「ディズニーの意思表明」ウィッシュ まままさんの映画レビュー(感想・評価)
ディズニーの意思表明
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ややテーマ先行だが、100周年作品と考えればディズニーの意思表明としてちょうどいい。
18歳を過ぎれば願いを他力本願的に諦めなければならない(成人すれば学生の頃の願いを忘れて働かなければいけないような)
願いが叶わないよりはいっそ忘れてしまった方が気が楽になる、そして宝くじ的に叶えばラッキー、そういう大人の気持ちが分かるかどうかでここら辺の納得具合は変わってくるように思う
おじいちゃんも一度アーシャが願いを教えようとしたのを拒否する。
こじつけ気味の設定を駆け足に済ましてしまっているのがもったいない(ただあと30分最初に付けると子供的には退屈なのかも)
アーシャが王の側近としてしばらく働いてじわじわとディストピアが暴かれていく方が納得できる流れではある
あるいはアーシャ自身にアーシャ自身のための願いを持たせて、18歳が近づくにつれそれを手放したくないと思う感情を描くとか。
何かしら背景を補強するエピソードを描いた方が納得できる気がする。
王政を少数のレジスタンスによってひっくり返す、なかなかワイルドな話
後半流れに乗ってしまえばかなり楽しめる。
独裁や新興宗教を打ち崩すというニュアンスでの解釈もできてしまう。
レジスタンスはまだ願いを自身に持った新世代。ピュアな心が、願いを忘れてしまった大人世代をも奮い立たせる。
王のキャラクターがいい。
実力者ゆえの自信と自尊心、支配欲。
案外現実にいるタイプの男。
奥さんへのモラハラも良い。
(奥さんによって何とか抑えられてきた短気な性分が暴走する)
スターのキャラクターも愛くるしい。
森や鳥小屋でのミュージカルもいい。
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