ジェラール・フィリップ 最後の冬のレビュー・感想・評価
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【”行動する男、情に厚き男、名声に奢らず謙虚な男。”役者としてだけではなく人間としても一流だった夭逝したフランスの名俳優、ジェラール・フィリップの生涯に迫るドキュメンタリー映画である。】
ー 私がジェラール・フィリップを知ったのは、恥ずかしながら2024年の今年である。だが、最初に観た「美しき小さな浜辺」での影ある男を演じる姿に惹かれ、次に観た「花咲ける騎士道」では明るく溌溂とした男を演じている姿に驚いたモノである。
そして、勿体ないので少しづつ作品を鑑賞中である。
最近観た「狂熱の孤独」もとても良かった。
そして、ジェラール・フィリップの俳優としての、演技の幅広さに驚いたモノである。-
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・このドキュメンタリーでは、ジェラール・フィリップの俳優以外での様々な顔に驚かされた。
1.有名な女優ではなく、聡明な離婚歴ある年上の夫人、アンヌを妻にした事。
そして、アンヌが彼の出演作についてアドバイスしていた事。
2.多くの俳優達の為に”俳優は犬ではない”と言い、労働争議のトップに立った事。
3.ナチ占領下だった巴里解放時に、先頭に立った事。
4.ハリウッドからの高額オファーを断り、旧友の舞台に出演した事。
5.核廃絶を訴えていた事。
6.世界各国を病の身を押して、笑顔を絶やさずに回っていた事。
7.カストロに会っていた事。(純粋な共産主義者だった。)
8.私生活では、二人の子を愛する優しき父親であった事。プライベートを守っていた事。
<そして、彼が肝臓がんで36歳で早逝した際に、彼の自宅に花を持って押し掛けた多くの人達の姿。
彼は、舞台俳優、映画俳優として一流で会っただけでなく、人間としても一流だった事を描いたドキュメンタリー映画である。
残り僅かになって来たが、彼が出演した映画を少しづつ観て行こうと改めて思わせてくれたドキュメンタリー映画でもある。>
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