ピザ屋を経営していたリチャード・デイヴィスはピザの配達先で銃撃事件に遭遇。その後ピザ屋を火事で失ったデイヴィスは一念発起して防弾ベストを開発、自分で試着して自ら被弾して性能証明するパフォーマンスで防弾ベストはバカ売れ、彼の会社“セカンド・チャンス”は大成功を収めるというサクセスストーリー・・・だと思って観に行ったのですが、全然違いました。終盤の大どんでん返しまで埋め尽くす驚愕の事実に開いた口が塞がりませんが、最後に提示される想定外にも程がある邂逅で号泣させられました。とんでもないところに着地する作品ですがエンドロールの最後の最後までさりげないギャグも散りばめられていて油断が出来ません。
監督はラミン・バーラニ。初のドキュメンタリー作品だそうですがほぼミステリードラマのようなテンションになっているのは監督の作家性が滲み出ているのかも。
上映後はプロデューサーのダニエル・ターカンとジョニー・ギャルビンが登壇。同じネタでミステリー映画が作れるなと思いましたが、実際そんな作品を製作する構想はあるそうです。せっかくの機会なのでこの作品は事前に取材を済ませてから撮影したのか、それとも撮影中に色んな事実が判明したのかと質問したところ、ほとんどはスタッフが事前に取材していたが最後のオチだけは撮影後に新事実が発覚したので再撮影したとのこと。ついでにエンドロールの最後に出てくるシャレが面白かったとコメントしたらメッチャ喜んでくれました。