Sin Clockのレビュー・感想・評価
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この作品を90分で纏める能力、努力には敬意を表する。
タイトルはシンクロック(=罪なる時計)とシンクロニシティを掛けている。テンポが良いクライムサスペンス。要約したような短い(2〜3分)のシーンを積み重ねる(時系列通りではないが)作り方だが話の筋を追いやすい。窪塚洋介以外出演陣はほぼ知らない俳優ばかり(顔は分かるが名前は知らない人達含む、坂口健太郎が出るのかと思っていたが涼太郎だった)ので、益々ストーリーにリアリティが感じられた。犯人は予想通りで驚きは無かったが楽しめた。この作品を90分で纏める能力、努力には敬意を表する。最後のメッセージ(奇跡を信じない人云々)は押し付けがましく、僕は不要だと思うが。
3人の少年たちの一夜の冒険譚
◉サスペンスに紛れ込んだファンタジー?
全編はクライムサスペンスであったのに、高木(窪塚洋介)と番場(坂口涼太郎)と坂口(葵揚)の3人の周りに一瞬、ファンタジーの風が吹いたようだった。坂口が犯罪に高木と番場を誘い込むシーン。不貞腐れた日常に押し潰された男たちが、3月3日生まれの俺たち3人が組んだら無敵だと言う、少年たちのノリで、絵画強奪計画へと突き進む。この3の連なる、軽い冒険譚の感覚は嫌いじゃなかった。
ギャンブル狂いで凶悪感がこぼれる葵揚が、誰か殺すか、殺されるかと思ったのだが、生き残った。正体は愛すべき餓鬼大将だったのか? 犯罪者仲間でさえ扱いづらそうな役柄を、見事に演じていたと思った。
想定外の先輩ドライバーの悪だくみで、大金は手に入らなかったが、飛行機事故は免れたし、結果めでたしの部類では?
ただ、ワンカットが短いシーンの繰り返しだったせいもあり、ヤクザの根城にどう言うつてで辿り着いたのかとか、3人組の仕掛けの細かい中味が先輩にどうしてバレたのかなどが、はっきりとは分からなかったです。私が気づかなかっただけか。
筋書きのサスペンスと言うより、演者たちを見るサスペンスみたいな感じで観ていました。
◉ヤクザと半グレは滅んでいった
結構凄絶な殺し合いは続いたが、政治家、闇ブローカー、愛人、そしてタクシードライバーたちはほぼ無傷。ヤクザと半グレが玉を喰らって死んでいった。般若もJin Doggもノワール感が溢れ出て、叶うならば例えば前日譚とかで、スピンオフもお願いしたい。あの酷薄な笑い顔がまた見たいです。
最後は、命を長らえて戻ったところで、変わらないダルい日が続くだけなのさと言う、ドライバーたちのうそぶく声が聞こえるよう。
それで、そんな時でも窪塚洋介は、生真面目なちょっと愛すべき表情を見せてしまうのでしょう。
だましあい
悪銭身につかず。
短時間でコンパクトにまとめたカンジ。
やり取りはおもしろかったが、
はしょりすぎて説明不足の感も否めない。
特に主人公たちのその後を描いていないのは残念。
窪塚に「隠れた狂気」を演らせたら、右に出る者はいない。
現代の揺籠
Sin Clock
この映画が、フェードアウトを多用した演出で見せたかったものは何か。窪塚洋介演じる主人公は、恩には感謝し、人を貶すことはせず(鼠捕りの警察官を除き)、一方で常に淡々として本心が見えにくい。養育費を払えなくなる(息子に会えなくなる)ことの心配はあるとしても、いざ犯罪計画に加担した本番においても、必死さは然程に見えてこない。悪徳議員の罪に横槍を入れる、現代人のように冷めた(決して破滅的ではない)ノワールだ。
偶然は最終的に味方をしたが、純粋に成長譚として受け取って良いかどうか。窪塚の受けの演技が一貫して光った作品だ。オリジナル脚本で作る熱意が伝わる。
Think Rock
オープニングで確信した、これは“格好いい”映画だ。
オシャレでも派手でもなく、芸術的でも文学的でもないが、どこかクールで「画になる」のです。
『最初の晩餐』で久方ぶりに窪塚洋介を観たとき、短い出演と抑えた演技ながら空気を変える存在感に驚いた。
今回もその佇まいは健在で、癖はないのに、それでもちょっとした動き、表情、声などが様になる。
他の人にもできる役だが、あの雰囲気を出せるのは彼だけだと思う。
地味な画面が続く中、多ジャンルの音楽がメリハリを生む。
ブツ切り暗転ばかりの映画が多い中、シーンの繋ぎ方もバリエーションがあって良かった。
内容としては、正直やや物足りない。
計画が動き出すまでに半分以上も尺を使っており、後半のスピード感はあるもののダイジェスト気味。
特に裏社会側の登場人物は立ち位置や関係性が明示されておらず、混乱した。
出来すぎた偶然は、劇中で語られる“synchronicity”に収束するのでツッコむのは野暮。
2回観た方が理解は深まるが、1回目の感触を大事にしたい気持ちにもなる。
とはいえ説明不足も多いので、ディレクターズカット版などあれば是非観たいです。
🎞令和版 ニューシネマの再来か 社会の理不尽からタクシー・ドライバーに生きつけた3人組 人生一発逆転計画は・・・
以前の仕事がそれぞれに理不尽な状況に追いやられ、辞めざろうえない状況になり、タクシー会社に入ったものの、存在感のないルーティンに仕事に閉塞感の中からの脱出に、たまたま情報を得た事をキッカケに、窪塚洋介、坂口涼太郎、葵揚、3人(キャラの演技が良い)それぞれの特技を屈指、絵画強奪計画を企てる。
日本の作品らしく(全体的に画面が暗く、画も昭和の雰囲気)、人の生きざまに、タクシー会社に入るまでのエピソードを挿入しながらの前半。
後半は、計画実行を、スピード感を出すための演出か?、監督の長編商業映画1作目との事なので、劇場公開にあたりの営業サイクルからの時間短縮があったのか?(大人の事情)、わかりませんが、
展開が早く進む場面で、分かりづらい場面進行がありましたが、細かいことは気にせず、雰囲気に浸れば、楽しめました。
少々バイオレンス的な場面そこまでださなくても・・の場面も。
内容的には面白いので、次の展開映画が欲しいです。この終わり方は、分からなくもないですが、ちょっと・・・。
でも、この手の日本映画、大いに楽しめました。私的には海外映画のような明るい展開映画ほしいです。
GEZANのロック音楽と、最初とエンドロールの音楽と画(ミュージックビデオのよう)、なかなかサイケデリックで良かった。
★Digital音響鑑賞
★重低音 ─
★分離度 2○
★音圧 1○
★移動音 ─
★サイド(左右、後、活躍度)─
★サラウンド ─
スクリーン側STEREOのよう
この手の映画って‥
Jin doggが映画に出ると知り、これは観ないとと思い今日鑑賞。
犯罪映画は割と好きなので、入っていけるのですが、ちょっと意味がわからない箇所、繋がらないところが多すぎる気がします。
まず1番のクエッションはJin doggらヤクザ連中といつ関わりを持ったの?ってところです。
そこの説明が一切なくていきなりヒットマンと銃撃戦を繰り広げるのですが、それもリアリティがない。
あの政治家側のヒットマン?日本のいち政治家が殺し屋雇えるもんなの?それとも敵対組織?
他にも色々ありますが、話がはしょられすぎてて全然わかりませんでした。
犯罪計画もなんでまたクラブなんかで企てるのか?
音楽かけたかったんだろうな。
よかったシーンは橋本マナミ演じるクラブの女が政治家のxxxをタクシーの後部座席でしゃぶるところと、チョコプラの長田演じる警官と口論になって車でキレながらぶっ飛ばすところ。あれめちゃわかるわ‥笑
時間軸を調整して面白くしようと考えるのはわかるのですが、話がわからないと意味がない。そういう点ではパルプフィクションやロックストックなんかは凄かった。
だから、日本で作るこの手の映画って大体どれも同じようなテイストだな‥と。説明不足だけど、雰囲気で楽しんでくださいね、みたいな。
それでもJin doggはよかったです。狂気が十分伝わってきましたし、前から映画とか出てみたらカッコ良さそうだと思っていたので‥
決して人に勧められる映画ではありませんが、暇潰しとしてはいいのかな。ネットフリックスとかで軽く観るのがいいかもです。
上映時間もそんな長くなくてちょうどいいです。
あ、説明不足だからか笑
スピーディーな展開
見終わった最初の印象は暗転多め。
ただ多過ぎて逆に慣れてしまう。
途中挿入歌が入って盛り上がるところはもう少し音楽を聴いていたかった感じ。
最後の展開は面白くて、すぐ終わってしまった印象。もっとドキドキしたかった!
最初の監督作ということで、最初どうなっちゃうのと思ったけど最後は圧巻でした。
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