「これが100周年の集大成ならウォルト・ディズニー氏が嘆きます」ウィッシュ tamacyan3005さんの映画レビュー(感想・評価)
これが100周年の集大成ならウォルト・ディズニー氏が嘆きます
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「普通の女の子が、仲間の助けを借りて、悪人をに立ち向かう」という、最近のディズニーのお決まりのストーリーです。人々の願いは良いのですが、「空を飛べるようになりたい」は夢で、「楽器が上手に弾けるようになって人々を感動させたい」や「国一番のデザイナイーになりたい」は目標で、「家族を守りたい」や「国を守りたい」などの願いとは別のものなのに、それらを全部ひとくくりに「ウィッシュ」にしてしまっている設定がとてもおかしいです。だれでも心に星を持っているのも良いですが、その輝きに気付いていない人だけが楽しめるストーリーなのにもがっかりしました。何よりも、家族である王が悪事に走ったら、それを食い止められなかった妻である王妃にも大きな責任があるのに、王を見捨てて、何事もなかったように自らが王の役割を継承する王妃とそれを何事もなかったように享受してしまう主人公たち民衆に少しも共感できませんでした。
ただ、本編の前に映写されたディズニー100年のキャラクターたちの短編とエンドロールの星たちは素敵でした。現在のような特殊技術がない時代に数々の素晴らしい作品を生み出したウォルト・ディズニー氏の素晴らしさと偉大さに改めて感動すると同時に、その足元にも及ばない現在のディズニー作品の製作者たちにがっかりさせられた作品でした。
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