「邦画の底力を見せつけられた」ゴジラ-1.0 蜷川吝塀さんの映画レビュー(感想・評価)
邦画の底力を見せつけられた
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パートナーの実家があるアリゾナ州のAMC Theaterへ観に行きました。
日本の映画館のような完全な静寂がないのでリラックスして観られる反面、上映中も無駄に明るい館内や、隣のシアターで上映されている音や振動が伝わってきて、相当うんざりさせられました。勿論この点は今回観た作品の評価に入りません。
1945年以降の第二次世界大戦後の日本が舞台で、終戦後の日本の復興の場面が随所に見られ、戦争が終わっても民の生活が元通りになるのは時間が掛かる事に気づかされます。
いつ襲ってくるかわからない巨大生物の影に怯える姿はリアルそのもので、つい先日能登半島を襲った大地震で被災した皆さんの気持ちがほんの少し共感できた気がします。
「生きて帰るな、武士道とは死ぬ事と見つけたり」という、いわゆる“日本の美徳”にノーを突きつけた【あの場面】は、日本人のみならず、世界中の人に観てもらいたいほど嬉しい瞬間でした。
街を破壊するゴジラの姿は勿論のこと、放射熱線の場面は今思い出しても鳥肌が立ちます。日本のVFX技術や、迫真迫る表現力の高さにただただ脱帽です。
携わった役者さん達の演技力も素晴らしく、中だるみしがちなストーリー部分も集中して観られました。
難を言うとすれば尺の長さと、いわゆる“ドラマチックな場面”がベタな点でしょうか。
もし機会があればまた映画館で観たいと思うほどの作品でした。邦画も捨てたものじゃありません。今後の邦画界の進展に期待しています!
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