「パトリス・ルコントが描くメグレ警視」メグレと若い女の死 カツベン二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
パトリス・ルコントが描くメグレ警視
大好きな映画「髪結いの亭主」のパトリス・ルコントが監督。
名優ジェラール・ドパルデューがイメージよりもだいぶお年を召したメグレ警視を演じるだけあり、今回は冒頭からメディカルチェックのシーンがあり、体調を気遣い代名詞のパイプはお預けw。
ある日若い女性の遺体が発見されたことから捜査が始まるが、自分自身も娘を亡くしており、いつも以上に捜査への執着心が強く、過去に医学を学んでいたため遺体の解剖にも積極的に立ち会うなど、メグレ警視の有名なプロフィールを漏れなく忠実に表現しているところも嬉しい。
時折り挟んで来る夫人とのシーンもほのぼのしつつも、宿無しの少女を自宅に泊めるなど捜査のためなら公私の別をわきまえる事なんか全然なし。
地道で堅実な聞き込みと少しだけトリッキーな囮捜査で徐々に遺体の素性と真実が解き明かされて行き、意外性や派手さは無いものの燻し銀の面白さが随所に散りばめられており楽しく観る事ができた。
コメントする