「「100周年記念作品」としては満足!映画としては、物足りない。」ウィッシュ sasaさんの映画レビュー(感想・評価)
「100周年記念作品」としては満足!映画としては、物足りない。
まずは吹替版で鑑賞。もともとディズニーオタクなので、映画ファンと言うよりはディズニーファン寄りの感想です。
まとめると、「ディズニー映画ファンにはおすすめできるが、作品単体で見たときには今ひとつ」です!!以下、乱文ですが細かい感想です。
<良かったところ>
①歴代作品のオマージュが盛りだくさん!!
これでもか、というほど歴代ディズニー作品のオマージュがたくさん。特に初の長編作品である「白雪姫」のオマージュが多い気がしました。歴代作品へのリスペクトを感じますし、これまでの作品を愛してくれたファンに向けたサービスなんだろうなと思います。CG作品ですが、セル画っぽい描き方もよかったですね。
「まだ気づけていないオマージュがあるんじゃないか…」と何度でも見たくなります。
②「星に願うこと」と「夢を見る力」
ディズニー映画において、大切にされてきた「星に願うこと」と「夢を見る力」。この二つを物語の軸に置いたことが自体がまずよかったです。
これまでのディズニー作品における「願い」や「夢」、そしてその映画を通じてみんなが感じた「願い」や「夢」。それを持って、この作品は完成するんだろうなと感じました。
③100年をたどるEDと、ED後の「星に願いを」
正直なところ、映画本編よりEDとED後のほうが泣けました。ディズニーファンとしては、これだけでも見る価値あったなというレベルです。
④音楽
特に代表曲の「ウィッシュ~この願い~」とヴィランソング「無礼者たちへ」が好きでした。吹き替えのお二人(生田さんと福山さん)の歌唱も素晴らしく、特にマグニフィコ王役の福山さんの歌を聞くために、もう一度吹替見に行こうかと迷うくらいです。
<いまいちだったところ>
①感情描写や動機づけの弱さ
主人公含め、それぞれの登場人物の感情描写が物足りなかったです。行動の動機づけも弱く、「なんで突然その行動をとることに…」とこちらが置いてけぼりに。そのため、特に主人公側の各キャラクターに感情移入しづらく、キャラクターとして好きになりきれないところがありました。せっかくの記念作品だけに、もったいなかったなと。
②オマージュを重視しすぎた
「良かったところ」の感想と反してしまいますが、あまりにもオマージュすることを優先しているように感じました。「ストーリ」より先に「このオマージュをする」が来てしまっているような…。たとえば、アーシャの友人は「白雪姫」の7人の小人をモチーフにしてますが、人数が多すぎてキャラクターを表現しきれていなかったように感じます。そうなるとストーリー的には、「あんなに人数必要だったかな…」と思ってしまいました。
以上です!
ご都合主義的なラストは、むしろ「ディズニー映画あるある」といった感じで好きでした(細かいところは気にしない)。
アリアナ・デボーズの歌唱を聴くために、字幕版も後々見に行く予定です。