「誰かの犠牲の上に成り立つ娯楽」SHE SAID シー・セッド その名を暴け nanaさんの映画レビュー(感想・評価)
誰かの犠牲の上に成り立つ娯楽
映画業界に限らず
古くからある組織や業界、権力図というものは
非常に厄介なものだなと感じた。
映画でいえば
たとえば、何かしらの犯罪を犯した人の作った映画や、出演作を
犯罪と作品は切り離されて評価されるべき
と言われることもあるが
こと、権力を行使して従わせた挙句の犯罪行為において
その権力者によって弱者をつかって創られた作品は
果たして、そのように切り離して考えることができるのか。
どうしても、
誰かが一生抱える傷を負い
人生を犠牲にしてまで
誰かのための娯楽作品を創る一端を担うのは
あまりに不平等のように思う。
この映画に関しては、
受け取り方は人それぞれだと思うが
社会の問題にも触れつつ
当時の記者たちの直面したリアルも
描かれていて、わかりやすく良い作品だった。
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