劇場公開日 2023年5月26日

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「一人立ちしたクリード。もう、ロッキーの精神は過去の遺産!!」クリード 過去の逆襲 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5一人立ちしたクリード。もう、ロッキーの精神は過去の遺産!!

2023年8月14日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

「アドニス・クリード」はロッキーの後継者でした。
前2作品でクリードはロッキーを引き継ぐ者だった。
1作目、2作目にはそれがあった。
この3作目でアドリス・クリードはリッチで人も羨む高層億ジョンの住人。

2015年「クリードチャンプを継ぐ男」でアドニス・クリードは、
金と学歴のある良いとこのお坊ちゃんだった。
なぜなら、孤児院で育ったアドニスはある日訪ねてきた婦人の養子になったから。
その婦人こそロッキーの生涯のライバル・アポロ・クリードの妻、
メアリー・アンだった。
養護施設にいたアポロの隠し子・アドニスをメアリー・アンは
養子として引き取ったのだ。
大卒後アドニスは亡き父アポロに憧れ、ライバルだったロッキーにも憧れて
ロッキーの元を訪れる。
ボクサーになりチャンプを目指す決意をしていた。
妻も親友も失って失意のロッキーはアドニスをチャンプに育てる夢で、
ロッキーもまたかつての生き甲斐を取り戻すのだった。

前置きが長くなりました。
1作目にはロッキー(シルベスター・スタローン)が重要な役で出演しているし、
「ロッキーのテーマ」は掛かるし、
ロッキーの聖地・懐かしきフィラデルフィアも
フィラデルフィア博物館の石畳の階段も
過去そのままの姿で映っています。
そして何よりアドニス役のマイケル・B・ジョーダンは頭が良いが
無名の男だった。
ハングリーだった。
今作はすっかりBIGなハリウッドスターに成長したマイケル・B・ジョーダンの
監督第1作品でもあるのです。
スタローンは出てない。
製作には名前があるが、もうクリードはロッキーを必要としていない。
まるでロッキーを葬ったようだ。
「ロッキーのテーマ」は聴けない。
フィラデルフィアは映らない。
それに近代的な大邸宅に住むクリードにハングリー精神なんて
欠片もないのです。
「クリード炎の宿敵」2018年では、父親アポロ・クリードをリンクで殴り殺した男
イワン・ドラゴの息子・ヴィクター・ドラゴと闘い勝利して
親の敵を仇をとるのでした。
本作「クリード過去の逆襲」
ストーリーは嘗ての養護施設時代にアドニが見捨てた男が、現れて、
「すべては奪ってやる‼️」と脅す。
その男の名はダイヤモンド・デイミアン・アンダーソン。
演じるはいかにも悪相のジョナサン・メジャーズ。
クリードに恨みを持つ彼はヘビー級のチャンピオンとして成り上がり、
クリード(アドニス)は、贖罪とプライドをかけて嘗ての友と闘う・・・
そんなストーリーです。

2作目では難聴の妻ピアンカが妊娠して、その子供に耳の障害が遺伝するのか?
そこにもドラマががあったのです。
愛娘アマーラ・クリードは可愛い盛り。
アドニスとピアンカと手話で意思疎通をする。
ボクシングに興味津々です。

もしかて次作があるとしたら、アマーラがボクサーを目指す、
「ケイコ目を澄ませて」みたいな展開になるかも知れませんね!!

琥珀糖
マサシさんのコメント
2024年3月28日

僕もそう思います。

マサシ