劇場公開日 2023年3月24日

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「勘違いしちゃった脚本のサムさ」ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー すとろうさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0勘違いしちゃった脚本のサムさ

2024年7月13日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

単純

興奮

アクションは相変わらず良し。
邦画の中では頭ひとつ抜けてます。
意味なく戦うのではなく、
各アクションに「アイデア」と「意外性」がある。
「女の子アクション」の分野では世界トップレベル。
伊澤彩織のキレがこの作品の宝。

しかし、それ以外は…全部クオリティダウン。

特に脚本(さらにいえば会話部分)。
前回妙に評価されちゃったから
監督が勘違いした、悪ノリに見えてしまう
(どう? こういうの面白いでしょ?)
みたいなセリフ回しが目立った。

この作品のもう一つの宝は高石あかりの可愛さ!
…なんだけど、この女優さんが自分の可愛さを
自覚しすぎてるのが鼻についた。
前作はキャラがみんな、
自分たちの「変」に無自覚だったからこそ
ズレが魅力として引き立っていたのに。
民放ドラマ女優の「コメディしぐさ」みたいに
なってしまったのは残念すぎた。
田坂役の人もさすがに今回はやりすぎだよ。
勿論その戦犯は演技を付けた監督だと思うけど。

それと「もう一つの主役は男性二人組」でやるなら
もう少し魅力的にする必要はあるんじゃないの?
「過去の掘り下げ」はやりたくないんだろうけど、
奇を衒ったキャラでなく、ひとひねりが欲しかった。
監督は、女の子のアクションには必ず
「ワンカット・ワンアイデア」をぶちこんでくるのに、
この男性キャラはもう少し頭を使った陰影がほしかった。

最後に、作品のスケール感をあえて下げたのは
どうなんだろうなあ。
二作目でやる必要あったのかな。
まだまだ全力投球する時期なのでは?
話を大きくせずとも別の方法で、
二作目も奇跡を起こしていたら
文字通り邦画の最前線に躍り出たんだけどな。
残念でならない。

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すとろう