Single8のレビュー・感想・評価
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髙石あかりの横顔にやられた
最初の方で「憧れの同級生を観る目線」で髙石あかりの横顔が撮られるんだよね、それがすごく良くて(いま髙石あかりのすごいファンだから)、そこでもっていかれたな。
主人公が撮った《爪》とう人食い熊に襲われる映画が紹介されるのね。『恐い映画を創ったのに皆に笑われた』『自分には映画の才能がないって分かった』って主人公は言ってるんだけど、観てて反対に「こいつの映画創りの才能はすごい」って思ったな。あの作品を撮れるのはすごいよ。
そこからは、文化祭で映画つくるために『すごい脚本を作らなきゃ』って頑張るんだよね。
それを通じて、ただすごいカットを撮りたかっただけの主人公が、ストーリー、テーマ、作中の主人公の変化と大事なことを学んでくの。
文化祭での映画製作が決まり、憧れの同級生、髙石あかりをヒロインに迎え、撮影は楽しいよね。
最初のロケに向かう電車では、髙石あかりは一人で座ってるんだよね。でも、そのうちみんなで一つのボックス席に座るようになる。
カレー屋でさりげなく、髙石あかりは主人公の隣に座ったりとか、細かなところが、高校生っぽくっていい。
まあでも、髙石あかりは、結局、バンドやってるチャラめな先輩が好きだっていう、高校生あるあるでまとめられたのも良かった。
この頃は映画を作るとなったら、色んな技巧が必要で大変そうだったけど、今ははるかに簡単になってるんだろうな。デジタル加工でなんでもいけそうだし。
「映画をちょっと作ってみたいな」と思ったら、いまは作らない理由はないなと思ったよ。
映画愛が溢れてこぼれ落ちた
小中和哉監督が自身の青春時代を題材に脚本を書き下ろしたとのこと。
1978年の夏、スターウォーズに8ミリカメラ。文化祭の出し物として映画を撮ることになった高3クラスの映画好き男子たちと、ヒロイン役を引き受けたクラスのマドンナ。
そう、これは小中監督による映画に愛をこめて。映画に対するストレートな愛情が眩しい無垢な名作だった。
「許された子どもたち」で人間として許されないクソを演じて強烈な印象を残した上村侑くん、そして「ベイビーわるきゅーれ」の高石あかりさん💕はもはや無敵‼︎
ちなみに観る自分は1977年の夏、愛知県立松蔭高校2年のクラスにタイムスリップした。文化祭に向けて8ミリカメラで映画を撮った。女子の参加は得られなかった。てか、文化祭のあと告白してフラれた😢
そんなことまで思い出さずにはいられない作品だった。
はい!カット!
懐かしい!
彼らは、スターウォーズに憧れてだな。
僕も、フジカシングル8で撮ってましたよ。
松田優作とか、復活の日とかアクションやったな。
集まって
編集して
テープで貼って
あとで声いれて
軽音のやつらに、音楽してもらって
スピルバーグや雑魚ども
高石あかりさん、ワルキューレの方やね。
杉咲花にも似てるかな?
音楽やってる奴に持ってかられるなあ!
頭の中の全ては、フイルムに映らない。
僕の1974年から1979年。大学のサークルで8ミリ映画を作り続けた暗黒歴史がフラッシュバックする。スピルバーグの「フェイブルマンズ」もそうだったが、あのスプライサーでガチャコンとフィルムを繫ぐ、終わりなき自慰行為のようなシーンに、赤面を禁じえない。オレってなんて偉そーだってんだろうって。なにか、世界を自分の手で創造しているかのような、意味不明の高揚感。
Nikonの「R10 SUPERZOOM」というスーパー8フイルムでは国産最高峰のカメラに、富士フイルムの国産最高峰の映写機「FUJICASCOPE sound SH30」という、マグネットへのステレオ録音可能なマニア垂涎のマシンを駆使して、サクラよりコダックの方が発色がいい!などと言う能書きの、舌の根も乾かぬうちに完成した、頭デッカチなバカ映画の数々。まだあのフイルムをDVDに焼いたのが残されている痛恨。
ともあれ、本作は同じような「恥ずかしい!」を横溢させながら、今だからこそ、かの時を回顧できている、オトナになっちまった自己肯定。でもクレジット後に流される、オリジナルフイルムは、監督しちまった性で、一般大衆に見ていただく我儘は許して!という小中和哉監督の絶叫が聞こえる。
ゴゴゴゴゴゴゴゴ…
1978年のとある高校を舞台に、映画好き少年を中心にクラスで自主製作映画をつくることになる話。
文化祭でのクラスの出し物が決まらず、去年と同じお化け屋敷で良いんじゃね?となりかける中で、スターウォーズに感化されて宇宙船の映像を撮ったばかりの2人組が手を挙げて巻き起こっていくストーリー。
どうやら非常に低予算の作品の様で、1978年でその風景は…は仕方ないので目を瞑るとしても、カレー高過ぎだし先輩のバンドの曲もそんなアホなw
そんなツッコミどころもあるけれど、映画を作るのが楽しくて仕方ない感じ全開!+気になるあの娘と映画が作れて嬉しさ隠しきれずな高校生達の物語という感じ。
ひとつひとつのシーンがとても丁寧に描かれていて、それが積み重なって少しクドく感じてしまったりはあったけれど、ちゃんと作られた映画も全編観せてくれるしとても面白かった。
映画を作る それが真の映画の楽しみ方
「映画を作る それが真の映画の楽しみ方」
舞台挨拶で監督がそうおっしゃっていましたが、
まさに映画好きに見てほしい作品です。
「宇宙船を撮りたい」「気になるあの子に近づきたい」そんな動機から始まった映画作りに、いつの日か没頭していく、まさに青春の日々。
学生の気持ちに戻って、ものづくりのワクワク感を味わえました。
「映画作りってこんな大変だったんだ」という発見もあり、見終わった後誰かに話したくなる、そんな作品です。
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