こんにちは、母さんのレビュー・感想・評価
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これはいけません!癒され過ぎです!
大泉洋さんは苦手だったって前にレビューした記憶がありますが、かれこれここ数年の彼の出演作品はほぼスクリーンで鑑賞していることに気がつきました。いつしか苦手克服できて得意分野にさえなってたんでしょうか?
いいですね、大泉洋さん!TEAM NACSのそれぞれの方々もいい味出されてますが、大泉さんは突出してますね〜
出演作品、映画、ドラマ、バラエティ、ジャンルを問わず面白く外しません。(『新解釈・三國志』以外?)やはり得意分野の役者さんなんでしょうね、今や!ちょっとウザめの役からヘタレ気味の役まで素晴らしく演じています。
吉永小百合さんは、やはり山田洋次監督作品『母と暮らせば』で二宮和也さんとの悲しいながらもほのぼのとしたやりとりにジワった(もう死語かも?)記憶がありますが、今回も正直、大泉洋さんの境遇は決してほのぼのできませんがなんだかハッピーエンドのようにジワジワ感じました。
そしてこの年齢であの美しさ!化け物のような(もちろん褒め言葉です)女優さん、吉永小百合さんには演技面も含め何もいうことありません。少し前、天海祐希さんとの作品もよかったですよね!?
あと永野芽郁さん、最初に観たのは『ひるなかの流星』だったと記憶していますが正直「美人じゃないけど面白い顔した娘(こ)だなぁ!ある意味ファニーフェイスの日本のオードリーヘップバーン?」って思ってました。その後各作品でメキメキと演技力を上げられ目が離せません。大泉さん自らおっしゃっていましたが吉永小百合から大泉洋は生まれないし、大泉洋から永野芽郁は生まれないよね!って私も思います。また、山田洋次監督のご要望なのか色々な服装でおへそを堪能させていただきました。ありがとうございます。
宮藤官九郎さんの役どころ、ヘタレ加減もなかなかでした。こんなダメダメオヤジ、いますよね!監督、脚本、ミュージシャンをしながら一番片手間(?)の役者としても個性的な味わい深いキャラクターです。(なんだかついでみたいなコメントだなぁ)
すべてにおいて寅さんを生み出した山田洋次監督のまさに山田洋次たる作品で、決して劇的な展開はなくても全編ほのぼのと安心して観られますよね。是非幅広い世代の多くの方々に観てほしい映画です。ただ土曜日、朝一上映回は同世代のオバ様と2人きりでした!何度も書いてますが名古屋の映画館、大丈夫なんでしょうか?
雑談
寺尾聰さん
足袋屋さんに先生としてきたら地下足袋にソールをつけて『陸王』発明するんじゃないかと。また吉永小百合さんと再婚して大泉洋さんと義理の親子になったら福山雅治さんが『ラストマン』として出てくるんじゃないかと心配(期待?)しました。以上、TVドラマ好きの妄想でした。
平凡の素敵さ
特に大きな事件は何も起きません。親友を助けるために自分が盾になって会社をやめるぐらいです。離婚も相手女性は声と足しか出てきません。娘も一度キレた以外はずっといい子です。しかし小さな平凡な問題がたくさん積み重なっていくうちに気づけばハンカチで顔をぬぐっていました。まさに平凡を優しく描いて感動させる山田洋次監督ワールドです。ほっこりできるいい映画でした。
【”人事部長はツライよ!だが人として正しい行いをすれば災い転じて福となるのである。”今作は、名匠山田洋次監督のブレない人間性肯定の考えに基づき、登場人物を温かき目線で描く姿勢が心地よき作品である。】
ー 今作は山田洋次監督の母三部作「母べえ」「母と暮らせば」に続く作品だそうである。そして、ナント山田監督の通算90作目だそうである。
正に名匠である。
私は、山田監督の作品は、「寅さん」シリーズを代表とした、ブレない人間性肯定の姿勢が好きなのである。-
◆感想
・大企業の人事部長であるアキオ(大泉洋)は妻とは別居中。
大学生の娘マイ(永野芽衣)は妻と同居しているが、頻繁に家を空ける。
ー ”大泉洋さんが人事部長ってどーよ!”と思っていたら、ビシッとネクタイ&背広姿が決まっている。うーむ。参ったなあ。(何がだ!)-
・臍出しファッションのマイを演じた永野芽衣さんの黒いネイルが似合っているなあ、と思っていたら悩んでいたアキオが母フクエ(吉永小百合:日本の女優さんの中で、最も不老で品性高き方である。オーラも凄い。)の家に良い歳なのに、暗い顔をしてやってくるのである。
ー 男という生き物は、何故に母親に弱いのであろうか。(私だけか?)-
・フクエは一方、明るい顔。活き活きとボランティア活動をしている。更に”そのリーダーである牧師さん(寺尾聡)に恋をしているらしい。”とマイに聞いて尚更、落ち込む姿が可笑しい。
ー 確かに、母親が恋をしていると知ったら正直複雑であるが、息子とはそんなものである。-
■アキオの漢気溢れるシーン
・同期入社の課長キベ(工藤官九郎)が会社のリストラ候補になっている事を知りながら、その事実を立場上、言えないアキオ。だが、キベがその事実を知りアキオの席に来て”酷いじゃないか!”と言うシーン。
内心、あんまり仕事してこなかったから40代後半で課長じゃないのかい、と一瞬思ったが弾みで上司の腕を扉に挟んだだけで、懲戒解雇はないんじゃないか?せめて、昇給停止か降格だろうと思っていたら、悩み抜いたアキオが自らの地位を投げ打ってキベの首を守るシーン。
アキオ自体が、人事部長の仕事に嫌気がさしていた事がキチンと描かれているし、彼の友を想う姿が男である。重ねて記すが”人事部長はツライよ!”。
ここで、序盤に母、フクエが言った言葉が効いてくるのである。
”切られる方が、切るよりましよ!”
山田監督は非正規雇用にも触れているし、今の日本の組織体制に静にお怒りなのだろうと思いながら観賞続行。何だか、申し訳ない気持ちになる。
・フクエたちがホームレスの頑固なイノさん(田中泯:矢張り良い俳優さんである。眼力とドスの効いた声が凄い。)を心配するシーン等も観ていて沁みる。
<今作の展開は、サラリーマンにとってはナカナカ厳しい内容では有ったが、山田監督は今の日本の組織体制に疑念を抱きつつも、キチンとした人情映画に仕上げているのである。
流石、邦画界が誇る名匠だなあと思いながら、劇場を後にした作品である。>
■2023年9月27日 追記。
NHK「プロフェッショナル」で今作を製作中の山田監督と吉永小百合さんの遣り取りを鑑賞した。山田監督が敬意を持ちつつ、吉永さんに掛ける厳しき言葉。
吉永さんは、映されないのに、足袋職人の女房役として、ミシンで足袋を縫う練習をしている。更にジムでトレーニングをしている。
山田監督が言った”映画を観終わって、ああ面白かった。腹が減ったな、何て言われる映画が良いね。”と言う言葉も含蓄があるし、改めて映画を製作している方々の映画愛を感じたドキュメンタリーであった。
何しろ、嬉しかったのは吉永さんが、”マダマダ、続ける。”と言って下さった言葉であった。
洋次ワールド。
会社とプライベートで色々と悩みがある昭夫と夫に先立たれた昭夫の母福江の話。
神崎家の福江、昭夫の身の回りで起こる人情劇ストーリー。
作品観ての感想は、毎回思うんだけど吉永小百合、山田洋次監督の作品はファンが多いな!って感じ。
洋次が監督、脚本務めれば令和も昭和にタイムスリップ!(笑)
私が子供の頃、オヤジがテレビ放送を録画してた「男はつらいよ」を家族で観てたのを思いだしたんだけど、渥美清さんが生きてたら山田洋次監督はこの世界観の作品を撮り続けたいんだろうなと...個人的に思った。
大泉洋も洋次ワールドの世界観に入ってしまえば昭夫の喋り方、泣き方、転び方も少し寅さんに見えて、笑えて、懐かしい、暖かい、幸せな気持ちになれました!
福江の独り身になっての恋愛はいいんじゃない!若くいれる秘訣よ!
評価は3.5だけど面白かったです。
既視感のある王道作品。目新しくはないが安心感はある。
昭和の面影を残す家に暮らす主人公である「母さん」を吉永小百合さんが演じられた作品です。息子役の大泉洋さんの公私にわたる出来事や、吉永さんのほのかなロマンスが描かれた、ほのぼの系の映画です。
こうした作品はどこかで見たことあるような、どれも山田洋二監督の作品のような。目新しい展開は全くありませんが、その分安心して見ていられます。でも、個人的にはひとひねりある作品が好みです。
母には母らしく、息子には息子らしくいて欲しい
試写にて!🎬
仕事や家族関係で疲れ果てた息子が久々に実家を訪ねると、母は恋をしていた―――
試写会会場で驚いたのは圧倒的年齢層の高さ。
60~80歳までの高齢者の方が圧倒的に多くアウェイだと感じざる負えなかった(笑)
私は若年層としてこの映画についてレビューしようと思います。
息子には息子でいて欲しい母と、母には母らしくていて欲しい息子のお話でした。
離婚間近の妻と家出した娘、トラブルメーカーの同期、頑固なホームレスなど、
母と息子を取り巻くキャラクターが登場し目まぐるしい日常を演出していました。
「渡る世間は鬼ばかり」のような家族やその環境を”喜劇的”に描くどたばたコメディと言った感じ。
ただどうしてもこの時代の価値観には馴染まない…
頑張って作品のアップデートを図ろうとしてるのは分かるんだけど、大いに山田洋次節とはミスマッチだと思う。
お家芸であろうあの独特の言い回しは、分かっちゃいたけど肌に合わない。
永野芽郁に『おじちゃまのお父様はどんなお方?』というセリフはあまりに不自然で寒くなってしまった。
とはいえギャグセンスは驚くほどハマった。
隔世遺伝だの劣性遺伝だの、容姿を間接的になじるセリフが悔しいほどにヒットしてしまう。
特にお相撲さんを見て「無駄がないね~~、私なんて無駄だらけよ」という流れからの、小遣いを大相撲の懸賞金の受け取るように手刀を切って貰ったシーンは面白過ぎた。
監督は御年90歳になるということで、戦争中や昔の価値観を風化させない役目を担っているんだと思う。
ホームレスのおじさんが『自分のことをできなくなったら終わりだ』と言ったセリフと、
ボランティア支援をしている母が放った『自分で自分の世話ができなくなったら終わりだと思う』と言うセリフにとても矛盾を感じる。
ホームレスを”戦争時代を語るストーリーテラー”として登場させただけになっていて、母自身が無意識の軽視発言をしている点に意図はあるのか気になった。
ただ『孤独に死ぬのが怖いんじゃなくて、いつ自分で歩けなくなって人様の世話になるのか心配』という底知れない恐怖は家族の支えこそが必要になってくるなと再確認。
全体的に見て自分は映画のターゲットユーザーではないなと認識したが、試写じゃなきゃスルーしていたタイプの作品からここまで学びを得られたことには感謝。
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