「期待しすぎたなぁ…」名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン) 白藤さんの映画レビュー(感想・評価)
期待しすぎたなぁ…
予告が1番面白い。
これに尽きる印象です。
哀ちゃんが大好きで彼女が予告で泣いていて、でも「私は変われた、だから信じて」という台詞と、
組織が出てくる映画は少ないので、全面戦争!という謳い文句にとても期待していました。
実際は謎解き要素も無く、作画と音楽が綺麗だったなぁ…という印象でした。
全面戦争という割に哀ちゃん救出に手こずったり、ジン達との駆け引きがあるわけでもなく…
全面戦争??これで??と。
警察もほぼ動かず、組織として動くかと思っていたベル、バーボンもほぼ直接の関与はなく。
・ベルがコナン君には手を出さない
・バーボン、キールがサポートしてくれる
・ジンニキ、ウォッカがおっちょこちょい
・博士のギミックが増えた
これらの要素によって、どうにか助かっているという感じでしょうか
コナン君が今まで行ってきた行動、救ってきた人たちによって今度は彼が助けられる、という流れは良いのですが…。
登場人物増やしすぎて、とっ散らかってる感が否めないです。
哀ちゃん救出、潜水艦対応が同時進行しないので間延びというか、途中この流れなら、また狙撃のためにコナン君がどうにか照らすんだろうなぁ…という落ちがとても分かりやすいシステムでした。
純黒と流れが同じなので、あー好きなんだなぁこの演出ぐらいでやや退屈。
久しぶりにコナン映画で100分が長いと感じました。
そもそも舞台になった施設を日本近海に置くメリットも感じられないし、哀ちゃんの身バレ問題以外の、認証システム系に関する根本的解決はどうするんだろう…
別で施設を再建するなら、いずれまた組織に襲われ改良された技術で身バレするのでは??と疑問が残りました。
組織とガッツリ対面した職員、今後狙われずに普通に暮らせるのかも疑問です。
登場人物の背景を見せて、御涙頂戴ジャンルになっている感じがします。
面白くなかったわけじゃないのに、もう一回観たいとは思わない不思議な気持ちになりました。
去年からの流れで期待しすぎたかなという印象です。
それでもコナン君、哀ちゃんの成長が見られたのは良かったです。
良かったのに、もう観たいとは思わないです。
コナン作品は大好きですし、去年も劇場に通い少しでも貢献できればと思いましたが…
好きな作品だけに残念です。
いっそのこと原作のように伏線を張りまくって、もう一度観たら気づけるヒントがある、という演出にしてくれた方が純粋に楽しめるのではないかと思いました。