「テーマ、ストーリー、背景、世界観、どれをとっても綺麗で美しい映画。」ウィッシュ Komoriさんの映画レビュー(感想・評価)
テーマ、ストーリー、背景、世界観、どれをとっても綺麗で美しい映画。
今まで、「願いの力」をテーマに描き続けてたディズニーが、「願いの力」を真っ向から描いた作品である。
王様がそこまで悪くみえない、ストーリーが酷いなどの酷評が目立つが、私は「願いの力」をテーマにした作品として、非常に良くできた作品であったと感じた。
たしかに、マグニフィコ王は過去に酷い目にあい、魔法を学び王妃に出会い魔法を使い、多くの民を受け入れており、彼の寛大さの上にストーリーが成り立っていた。非道な道に歩みを進めなければハッピーエンドで追われただろうが、願いの力の強大さに気づいてしまったが故、独占をし悪用してしまったのであり、彼の人生の煌びやかな栄枯を感じた。
加えて、ストーリーはディズニーらしさや単純さが相まって展開が読めてしまうが、それはディズニー作品ではよく見られることであるし、そこを煌びやかな音楽やテーマで補っており、「願いの力」とディズニーの世界観にどっぷりと浸れることができた。
また、願いの力の偉大さと強大さを描くことによって、人々の欲や生きる糧として豊満な人生を歩むことができる、夢を見て、夢に向かって頑張ることで多くの人の心を掴むことや多くの人を巻き込んでいき良い方向に導いていく力があるといったことをストーリーとして示しており、ディズニーが伝えたい「願いの力」というものの秘めたる力を感じることができる作品であり、非常に見応えがあった。
また、ディズニー100周年ということで、今までのディズニー作品をオマージュした場面が多く見られ、100年を象徴し、ディズニー作品として記念すべき映画であることも感じられた。この記念すべき映画を見れたことを嬉しく思う。
2023/12/30 TOHOシネマズ六本木ヒルズにて
2024/1/1 TOHOシネマズ新宿にて