Single8のレビュー・感想・評価
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大林宣彦節で撮られた当時の青春。
大林宣彦節は愉しんだ。
プロなら8ミリでどこまで撮れるか?の映画。
流石上手く撮れたね、で幕。
高石好演のヒロインは、
当時はいない令和の優等生系不思議ちゃん。
当時の青春は良かった、
今は無いだろ、と言っている感。
今の青春も良い、
と映画は言うべきではないか。
秀作だけに一過言。
すべてが懐かしい
監督とほぼ同年代の自分にとって、出てくるものすべてが懐かしい思いがした。
NHKの少年ドラマシリーズ。
怪獣たちのソフビ人形。
テレビでよく観た感じの特撮表現。
ロケに出かける時の列車のイス…。
映画撮影の経験はないのに、まるで自分がそこにいたかの様な錯覚を覚える。
ピントが合わない感じも、キラキラしていて泣けてきた。
【”高校時代に映画を製作し、学園祭で上映し大好評を得た事は今でも忘れられない、By NOBU。今作は初めて映画製作をする高校生達の姿を描いた映画製作愛に溢れた作品である。】
ー 最近、良くお叱りのコメントを頂く。
曰く、貴方のレビューは自身の昔の思い出を書いているだけでないですか・・。
だが、映画のレビューとは自身が生きて来た過程の糧があって書けるものであると私は思っている。
私が余り好きでないレビュー幾つか。
”その作品を全否定するのは分かるが、表現の仕方。”
”論理的にその映画の巧拙を謳っておらず、一言で否定するレビュー。” -
■だが、お叱りの言葉は重々承知しつつ、自らの高校時代に経験した事を併せて、今作のレビューとする。
・今作では、学園祭で『スター・ウォーズ』に感銘を受けた広志少年が、学園祭で自主製作映画を作ろうと、おずおずと提案するところから始まる。
ー 私は、今作の設定の十数年後に学園祭の際に、”映画を作ろうぜ!”と言ったモノである。
高校2年だったと思う。体育系の部に所属していたが今作でも描かれる”お化け屋敷”とか”喫茶店”とかは面白くないと思っていたので、自身が映画好きの父親の影響を受けていた事もあり、提案した。
事前に根回しをしていた事や、学校初の自主映画という事や、それに対し、学校側の理解もあり、序盤はスムーズに進んだ。映画のタイトルは分かりやすく「必殺仕事人」である。
私は当然の如く、監督権脚本を担当したのだが、最初の難関はキャスティングであった。多くの男子生徒は格好良い仕事人の役を求め、殺される役を志願する人は皆無であった。
更に、今作同様、女子生徒に如何に出演してもらうかにも苦労した。
我が家は広い屋敷であったので、舞台としては十分であったが、女生徒に着物を着て貰う際には大変に苦労した。
更に、説得して殺される役を引き受けてくれた友人達の殺され方の演出は更に大変だった。ワイヤーを使って二階に首を括って吊るされるシーンなどは、安全面も含めて数十回リハーサルを行ったモノである。
■で、ドキドキの学園祭初日。
一人もお客さんが来なかったらどうしようと思っていたら、同級生が嬉しそうに走って来て言った言葉。”満員だよ!!”
嬉しかったなあ。今でも覚えているよ。小さな教室であったが満員のお客さんが笑ってくれていたんだよね。
今作でも台詞で出てくるが、学園祭の映画程度でも、20日以上は映画を作っていたんだよね。
<私の映画レビューの得点が甘いというご意見は良く頂くが、プロの足元には及ばないとは重々承知の上で、映画製作の僅かなる経験があるモノだと、どうしても甘くなってしまうのですよ。
因みに大好評だったので、受験で忙しかったのであるが、高校三年の時もヴァージョンアップした映画を作ったのである。>
髙石あかり『私(ヒロイン)やるから!』
2023年劇場鑑賞23本目 傑作 77点
銀平町シネマブルースに続き、2023年映画系ミニシアター邦画の傑作の一つ
今作は一時期☆4.3ととても好評価で、ベイビーわるきゅーれの髙石あかりを高校生ヒロインに添えて男子高校生3人が文化祭に映画製作する内容
出演者の格好が古いのもそうだし、8ミリフィルムが荒いとかは勿論そうなんだけど、何気ない先生との会話のシーンや教室で文化祭の出し物を決めている時の絵が、上手く言えないけどそれも古い映像に見えるというか、擬音で言うと荒いのがザラザラなら、それはサーーって感じ、笑 映画中映画でちゃんとアングルとか撮り方に工夫を感じた
ストーリーは、特別なことは何も起こらないし、見る前から何も予想の変化は無いけれど、充実感と少しの羨ましさが突き刺さる
男子校生3人とカメラ屋の一人、クラスのいじめっ子?の5人のルックスとその人感じる色味が絶妙にマッチしてハマっていたし、なんといっても髙石あかりちゃんが拳銃持ってアクションするヘタレキャラ以外で、純粋な高嶺の花役が観たかったのでそれだけで見て良かった
個人的にはヒロインと色恋いならずに、最後も上映に来ないで他の人が好でしたみたいな終わりが、男子校生3人の青春として締まりが宜しく屋上で次の映画とるぞみたいな吹っ切れは最高に淡い、大好きです
是非
エモさ全振り
スターウォーズに感化された映画大好き少年の映画作りが、良い意味で拙く未完成なまま描かれていました。
大好きなものを、仲間と、そして気になる女の子と一緒に無我夢中で作り上げていく様が青春そのもので、まぁーーーエモい。
物語に新鮮さはないし、ちょっと中盤飽きてきたりもしたけれど、この未熟さも本作の味なのでしょう。
普通っぽいけど体験したことが無い、もう手に入らない憧れの青春が眩しかったです。
笑えるというか
ほっこり微笑ましい感じにさせる。女優に惚れる、あるあるだけど彼の場合元からか・・本編をフルで観せてびっくり、だから大きなトラブル無かったのか。
トークショーで、手作りゴジラについて質問したら、版権とか大人の事情とかでなくて監督の作品だったとの事で赤面。
あらすじを聞いただけで見に行きました
この映画は1978年夏ということになっておりますが、私も高校3年生の1974年の夏に秋の文化祭に出品するSF仕立ての映画を作りました。夏休み前にクラスで映画を作ることを決め、制作スタッフは6人、私は撮影と編集を担当。ヒロインを選定し、クラスメイトはエキストラ、音楽の得意なメンバーがオリジナル曲を作ってアフレコに入れる。この映画とほとんど同じです。文化祭での上映も大好評、最優秀賞を取りました。私の3年間の高校生活での唯一の「勲章」です。もちろんカメラはフジのSingle8 見てるだけで49年前を思い出してしまい、懐かしさで泣けてしまいます。
よくこの映画を作った。当時のカメラ屋さんの雰囲気や、撮影機材、よく揃えたと思います。ユル・ブリンナーの富士フイルムのCMポスターには感心しました。
監督さんにあえて突っ込み、映画に出てくるカメラのFujica ZX550、1978年には発売されていませんよね。
「Oath Forever」
文化祭での先輩たち2年6(?)室の映画の題名。
転校生との誓いを守るために、がんばる陸上選手の話。
主人公が走り出すシーンでEaglesの「New Kid in Town」が、最後のゴールのシーンでSimon&Garfunkelの「The Boxer」が流れた。映画では音響が大切なことを初めて知った。
とにかく感動して、こんな映画を自分たちだけの力で作り上げることのできる生徒がいる自分の学校を誇りに思えた。
そんなことを思い出した。
恋より映画を取る映画バカが大好き
あー、来たよー。今年も。
映画大好き物語りが。轟音(心の中の音です)立てて来ました。コレは、凄まじく良いw
劇中劇のSFが、それっぽいクオリティーです。シナリオ、いけてます。そのおかげで白けなくて済む。映画作りに全力投球する3人と、アドバイザーの大学生に、神の手を持つ男。あー、なんか、このオタク感がたまらない。
ヒロインは高石あかりさんです。Bワルで、陰では大ブレイクしてます。と言うか、それってカルトアイドル?いやー、表に旅立って欲しいです。あっちの世界でもブレイクして欲しいです。でも、こう言う罪作りな女の子、いましたよねー。
全てを理解してくれる親友。同じ目的を持ち、情熱を注いでくれる戦友。面倒見の良い先輩。理解ある先生。アホなクラスメイト。ずっと憧れていた女の子。で、この子とのしょっぱい関係が、リアルあおはる、ですよw
無茶苦茶良いのに、ネットでも殆ど騒がれてないのが不思議になる、小中監督の自叙伝的作品は、113分と実は結構長め。ですが、長さは全く感じません。アオハルの切なさや、しょっぱさや、熱さ、自分自身の成長を感じた時の嬉しさ・満足感・ドヤ顔したくなる感覚、などなどがギッシギシにひしめき合ってます。と。ヒロイン、キュートですw
良かった。とっても。
ほんまに久しぶりに「とっても」って言ったわw
(青春の)キラキラきたぞー!
先週『ベイビーわるきゅーれ1&2』を観たことと、『許された子どもたち』の彼が主演ということで。
撮影開始までに半分使っていて不安になったが、まさか撮った映画も丸々観られるとは。
時空が歪んだのかと思うくらい構成が上手かった。
演技も自然で全体的に良かったが、髙石あかりが素晴らしすぎた。
一人だけやや今っぽいのだけど、そこが逆に“特別な存在”感を醸し出していたようにも感じる。
主人公たちを嬉しそうに見つめる担任や、徐々に態度が軟化するカレー屋も好き。
ほとんどのクラスメイトが飾りやポスター作りだけだったことや、先生が引率しないのは少し気になった。
しかし、オープニングからニヤリとさせられ、企画から撮影の楽しそうな表情や最後の切なさまで完璧です。
あの時代に英詞のロックをあのクオリティで演ってたら、留年してても惚れるわ。
あの時代にあの脚本やカット割りのセンスも、モテていいと思うのだけどね。。
ストーリーやテーマ、主人公の成長・・・劇中で語られた全てを満たした爽やかかつ甘酸っぱい傑作でした。
それにしても、飯盒炊爨のときの夏美の映像は、完全に栗田の恋心まで映ってましたね。
上手すぎる
舞台挨拶付きの横浜シネマリンの上映にて。
小中監督の実際のエピソードに基づくストーリーらしく、70年代を舞台にした青春群像として、あの年代特有の恋愛観やトキメキ感を含め良く出来ている。
そういう意味で、演劇部で文化祭のみの上演に萌えていた身としては共感しかないのだけど…
しかし惜しむらくは映画が上手すぎる。最初からあんなに上手く出来たら即映画監督だよ…ww
あと、タイトルはエイブラムスのSuper8を意識したのかだけは聞きたい
熱意があれば何でもできる、そう思えた高校時代。自主制作の映画造りにクラスで取り組んだ高校生たちのお話。物造りに励む者たちの熱き想いは、今も昔も変わらずにあるようです。
高校時代の自主映画制作という、遠い昔の記憶を
呼び覚まされるようなノスタルジックな雰囲気の漂う
作品かも、と思ったのと
つい最近観た作品に出演している"高石あかり"さんが
この作品では普通の女子高校生で出演している
ということも気になって鑑賞しました。
スターウォーズ (1978) を見て感動した高校生のお話。
巨大な宇宙船が飛び去っていくシーンに魅せられ
「自分も撮ってみたい」
と思い立ったのがお話の始まり。
とりあえず宇宙船の模型を作ったり、8ミリカメラで
撮影アングルを考えたりと、独力で色々と撮影を
試みるのだが、どうにも上手く行かない。
近所の写真屋で働いているアルバイトの兄さんに
特売中の8ミリカメラの件で話かけたところ
このアルバイト兄さんも自主制作の先人だったと分かる。
「スターウォーズのような作品」を制作中と話すと
興味を示し「見てみたい」と食いつく。
部屋で上映。回るフィルム。
「ごごごごごごごご」 終了っ
「…」
「これだけ?」
「はいっ」
アルバイト兄さんは言う。
「これだけでは作品とは呼べない」 …そりゃあ ね
この場面を中心にした、作品と呼べる物を作りたい。
こう考える主人公。
季節は夏休みの少し前。主人公の高校では
「学園祭のクラス企画」を決めようと
企画の案を募集していた。
「何かない?」 とクラス委員長
「…」
と、一人が手を挙げる。
「お化け屋敷」
去年もやった。やり方が分かるから楽、と主張。
一部の女子の反対があるものの、決まりかける。
そのとき手を挙げたのが主人公。
「映画を自主作成し、上映会を開くのは?」
お化け屋敷を提案したヤツが反対する。
”夏休み中、時間とられちゃうぞ”
”そもそもどんな内容なんだ?”
”キャストは? ヒロインは?”
その時は上手く伝えられなかったが
一人の女子が映画作りに賛成の意志を示してくれた。
そういった事もあり、
一学期の終業日に投票で決定することに。
映画制作に同調してくれた仲間とともに
ストーリーを練り始める主人公。
ヒロインは… 彼女に頼みたい
あれこれと想いを巡らす主人公であった。
と、まあ
見事に「自主映画作成」がクラスの企画に決定し
夏休み中、制作スタッフとヒロインとで
ロケ地に移動し、撮影を進めていきます。
さあ、どんな作品ができあがるのか。
熱く暑い夏が始まります。
◇
この作品、高校や中学時代に
同じような制作体験(もしくは共同作業の経験)が
ある方ならば、共感できる部分が あると思います。
登場人物がみんな純粋なこともあって
映画の完成を応援せずにはいられなくなる
そんな気分での鑑賞でした。
観て良かった。
満足です。
◇あれこれ
■8ミリカメラ
スマホも携帯電話も無い、デジカメも無い時代。
写真はフィルムカメラで撮影。撮影が終わったら
#フィルムをカメラ屋に持ち込み
#現像に必要な期間待ってから
"プリント写真を受け取りに行き
そしてようやく
撮った写真を目にすることができた時代です。
この、撮った写真をみるまでの
「待たされる感覚」
今のデジタル撮影に慣れてしまった身からすると
「不便」なのですが
それだけではなく、
「待つのが楽しみ」でもありました。うん。
撮影できる枚数にも限り(24枚とか48枚とか)
があったので、撮影時には撮りたいものを吟味し、
アングルとか色々と考えて撮ったものです。
ああ懐かしいなぁ …としみじみ。
■主人公の成長
「特撮にこだわり」続ける内容だったら、この作品自体も
特撮オタクの「イタイ」作品なのかもしれない などと
余計な心配をしながら観たのですが、杞憂でした。
主人公は、
「その場面だけでは作品にならない」
と意見されると、
それを素直に受け止める柔軟性も持っていました。
この作品の主人公も
自主映画に登場する主人公も
ストーリーが進むに連れて成長していくのですが
それが自然に描かれていて良い感じでした。 頑張れ~
■ロケ先のお店と馴染みになる話
ロケの度に立ち寄るカレー屋さん。
店主も最初は無愛想。何度か通う内に
「おっ 来たな」
に変わっていくのが微笑ましいです。
※しかしこのカレー屋。
メニューに2品のみ… しかも
「並」と「大盛」…。
実質、カレーは一種類のみでは…。
通う内に愛想が良くなってくるカレー屋のオヤジ。
存在感あって良かったです。
◇最後に
主人公が作成する自主制作作品「タイム・リバース」。
これもなかなか面白そうな作品でした。 うん。
NHKの少年ドラマシリーズに出てきそうな
そんな感じのする作品で、これも良作でした。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
映画作りの苦労や楽しさが満載で、映画好きなら誰もが楽しめる作品。 本年度ベスト!!!
子供の頃、フジカシングル8で脚本の無い映画を兄と作っていた頃を思い出す(笑)
撮影や編集する楽しさを子供の頃に味わっていた事もあってなのか超満足!
高校3年の文化祭で映画を作り、上映するまでの過程を描いたストーリー。
映画作りの全てが詰まってる感じの展開に終始引き込まれた!
ホームルームで映画のあらすじをプレゼントするシーンが熱い!
脚本を悩みながら考えるシーンも熱い!
撮影シーンも色々な工夫をしながらカメラを回すシーンも熱い!
授業中に居眠りする程、夜明けまで編集作業をするシーンも熱い!
撮影後、セリフをアテレコするシーンはある理由もあって熱い!
効果音や音楽の音入れのシーンも他のクラスの協力もあったりして熱かった!
これらの熱さは是非劇場で体感して欲しい!!
こんなシーンを観させられたら本編を早く観たい衝動に駆られる(笑)
文化祭で本編を上映するシーン。
それまでに見たメイキングのシーンが甦る(笑)
それを知って本編を観るので作品の楽しさが倍増。
思った以上の出来映えでとても良い!
自分も映画作りに参加した錯覚に陥ること必至(笑)
ヒロイン役は女性の殺し屋コンビの作品が良かった高石あかりさん!
メッチャ可愛いかった(笑)
そして本作では1番演技が素晴らしかった印象。
彼女がカメラで写真を撮るシーン。
観ている自分が撮られている感じに萌える(笑)
そして、このシーンが後に素敵な展開になるとは思わなかった。
映画のシーンは実際にあった作品を引用しているとエンドロールで知る。
このリスペクトした感じも良かった!
もっと多くの劇場で上映すべき作品と思いました!
文化祭のクラスの出し物なのに、スタッフとキャストがほぼ4人?
気になりました( ´∀`)
映画は作るのも楽しい 見るのも楽しい
高石あかりのちょっと恥ずかしがる笑顔にノックアウトされてしまった。彼女の笑顔が脳内でリフレインして、完全に広志に感情移入。自分の青春として物語にどっぷりと浸かった。
この作品、説教くささが微塵もない。映画を作りたい、撮りたい、みんなに見てもらいたい。面白いものを作りたい。その気持ちがストレートに伝わってくる。
テーマは内なる自分から勝手に出てくるもので、小難しく考えると、退屈な作品になってしまう。
同じ作品を作り上げる中で、深まる友情。友情というよりも信頼関係といった方がいいかもしれない。そして、甘酸っぱい恋の行方。ずっと想い続けている彼女が、先輩のバンドマンの方を見ている。
自分の青春時代とオーバーラップして、胸が苦しくなる。
出来上がった8ミリ作品は、ホント最高。いいシナリオ、斬新なアイデア、湧き上がるような創作意欲があれば、お金がなくても面白いものが作れる。それを証明する作品でございました。
映画少年だったおっさんたちの青春が全部つまってる
こいつらは俺だ、こいつらは俺にそっくりだ、俺はこいつらだったんだーって、思わず叫びたくなった。
映画少年だったおっさんたちの青春がこの映画には全部つまっている。
オープニングで笑っちゃって拍手しそうになった。
最後の方はなんだか泣いちゃった。
劇中で作ってた映画をまさか全部観せられるとは思わなかったけど、楽しかった。
高石あかりさん、ありがとう。あのカメラ構えたショットだけでもニューシネマパラダイスに匹敵しますよ。
上映館が少ないのが残念だけど仕方ないのかな。
進富座さん、ありがとう。
Juvenile
今年とても多い映画作りの映画。しかし、フィルムに魅せられた少年の映画や、映画作りの皮を被った学園ムービーや、映画館の物語と見せかけて心の弱さを描いた作品だったりと、一つの作品を作ることに注力した作品が無かったなぁと思ったところに傑作が飛び込んできました。
スターウォーズ公開当時に、衝撃を受けた少年が文化祭で映画を上映するために奮闘するジュブナイル映画です。こういうの大好物です。
自分はスターウォーズはリアル視聴できなかった人間なので、当時の衝撃なんかは分からないのですが、登場人物たちの驚きっぷりや、工夫した構図での宇宙船の撮影の斬新さで、その衝撃は偉大だったんだなと思います。
気になる女の子をヒロインに据えるというのも、THE・青春だなと思いましたし、そのヒロインが演技上手というミラクル。高石あかりさんの魅力がこれでもかと発揮されていました。1ショット1ショット毎に高石さん史上最高が更新されていきました。そりゃみんな惚れるよなぁと思いました。最終的には留年したバンドマンの先輩に目を奪われているショットで、脈が無いことを察するという寂しげなラストショットになりましたが、映画が好評を得て何度も上映できることに喜びを感じて走り出す、「ファーストシーンとラストシーンで主人公がどれだけ成長できるか」と映画内で何度も言われていましたが、主人公はしっかりと成長できていたと思います。
劇中に出てくる作品も元ネタ2作品がありつつも、しっかりオマージュした「タイム・リバース」の面白さは素晴らしく、逆再生や画角の隙をついた見せ方、フィルムの反転など、現代ではとても簡単になった撮影も40年以上前ではこんなにも大変なものだったのだなと身をもって感じました。宇宙船が着陸する部分を撮影する際は一枚挟んだプレートに黒いシートを切り取って隠して撮影したり、人がいるパターンをと人がいないパターの撮影をして即座に消える演出をしたり、同一人物を演じる際、フィルムを分けて一緒に流したり、アテレコで声を吹き込んだりと、映画作りの1から10まで堪能できました。「映画大好きポンポさん」と同じ、編集という映画の集大成まで楽しめました。
フィルムを1つ1つ削って、それをコマ送りにしてアニメにした「MARK」の完成度はえげつなかったです。しっかり見応えがありましたし、実在するものというのもまた衝撃的でした。「爪」の人食いクマ、元ネタも「グリズリー」より先にアイデアとして出ていたのは画期的でした。食われる瞬間にハリボテがグチャっとなるのが面白かったです。にしてもポスターの完成度が高い…!現代のエクストリーム配給作品の多くよりもクオリティは高いと思います。
小規模公開になるのは仕方ないけれど、観ないのはもっと勿体無いと思う傑作でした。映画撮りたいなーとぼんやり思いました。変態ホラー映画を撮ってみたいです。
鑑賞日 4/4
鑑賞時間 14:35〜16:33
座席 D-2
髙石あかりの横顔にやられた
最初の方で「憧れの同級生を観る目線」で髙石あかりの横顔が撮られるんだよね、それがすごく良くて(いま髙石あかりのすごいファンだから)、そこでもっていかれたな。
主人公が撮った《爪》とう人食い熊に襲われる映画が紹介されるのね。『恐い映画を創ったのに皆に笑われた』『自分には映画の才能がないって分かった』って主人公は言ってるんだけど、観てて反対に「こいつの映画創りの才能はすごい」って思ったな。あの作品を撮れるのはすごいよ。
そこからは、文化祭で映画つくるために『すごい脚本を作らなきゃ』って頑張るんだよね。
それを通じて、ただすごいカットを撮りたかっただけの主人公が、ストーリー、テーマ、作中の主人公の変化と大事なことを学んでくの。
文化祭での映画製作が決まり、憧れの同級生、髙石あかりをヒロインに迎え、撮影は楽しいよね。
最初のロケに向かう電車では、髙石あかりは一人で座ってるんだよね。でも、そのうちみんなで一つのボックス席に座るようになる。
カレー屋でさりげなく、髙石あかりは主人公の隣に座ったりとか、細かなところが、高校生っぽくっていい。
まあでも、髙石あかりは、結局、バンドやってるチャラめな先輩が好きだっていう、高校生あるあるでまとめられたのも良かった。
この頃は映画を作るとなったら、色んな技巧が必要で大変そうだったけど、今ははるかに簡単になってるんだろうな。デジタル加工でなんでもいけそうだし。
「映画をちょっと作ってみたいな」と思ったら、いまは作らない理由はないなと思ったよ。
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