「テイスティングはスポーツだった」チーム・ジンバブエのソムリエたち regencyさんの映画レビュー(感想・評価)
テイスティングはスポーツだった
宣伝コピーにもあるように、あらゆる点で『クール・ランニング』とダブる。ただ本作の被写体となるジンバブエ人の4人は、元々顔見知りとかではなく、ワインを通じて知り合いチームを組んだというのがポイント。彼らは決して故郷が嫌になったのではなく、生活の為に止むを得ず難民になった。そんな4人が、故郷の威信をかけてテイスティング選手権に挑戦する――これだけでもテンションが上がるし応援したくなる。
そして何といっても、中盤で登場するコーチのドゥニの強烈な個性たるや。マンガかと思わんばかりのそのキャラクターで、まるでジョーカーのようにチームを振り回す様がたまらなく最高。ドラマ映画化してもおかしくないぐらいの展開かつ後日談に笑ってしまった。
ワインを全く飲まない者としては、テイスティングなんてスノッブな輩の戯れ事としか思っていなかったが、本作を観て少々考えを改めた。あれは立派なスポーツ競技だ。
でもやっぱりあの酸味が苦手なので、今後もワインを飲む気にはなれないけど。
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