「前半はいい雰囲気の作品だったのに、最後はゴミ捨て場に投げ捨てw」ハリガン氏の電話 徒然草枕さんの映画レビュー(感想・評価)
前半はいい雰囲気の作品だったのに、最後はゴミ捨て場に投げ捨てw
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予備知識なしに見始めたところ、前半は資産家の老人と読書好きの少年の温かい交流がいい雰囲気なのだが、後半は死んだ老人からスマホにメールが来るわ、留守電でイジメの悩みを打ち明けたらイジメ男が死んでしまうわ、何一つ謎を回収しないで支離滅裂なまま終わってしまうので驚いた。
まるでキングのバカな作品みたいだなと思いつつエンドロールを眺めていたら、原作がキングの短編だというのでさすがに笑った。そうと知っていたら恐らくは見なかったろう。
キングの初期、中期作品は素晴らしいものばかりだったが、ヒューマンな要素とホラー要素をごっちゃにした「イット」が最大のベストセラーとなって以後、ホラーとも人情モノとも言えないどっちつかずのつまらない作品を量産するようになる。
以後、小生はキングをほとんど読んでいないが、映画化されたものを見る限り、退屈なものばかりである。本作もその例外ではなかった。
サザーランド演じる資産家老人はいいキャラクターだし、映像も丁寧でキレイだ。それを最後に全部まとめてゴミ捨て場に投げ捨てるようなバカげた映画にしてしまうのは、何とももったいない話である。
なお、星新一に言及するレビューも散見されるが、あれは字数を極端に削ったショートショートで印象を残す必要性から、流れを考えないまま最後にひっくり返したもの。キングの場合は、「これでいいのだw」と思っているフシがあるので、ちょっと救いようがないかもしれない。
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