「天才工学博士が務める玩具会社」M3GAN ミーガン カツベン二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
天才工学博士が務める玩具会社
死んだ殺人鬼の魂が人形に乗り移った「チャイルドプレイ」とAI(人工知能)が暴走し人間に危害を与える「ウエストワールド」や「ジュラシックパーク」のフォーマットを踏襲したそこそこ手垢のついた設定のホラー映画だが、ブラムハウスとジャームズ・ワンが製作を手掛けたという事でどんな目新しさを見せてくれるのかと期待して観た。
ケイディのミーガンへの愛着や依存度に説得力を持たせるため、ビジュアルや動きをより人間に近づけ友達感を出したが、それが逆にリアリティを損なう結果となった。
またこの設定では周囲がミーガンに魅了され、ジェマのみ孤立すると言う流れに行きがちなところ、そんな安っぽい人間の機微の様なものは不要とばかりにスパッと排除し、ケイティに攻撃してくる相手をしっかりと見せる事でミーガンが攻撃する理由に説得力を持たせる事に特化した潔さは良かったと思う。
嫌な奴はしっかりと罰を受けるというホラー映画の不文律をしっかりと守っている優等生ぶりは個人的には好きではないがスッキリとする。
ケイディのミーガンとの決別は両親の死を乗り越える事に繋がっているのだが、ラストのケイディの行動はここまでの流れからすると少し受け入れ難い心変わりぶりで、2時間弱の尺であればもう少しストーリーに工夫があっても良かったのかなあと思った。
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