの女将役も、めちゃくちゃハマってたわ。
あとあの最低なプランナーは一体何?w
風花は帰省の電車で偶然出会い、会話をかわす。
その後も何かと関わり、物語的に重要人物かと思ったら・・
「必ず返します」をメモを残して金を持ち逃げって!
当然終盤でまた出て来て、事情が判明し、一致団結・・・
みたいな展開を予想してたら、最後までドロンしっ放し。
あまりに思わせぶりなキャラっぷりに、ウケたってのw
上半身がロボットダンス
キャラ数やその抱えてるもの、起きるトラブルなどが多過ぎて、描き方も解決もすべてが軽く、薄い。
タップチームは由香と幼馴染、元キャバ嬢と外人さんくらいでいい。
由香と松村の関係や「舞台は恐い」など、匂わせるだけで何もなし。
元キャバ嬢と外人さんは「来てくれたんだ」で解決、スポンサー問題は投げっぱなし。
急な頼みに東京から、2週間つきっきりで素人の指導しに来てくれる先生は暇人。
前日になって衣装やスタッフ、舞台装置の発注がされてないのに気付くとか有り得ないでしょ。
それもご都合主義的にツテがあり、でも舞台装置は結局届かずという無駄っぷり。
ぽっと出の篠井英介が起こす音響トラブルとか、何故入れたのか理解に苦しむ。
女将修行には体たらくだった由香が、タップになった途端やる気を出すのも違和感アリ。
あれじゃ得意分野でイキってるように見えてしまう。
他キャラも含め、モチベーションの上下が唐突でした。
クライマックスも4部構成にする割にクオリティは高くない。
モップのブラシ側で音が鳴るわけないし、フィクションでいくならタップの音はもっと派手にしてほしかった。
キレのあるジョーの動きが好きだったし、コメディ主軸の方がよかったのでは。
由香があの後、女将を継ぐのかタップに戻るかも曖昧だし…
加賀到着時の、千鳥足やキャリーケースの音がタップのリズムに聞こえる場面だけは秀逸でした。
最初からデッキブラシでのダンスを練習したら良かったのよ
正直言って加賀の宣伝映画かな。
眉村ちあきがエンディングソング歌ってるから観に行ったようなもんだから、まあ良し。
あと檀れいは良かったな。
着物のタップダンスは、北野監督「座頭市」の下駄タップを連想させられて…
そうすると、どうしても弱いもんねぇ。二番目の難しさよね。
ステッキが折れてデッキブラシに持ち替える展開も、踊りだすとちゃんとブラシを使ったダンスになってるじゃん。いや、そのダンスは練習してないでしょ…ってなる。
ならば最初からデッキブラシダンスを練習する展開で良かったし。
着物の早着替えとかも会話では出てくるのに、結局早着替えシーンは無い。
う~ん、エピソードがもったいない。
加賀温泉に行こう
この作品の脚本をそのまま何かの賞に応募したら、一次審査で落ちるよ。脚本でやっちゃいけないって言われてることをてんこ盛りでやってる気がすんの。
そんな作品なのに、完成させて、公開した。そこがすごいよ。
脚本はオープニングから「ん?」って感じなんだけど、どこがおかしいのかというともう「一から書き直そう」というぐらいおかしくて、指摘ができなくなってくんの。
そんななか森崎ウィンはうまいね。取り敢えず、その演技観てるだけで面白い。
松田るかは可愛さ抑えめって感じだったけど、最期のステージはやっぱりいいね。華がある。「あゆみ(松田るか)がいなきゃ」って借り出されるのも良く分かる。
あと加賀市役所の同僚の女の人も良かった。
小芝風花はタップダンスがうまくないから、この役は演技できなくてもタップダンスうまい人で良かったのかなって気もしたな。脚本アレだからいいでしょ。でもアレな脚本だからこそ小芝風花でなんとかなった気もするし、難しいね。
この作品、小芝風花と檀れいの話があって、小芝風花と松田るかの話があって、松田るかとお兄さんの話があって、中村静香が元キャバクラ嬢でバカにされててSNSに強くて家族にコンプレックスがあって、八木アリサが女将の勉強をすごいしてるけど恋人の母親に「お前に女将は無理」って言われてて、小芝風花と青木瞭の話があって、森崎ウィンが怪しげでって設定がてんこ盛りなんだよね。
作る側の事情が推察されるけど、さすがにこれを二時間で語るのは無理なの。
でも出てくる加賀温泉の景色は良かったし、とにかく作品を世に出すという心意気もいいし、加賀温泉に行ってみたいなと思ったよ。
そう思わせたんだから、他のことは、どうでも良いことかもね。
レディ加賀
何でも中途半端な主人公が、次々に襲われる困難を跳ね除け街興しイベントを最後までやり切ることで、自分に欠けていた「女将の覚悟」を(母親に)示す成長物語✨
撮影時期が、主演の小芝風花にとって、「妖怪シェアハウス 」撮影後の約2年前で、現在の俳優 小芝風花には役不足感あり。
加賀地方の素晴らしさと小芝風花 を愛でる映画です🥰
おかわりレディ加賀
1回目、どう見ても若者向け映画に70代夫婦、50-60代単独紳士淑女が沢山観に来ていました。
興行収入の5%が石川県に震災復興として寄付されるから、そのためなのか?
2回目はシアター席が2倍の会場に変わってた。
若者の皆さ〜ん、ここにも復興支援の場はありますよ〜‼︎
1回目に感じた展開のぎこちなさは2回目には無くなり、なるほど必要なシーンだったとか気づきがあり見るほどに素晴らしさが増える。
また小芝風花の可愛さに一層魅了されました。
NHK BS時代劇「あきない正傳 金と銀」から小芝風花ファンになり、ゴチ、フジの「大奥」からの「レディ加賀」。
SMBCのCMで「はっやーっ!」と叫んでた女の子が和服も所作も美しい何と器用な女優さん。
オ-プニングの単独タップダンスも素晴らしいけど、着物姿でデッキブラシ持って全員でタップダンスを踊る、ラストのクライマックスは圧巻で見応えがありとても心が洗われました。
女将としての哲学やおもてなしの真髄も描かれている素晴らしい映画なので何杯もおかわりしようと思っています。
しかも檀れいが本当に美しくて、小芝風花とこんな美人母子女将がいる旅館なら、私は春夏秋冬、馴染みになって通い詰めてしまいます。
石川県のリアル震災復興も是非こんなスタイルで復興して欲しいものです。
この映画は日本文化の映画であり、海外発信して欲しい。
小芝風花さん、これからも頑張ってください。
過剰演出が仇かも。レディー・ガガならぬ加賀と温泉郷女将とタップダンス!
オッパイは今~、いや ”オッペン・ハイマ-”の予告が流れ始める今日。
レディ・ガガ いや 「レディ・加賀」を観たよ。
いや~正直な所 期待してたんだけども肩透な感じ受けましたわ。
序盤場面の演出が 俳優も撮りも含めガチガチな硬さを受けました。
中盤からマシには成りましたけども。緊張感出すぎ。オーバ-アクションの振りは逆に笑えませんね。
全体通して 小芝風花さんに、松田るかさんは良かったと思います。佐藤藍子さんに 檀れいさんは本物の女将に見えましたね。ですが、何故か森崎ウィンさん役柄の振る舞いにはイラツキました。それと篠井英介さんね。全く何の役処でしょうか。何しに来たのか邪魔なだけに感じましたわ。
そもそも、何故タップダンスなのか。温泉郷の女将とタップダンスの繋がりが見えて来ず、疑問持ったまま。フラダンスでも良い様に思うし。それに
映画「フラガール」の様な展開をしようとしたのかもですが 残念ですが周囲に対する心情場面の細かさや配慮が深く感じられません。
流れが詰まったり流れたりでスム-ズ感が伝わって来なかったです。
よって気分がもう一つ絵に対して乗ってこなかった点が惜しいと感じました。
特に最後の全体タップダンスのお披露目ですが、笑い演出なんか不要と感じましたが、幾度となくそれを挟むゆえに 肝心な感動が薄くなってしまってます。
ここは圧巻な見せ場で有って欲しかった。
打ち上げ花火の前でキメポーズが仕上がったから そこだけは良かったですけども。何とも不揃い感なダンス場面の繋ぎ仕上がりで何とも言えません。
まだ よさこい踊りの方が決まってた感じ。
ありゃりゃ~と思う点は、
綺麗な着物と、色飾の金沢和傘の組み合わせは良かったが、足元の真っ黒なタップシュ-ズは頂けない。そこがとっても残念極まりない。カラフルに塗るか又は、着物草履を改良しタップが踏めるようにしてたらメッチャ良かったんだけどな。
興味ある方は 劇場へ!
そして温泉は最高。加賀温泉へどうぞ!
笑顔の大切さに気付かせてくれる
タップダンサーになる夢に挫折して、実家の旅館を継ごうとした主人公が、一人前の女将になるために奮闘する話なのかと思っていたら、結局、タップダンスに打ち込むことになって、「あれ!女将の修行はどうなっちゃったの?」という違和感がない訳ではない。
ただ、若い女将たちがタップダンスの練習に取り組む姿には、青春映画のような面白さがあるし、おそらく相当な練習をしたのであろう出演者たちによるタップダンスも、見応えがあって楽しめる。
イベントの直前に、次から次へと問題が発生する展開には、随分と「無理矢理」感があるものの、それでも、現在の能登半島の状況がオーバーラップして、思わず主人公たちを応援してしまった。
(「震災」という言葉が出てくるところには、ギクリとさせられた。)
ところで、母親が主人公に語った「旅館の女将として一番大切なもの」が、「諦めたり、くじけたりしない強い心」であるということは、終盤になって分かるのだが、タップダンスの師匠が主人公に語った「君に足りないのは、観客を魅了する・・・」の先の言葉が、最後まで明らかにされなかったのは、どうしてだろう?
これについては、少しモヤモヤしたまま映画を観終えるところだったが、主人公が花火を見上げるラストシーンを見て、もしかしたら、それは「笑顔」だったのかもしれないと思い当たった。
険しい顔の主人公による厳しいだけの練習で、タップダンスから心が離れてしまった仲間たちが、師匠による楽しい練習で、みるみる上達していったところに、そうしたことが象徴されていたようにも思う。
何をするにも、「笑顔で楽しむ」ことこそが、自分自身だけでなく、周囲の人々にとっても大切なのだということを、改めて気付かせてくれた映画だった。
障害が多ければ物語が面白くなるわけでもなく、ラストステージを壊す演出も不要なものが多すぎる
2024.2.10 イオンシネマ久御山
2024年の日本映画(104分、G)
タップダンスに挫折した旅館の娘が町おこしに巻き込まれる様子を描いた地域振興系コメディ映画
監督は雑賀俊朗
脚本は渡辺典子&雑賀俊朗
物語は、タップダンサーで舞台に立つことを夢見ていた樋口由香(小芝風花)のモノローグにて、現実は甘くなかったと語られてはじまる
スタンドインの仕事しかなく、これ以上望めないと絶望していた由香だったが、実家からの知らせによって状況は一変してしまう
それは、旅館経営をしている母・晴美(檀れい)が倒れたというもので、慌てて帰省したものの、母は何事もなかったかのように普通に働いていた
由香は仕事にキリがついていると嘘をついて居候することになったが、母は穀潰しに与える飯はないといい、旅館を手伝うことになってしまった
同窓生のあゆみ(松田るか)たちと再会した由香は、故郷のスター的な存在だったが、彼女の胸中は複雑で、飲み会の席で「タップダンスをやめて女将修行をしようかな」と言ってしまう
そこに現れたのが、元カレの松村(青木暸)で、夢のために自分を捨てたことを恨んでいた
彼は「お前は女将にはなれない」と言い放ち、「もしなれたら土下座でもなんでもしてやる」と豪語した
その後、女将修行のためのゼミナールの存在を知った由香が修行を始めることになるのだが、そこには自分以上に真剣に打ち込んでいる候補たちがいて、中途半端な由香はそこでも絶望を感じてしまうのである
という感じの導入で、温泉街は3度の危機を乗り越えてきたが、町おこしの課題は残っているという設定になっている
街はそのために天才観光プランナーの花澤(森崎ウィン)を呼び込んでいて、そんな彼と無理やり絡むことになってしまうという流れを組み込んでいく
彼は数々の偉業を持っているようだが、胡散臭さもマックスで、それによってある事件が起きてしまう
そんな中、「女将に必要なのは決して諦めないこと」という心意気を由香が示していくという流れになるのだが、このあたりの心理変化は結構雑な感じになっていたように思えた
映画の冒頭から「女将に必要なものがあなたには欠けている」という母の言葉があり、その答えを自分で見つけることもなく、母から言われてしまう流れになっている
友人たちの手のひら返しも辛辣で、「舞台に立ったの1回だけ」と言われているかと思えば、「東京で1回だけ舞台に立ったのにサインをねだられる存在」というものも意味不明な部分が多い
スタンドインの裏方しかさせてもらえない力量だが、彼女が舞台に立てない理由もあまり説明されず、多忙に思われる師匠の佐藤(HideboH)も2週間程度滞在できるぐらい暇だったりする
由香に降りかかる障害とか、彼女が立派な女将になるための軋轢などが色々と出現するのだが、とにかく挫折になりそうな出来事を無理やり起こしているように見えてくる
そして、いざダンスパフォーマンスになっても、その問題が紛糾し続け、テンポを削る不要なギャグパートなども多い
タップダンスシーンは見どころ十分だと思うものの、あのレベルになるのに2週間は短すぎるので、リアリティは皆無に等しいように思えた
夢破れたと言っても、明確に辞めたわけでもなく、仕事がないから帰省して時間を潰しているというもので、そこで自分のタップダンスが活かせるという流れになっているが、タップダンスに対して消極的になっている女性が町おこしの中心になるというのも不思議な話である
踊ることが楽しいという原点回帰の物語ではあるものの、最終的に由香がどのように生きていくのかがわからないまま終わるので、消化不良な感じが否めない
持ち逃げされたお金がどうなったとか、町おこしという割には、個々の旅館経営は自分たちで頑張ってねレベルで終わっているし、人を呼び込んだとしても、人手不足が解消していないのはナンセンスだろう
女将を見つける必要以上に、現地で働くスタッフを集めるのが先のように思えるので、町おこし自体のビジョンも見えてこないのは微妙だと感じた
いずれにせよ、由香を含むタンプダンサーたちの見せ場を作るために物語があるのだが、俯瞰すれば「外部から来た女将候補がPRに利用されているだけ」だったりする
その候補者たちもキャラ付けのために背景が色付けされているが、それらもテンプレート的なものが多い
同じ接客業の貴賤のためにキャバ嬢が出てきたり、人手が足りない旅館の女将が参加したり、人員不足なのに外国人は不要という旅館があったりと、町おこしと各旅館の思惑が合致していないのも微妙なのだろう
物珍しさに和服を着た人がタップダンスを踊っているという構図に健全性があるのかはわからないが、それが町おこしになるかどうかは置いておいても、ラストのステージで無駄なトラブルを挿入するのはセンスがないとしか言いようがない
トラブルはステージ前まで、ステージが始まればタップダンスに集中する
せめてこの流れだけは守らないと、この映画の存在意義が失われてしまうのではないだろうか
思ったのと違った
復興応援ってことで鑑賞。
想像以上にイマイチでした。
まず、温泉街が困ってるような状態が描かれないので何に奮闘してるのか謎。
そして主人公が温泉街を愛してる感じでもない(他の人もそう。)
とにかく土下座をさせたがる下品な街。
人に頼りっぱなしの主人公。
(なのに1番頑張った風)
過去の主人公は凄かった的な感じだけど、ふざけた男子を平手打ちして謝らせただけ。
まさかのタップダンス経験者の親友。
なのに特に協力しないし、割と街をフラフラしてる。
(実家の旅館は人手不足で大変な設定が後から出てきてびびる)
せっかくのタップダンスお披露目シーンでは無駄にトラブルがあり、タップダンスを満足に見れない。
メインのシーンなんじゃないの?
しかも、途中フリーズして踊れないメンバーが出たシーンではその辺にいたよさこいの人を呼んできて踊らせてるし。
そこは主人公が才能開花させてカバーするとかかと思った。
もう早着替えとか関係なくなってて、途中の女将修行も無駄だし。
そもそも温泉街なのに足りない着物って。
(なのにモップがイベント会場に大量においてある)
ツギハギだらけの映画で退屈でした。
森崎ウィンも無駄遣い。中途半端なギャグキャラでもったいない。
タップダンスはかっこよくて凄い練習したんだろうなーって考えてました。
全15件を表示