劇場公開日 2024年2月9日

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「あんまり面白くない。」レディ加賀 NandSさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0あんまり面白くない。

2024年6月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

寝られる

前提として
・"レディー・カガ"という活動は、ほぼ知らない。
・雑賀俊朗監督の他作品は未視聴。
・石川県に行った経験は無し。

正直に言って微妙。

まずは、というか(ほぼなのだが)ストーリーが問題だと思う。要素のとっ散らかりがすごい。
各キャラクターの着地点にまったく納得がいかない。主人公である由香が最後に得る学び、母親が彼女に投げかける答え、松村との恋愛模様、他のキャラクターが抱える悩みへの解決(解決してはいないが、解決した風になっている)、花澤という悪役へのヘイト管理……etc。全部納得がいかない。
起承転結の部分は分かりやすく機能してはいるが、そこにキャラクターの心理がついていっていない。

キャラクターたちには記号的な要素が強く、それぞれの障害も分かりやすい。だからこそ着地点は納得できるものであって欲しかったし、後日談的な余韻の部分も欲しい。

低予算感とTVドラマ感(古臭さ?)は否めないが、演出とかカメラワークに関してはまぁ悪くはなかった。
欲を言うと、"YOSAKOIソーラン日本海チーム"のパフォーマンスには一見の価値があったので、もっとカメラを寄せてほしい。序盤のほうだけ見せられても主人公のタップダンスがメインで物足りないし、終盤の盛り上がりにも使えたはず。
由香の最後のタップダンスシーンは本当に素晴らしい。小芝風花さんって本当にすごいんだな。でも終わり方があっさりすぎる。

復興を目的とした作品だからか、名所や地域の良いところを色々映し出している。そういう"地域の魅力"は出ていると思った。「石川県に行ってみてもいいかな」とはなる。
あと主題歌である、眉村ちあきさんの『バケモン』も良かった。

「色々物足りない」と言うか、「なんか違う」と言うか……そんな作品。

NandS