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映画レビュー
この作品はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません
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物語のプロットが緻密に構成されているように感じた 表層の部分の"百合"部分と、しかし裏テーマである『登場人物が実在している』事のプライバシーの問題、それに紐付ける『本来の自分と周りの決めつけの乖離』からのその帰結がLGBTQに代表されるジェンダー問題への提起を訴える作品になっている
興味深いのは、性指向だけではなく行動や思考も又性別ではカテゴライズされる訳では無いという至極真当なことに気付かされる主人公の振る舞いである
その中でもやはり注目点は、自分を勝手に物語に押し込めて意志とは関係なく作者の都合で成立されてしまっている問題である
有名人等の伝記を本人の取材なく作り変えられてしまっている事実は枚挙に暇がなく、ましてやその作者との関係性が深い程、戸惑いの度合いも高い そんな中で完全にフィクショナルな創造物を描く事のみが許される事なのか、その創造に実在する人物を登場させるならば当人の思考に忠実でなければその物語は欺瞞であるのか…
かなり哲学的テーマを扱った深い作品として思考を巡らす良作であった 愛情は時に主従関係のような上下の立場をもたらす事もさり気なく織り込む抜け目の無さもニヤリとさせる
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