バビロンのレビュー・感想・評価
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派手!刺戟的!音楽良し!ただし胸焼けするかも。
長さは気にせず、派手なパーティから最後の場面までお話に没入しました。ジャズがかっこよくて、いい音楽が溢れてる。
マーゴット・ロビーとトビー・マグワイアが「やってくれた」感があります。マニー役のディエゴ・カルバが自信をつけて着実にかっこよくなってました。
ラ・ラ・ランドのワル版、映画酔いに注意。
欲望が人間をドライブする
人間は欲望によって動かされているのだ。
最初のパーティのシーンは、最高。
パーカッションのリズムが良い。
マーゴット・ロビーの美しさに感動。
ブラピの貫禄に栄枯盛衰を感じさせられた。
映画の観客も、欲望で動かされている。
サイレントから音が出るようになって、スターの魔法が解けて、違う時代に。
ララランドもそうだったが、この監督の作品はラストが物悲しい。
ブラピとマーゴットの絡みで、浮き沈みを表現してくれれば、もっと感情移入できたかもです。
そして、自分も欲望に動かされるのだ。
ハリウッドによるハリウッドな作品
デイミアン・チャゼルという監督は正統派な作品を撮る監督だと思う。冒頭の乱痴気パーティーのシーン、ヴィスコンティの「山猫」の舞踏会シーンのオマージュだと思うのだが、頽廃的な要素が目一杯であるにもかかわらず、何故か明るく乾いた感じがした。暗さと陰湿さと変態さに欠けているのだ。ヴィスコンティが撮ると美しい舞踏会のシーンも何故か頽廃し、秘め事を盗み見する後ろめたさがある。チャゼルには後ろめたさがない。マーゴット・ロビーも明るい、底抜けに明るい。この作品自体が燦々と降り注ぐ陽光の中で撮られた全く後ろめたさのない青春映画のように思える。ハリウッドという場所がそうさせるのか?人間が本来持っている暗さにもスポットが当てられ、明るく照らし出されているのだ。度肝を抜かせるための汚らしく、際どいシーンも幾つかあるのだが、後ろめたさに欠けるため、ありきたりのシーンに私は思えた。ハリウッド黎明期から黄金期へと向かう歴史譚の中の悲惨な要素さえも明るく照らし出された大掛かりな青春映画だというのが私の忌憚のない感想だ。
デイミアン・チャゼルとは気が合わない。
デイミアン・チャゼルとは気が合わない。
ラ・ラ・ランドも苦手だし、ちょっと気が進まいと思いつつマーゴット・ロビーが素晴らしい演技をしてると聞き劇場に向かったが、やっぱり合わない。
確かにマーゴット・ロビーは見応えあるし3時間の長尺も別に良いが
マーゴット・ロビー、ブラッド・ピットを起用し
過去のハリウッドを描くとゆう共通点からどうしてもワンハリと比べてしまうが個人的にはワンハリの圧勝で。
映画のマナーを、映画オタクのマナーで塗り替えたのがタランティーノだと考えると
チャゼルは映画のマナーもオタクのマナーも無視して
好きなものを直列繋ぎで並べるぜって感じな気がするんだけど、たしかに映画は好きなんでしょうね。とは思うが、いろんな映画の直接的なオマージュ?パロディ的なシーンは全て下位互換な印象しか感じなく、映像としてもモサァっとしてみえるんですよね。
例えばラ・ラ・ランドのOPダンスもロシュホールの恋人達のOPダンスの方が圧倒的に気分が湧き立ち感動する。露悪的とも感じる馬鹿騒ぎダンスシーンもバズ・ラーマンの映画のわけわからんが圧倒的に上がる!みたいな混沌としたエネルギーが溢れてくるみたいなエモーショナルはないし…みたいな
ちょっと残念なオマージュを重ねられると、チャゼルが自分の好きな映画に雑に唾つけてるのを観てる感覚になって気分が下がっていく。今回の最後は尚更ですね。
私はオタク的映画好き世代なので、映画の引用って知ってる人が、あっコレはあの映画のあのシーンだなって目配せしあってニヤっと笑うぐらいの塩梅がクールだと思ってるからチャゼルの大胆オマージュはどうしても好きになれません。
しかも、チャゼルってけっこうゴリゴリの白人男性ヘテロセクシャルな感じなのに、クィア文脈に近い映画好きだよねって感じで
今回のバビロンは特にレズビアンや有色人種を題材に取り込んでるけどこのオマージュの仕方だと、とても表層的で文化盗用的とも感じることもできる気がして…余計にチャゼルよ…とゆう気持ちになるんですよ。
ただ、映画の引用が正しい正しくないとかはないと思うので好き嫌いの問題だと思う。
世界一魔法がかかった場所だからこそ、必ず魔法がとける…
ハリウッド黄金期、煌びやかな世界時代に抗えない人間の無力さと儚さを描いたちょっぴり切ないエンターテイメント作品。
いきなり⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎プレイの描写から始まるカオスでド派手な幕開け、煌びやかなパーティー。
ドラッグに裸で踊る女性や男性、人前で乱れて、交えてめちゃくちゃ。初めこそ頭が混乱するけど、いつしかこの世界観に夢中になっている自分がいる。
まるで魔法がかかったような場所・ハリウッド。この夢の地に憧憬を抱いてやってきたディデコ演じるマニーや、ブラピ演じる名優・ジャック、マーゴット演じる魅力的なネリーなど、それぞれの人生が回り出す。
夢中で追いかけた夢や希望、共に過ごした仲間、場所、そして愛した女性…
かつてあった物や人は時と共に消えてゆくけど、思い出とフィルムは色褪せることはない…。
ラ・ラ・ランド同様、ラストのシーンは目の奥が熱くなり、号泣。
こうして時代は繰り返されてゆくのだ。
栄枯盛衰、人生も映画も常々変わりゆくのだと。
記者がブラピに話すシーンでの記者のセリフが名言だらけだった(メモっとけば良かった)!
音楽がとにかく最高!ラ・ラ・ランドらしい音楽で、スカやジャズをベースにした曲に体が自然と波を打つ。この場で踊りたくなるほどに素晴らしい曲ばかり。
面白いの?
レビューで星5を付けてる人が多かったので、だったら見てみるかって感じで見に行きました。
面白くない訳じゃないけど、だから何?って感じでした。マーゴット・ロビーは良かったけど、それ以外の見どころは私には分かりませんでした。
繁栄と衰退
メソポタミア文明において栄華を誇ったが、その後衰退したかつての世界最大の都市“
バビロン”
映画産業に生きる人々の光と影を通して表現された映画。
夢を抱き、夢中で仕事に取り組み、栄光を掴むも束の間…
スターであり続けることは難しい
時代は移り変わるのだ。
彼らの望むゴールは何処だったのだろうか?
映画産業から身を引き、家族を持って慎ましやかに生きる選択がなんとも現代的。
映画が好きな人全てに観てほしい
1920年代のハリウッドを舞台に、
映画が無声から音ありに変わる転換期を
生きる人たちの話。
ド派手でクレイジーな演出・キャラクターと
素敵なジャズ音楽で3時間あっという間でした!
序盤のカオスっぷりは最高でした。
それだけで観る価値のある作品ですが、
1番よかったのは当時の映画業界を知れたこと。
どこまで忠実に描いてるいるかは謎ですが
撮影現場は、ルールや手続きなど全くない
めちゃくちゃな場所でした。
とにかく全員がむしゃらに映画に全力を注ぐ姿は
かっこよくもあり怖さも感じるくらい。
当時の人たちの熱がすごく伝わりました。
無声映画のスターたちが
声あり映画で苦悩を強いられる展開は
かなり驚きました。
よく考えれば分かることですが、
今まで声を出さなくてよかったのに
声の演技も必要になるのはかなりしんどい。
同じ俳優でも全く別の業界に転職するようなもの。
順応するものもいれば
順応できずリタイアするものもいる。
かなり厳しい世界だと思いました。
それだけでなく、映画の作り方も時代とともに
変わっていったのが興味深かったです。
映画を作るってものすごく大変だなと
改めて感じました。
シリアスなテーマではありましたが、
豪華なキャストと軽快な音楽で
素敵なエンタメ作品になってました。
映画が好きな全ての人に観てほしいです。
ラストの映像は圧巻です。
たとえ俳優、女優が生涯を全うしても映画の中に生き続ける。
キャストが豪華、ストーリーもしゅうえつ。
映画の進化とスターの浮き沈み、製作側からみた苦労などを浮き彫りにしてくれる作品。
三時間作品とはいえ、ストーリーにのまれあっという間の出来事で、素晴らしい作品で鑑賞できました。
素晴らしい作品をありがとう!ハリウッド。
ハリウッド版『カメラを止めるな』(打ち上げあり)
現場あるあるの物量、規模はハリウッド版『カメラを止めるな』
(打ち上げがハンパねーー)
とも言えなくもない。
さまざまな作品で描かれてきた、
社会、時代のアップデートの変革期に翻弄される登場人物たち。
サイレントからトーキーへ。
うまく適応していくジャックと、
適応どころか自由過ぎて、
ルールも守れないネリー。
その狭間の主人公マニー。
マニーはチャゼル本人の、
悩みや映画に対するスタンスも、
反映されているのかもしれない。
コンプライアンス等、
現場での周りの理不尽さ、
一歩先のアイデアなんて理解されないのは、
現場あるある。
映画にしたい事、
撮りたい事なんて、
ギャングの城の地下のように、
現代では映画にできない事ばかり。
トランペッターの顔に靴墨を塗る背景(当時は白人が顔に靴墨を塗ってパフォーマンスしていた。それにしてもアフリカ系の人に靴墨塗る!?ありえねー!これもコンプライアンス!って言われたんだろう。チャゼルはこのおかしなシーンをカットしないで、あえて残したのでは?)
象からの、豚への◯◯、
ネリーが発射する大量の吐瀉等、
観客が悲鳴をあげればあげるほど、
汚物から目を背ければ背けるほど、
大量の汚物が腹に溜まったチャゼルはスッキリするのだろう。
そんな言いたい事の数々を、
現場あるある風に数々の作品へのオマージュと共に無いようである物語は進んでいく。
ワンスアポンのハリウッド、
反コンプライアンスへの挑戦はソドム、
グッドモーニングバビロン、
スパイディーの顔の白塗りはベニスに死すか、、、
カメラを止めるな、、
そして・・・。
just singin' singin' in the rain
現実の周囲からの、
汚物の雨霰に降られながら、
時計じかけの、、、
いや、
キューブリックへのオマージュ、
そして、
ザッツ・エンタテインメント、
への、
リスペクトなのかもしれない。
薄い酒池肉林の表面だけはカメラに収めても、
酒の池の底に澱む人間の業や、
肉林の皮膚に蠢く匂いのようなものを、
描けない、
ハーバード出のボンボンが、
社会や時代にそんなに興味もなく、
MCUやDCEUのような凡庸な(ジャック曰く)作品(音楽やリズムでごまかせない、緻密なイメージ、技術が必要)のオファーにも乗れない、PTアンダーソンや、イニャリトゥのようになりたくない現状への嘆き。
それはまるで、
イニャリトゥにとって、
バルドが、
偽りの記録と一握りの真実であるように、
バビロンは、
チャゼルにとって、
偽りの記録と一握りの真実なのかもしれない。
以下鰐足、、、蛇足。
50年後、100年後を意識して、
映画の神様原理主義に走るか、
そこはジャックのようにならないよう、
ブラッド・ピットと、
よく話し合って、
『アリゲーター』とか
撮るのはどうだろう。
大傑作を期待!
アリゲーターなめんなよ。
噛まれるのはもっといや。
冒頭に出てた、
権利処理の関係で一部字幕無し、
というのは珍しい。
おそらく、
singin' in the rain。
作品自体はパブリックドメインなのに、
日本語訳が権利発生するかもしれない、、、
問題。
権利元がMGMのみで、
明らかだと権利処理すれば良い。
一般的に、こういうケースは、
権利元が不明とか、
権利元は明快だがグレーな組織とか、
契約書を交わしてないとか、
手が出せない問題が多い。
今回は、
パブリックドメインで、
作詞家との契約が不明、
作曲家とは問題なし?
やっぱりアリゲーター!
下品なハリウッド讃歌ムービー
感想
・物語構成
ハリウッド黄金期とされる1920年代を、映画のスター俳優ジャック、田舎出身の新人女優ネリー、ジャックのアシスタントであるマニーの主に3人の視点で描く群像劇構成。
各登場人物が時代の流れに振り回せれ、キャリア的大成功から陥落するまでの一連の流れを魅せる物語はラ・ラ・ランド味を少し感じた。
総合的に上映時間が長い⁈事以外ではエンタメ映画として楽しかった。
しかし、予告編では気づけなかった下品な要素の数々に未だに困惑している。生物の排泄、性描写(不自然なモザイク...)、嘔吐(長尺)、スプラッター、薬物接種etcなどR15の限界に挑む
"汚い"描写の連続に戸惑い、精神的に疲れた。
よって、『気軽にハリウッド成功物語!』程度の軽いイメージで観ようとしている方は、事前の覚悟が必要だと感じた。
・演技
実力派のハリウッドスターが勢揃いした作品なので、演技力は流石の実力だった。
特にジャックは、ラストの観客と感覚がリンクするシーンの自然な演技が素晴らしかった。
個人的にはマーゴット・ロビーさんが好きなので、今作の『ウルフ・オブ・ウォール・ストリート』×『ワンス・アポン・ア・タイム イン・ハリウッド』の様な天真爛漫だが、芯の強い女性という力強さを感じられる役柄を見事に演じられる様に脱帽だった。
・音楽
ラ・ラ・ランドの監督作品だったので、劇中BGMが常にお洒落でかっこよかった。特に序盤のパーティーシーンで流れるドラムメインの楽曲は疾走感があって好みだった。
総評
フィルムの中での綺麗なイメージを破壊する、現実の汚さ連発のお下品ハリウッド讃歌映画。
ハリウッドスター、アカデミー監督が集結していたので、作品全体通して華やかなイメージをもった。
サイレントからトーキー映画に移り変わる時代の歴史が知れる映画
映画製作を夢見るマニー(ディエゴ・カルバ)、
大スターになりたいと野心を燃やす新人女優ネリー(マーゴット・ロビー)、
サイレント映画の大物俳優ジャック(ブラッド・ピット)、
ゴシップジャーナリストのエリノア(ジーン・スマート)、
ジャズトランペット奏者シドニー(ジョヴァン・アデポ)、
サイレント映画の字幕書きと夜に妖艶に歌うレディ(リー・ジュン・リー)、
ハリウッドの裏社会を仕切る大物ジェームズ(トビー・マグワイア)
他にもオリヴィア・ワイルド、キャサリン・ウォーターストン、エリック・ロバーツなど豪華キャストで贈る映画の歴史やをたくさん詰め込んだ超エンタメ大作です。
映画製作に情熱をかける人達の努力もみれる素敵な映画です。
ララランドの監督ということもあり、音楽や衣装がすごくゴージャスで違う観点からみても面白いかなと思いました。
そしてメインキャストのディエゴ・カルバ(マニー)はこの映画がハリウッドデビュー1作目となる。
是非映画好きにはみてもらいたい作品の一つです😳‼️‼️
ほぼ予習せずに観たので想像越えて楽しめた
舞台は1920年代、ハリウッドの黄金期と呼ばれる時代
あまり昔の映画事情は知らないので前半は学べる部分も多くあり楽しめた
と思いきや物語が進むにつれ「裏」が姿をみせ
人間の刺激を求めて行き着く先を存分に魅せてきた
マーゴットロビー本当凄い!役がマッチしててめちゃくちゃ良かったし求めていた演技をちゃんと魅せてくれました✨
いや〜でも本当この作品終始ドロドロしてました
けど全体的にみて日本で低い評価も所々見受けられますがそこまで酷評する作品ではないんじゃないかなと個人的には思います
映画愛が存分に伝わったのと1920年代のハリウッド事情や時代の移り変わりが生々しく描かれる作品です!
マーゴット嬢は凄かったわ!
ブラビも凄い役者だと思うけどマーゴットもはちゃめちゃな役をやらせたら右に出る役者さんはそう多く無いと思います。
ハリウッド黄金期、サイレント映画からトーキーへと俳優さんたちは台詞を含めた演技の変わりように大変だった様です。
日本で言えば昭和初頭の物語、米国ではすっかり文化生活に馴染んでるようでした。
映画『ラ・ラ・ランド』監督さんらしく大勢のエキストラの演技に目を向けて黄金期のハリウッドの移り変わりが伝わって面白い映画でした!
映画讃歌は人間讃歌
凄い良かったです!!オススメ!!
はちゃめちゃな乱痴気騒ぎ、人が死にまくる撮影現場。なんもかもいい加減だけど、時代を進めるエネルギーを感じたし、やがてそんな時代から取り残され醒めない夢に心を引き裂かれる無情な感じ、グッときました。
映画という夢の世界は嘘の世界、華やかであり虚しくもある。あんなに持て囃されても使い古され捨てられるし、狂乱に身を滅ぼすし、モラルもへったくれもないクソみたいな世界だけど、作り出されたシーンはとても美しくて最高な世界。
ズルくて汚くてどーしようもないのが人間だけど、それだけじゃないし、それもひっくるめて愛すべき素敵なもんだよね、という人間讃歌、映画讃歌を感じました。
栄枯盛衰な哀愁も良かった。
特にラストの映画館のとこが最高過ぎました。
人生と映画が重なって、思い出される1シーン1シーンがキラキラ輝いてて、さらに実際の映画が出てきて、僕自身の映画体験まで重なりだして、
あぁ僕のなんでもない人生も、僕にとっては映画のようだなぁと思ったり思わなんだり。
実際の映画史をもっと知っていればもしかしたら更に楽しめたかも知れないけど、最高な映画でした。
あと、マーゴットロビー素敵。
音楽も素敵。
感想書けば書くほどいっぱい出できて終わらないけど、とにかく良かったです。
最近やたらモラルにうるさい世の中な気がしますが、自分の卑しさを省みず人を叩いてばっかりいる奴はマーゴットロビンにゲロかけてもらえばいいと思います。
あんま、この映画と関係無いけど。
映画に救われたことある人にオススメです。
体感2時間20分 狂乱のハリウッド絵巻
文字で説明することが憚れる狂乱の宴にまずは圧倒される。高音で鳴り響くトランペットに合わせて全裸・半裸の男女が踊りまくり、酒・ドラッグ・セックスあらゆる欲望が吹き上がる。日本のバブル狂騒が可愛く見えてしまう。
時は1926年、狂騒の20年代の真っ只中で、繁栄に酔いしれているアメリカのエネルギーがハリウッドに押し寄せている。
IMAXで鑑賞したのは正解だった。大スクリーンと12.1chのサウンドでとんでもない狂騒ぶりが体感できる。
1920代後半は、サイレントからトーキーに移り変わっていく時代でもあり、声の演技ができない俳優は消えていくしかない。『ダウントン・アビー/新たなる時代へ』でトーキーについていけない女優の様子を見た記憶が蘇ってくる。
サイレントで栄華を極めたジャック・コンラッド役は、ブラッド・ピット。わずかなチャンスをモノにしてスターダムにのし上がっていくネリー・ラロイ役はマーゴット・ロビー。
マーゴット・ロビーの怪演ぶりを見るだけでもチケット代は回収できる。トーニャ・ハーディング、ハーレイ・クインとぶっ飛んだ女を演じてきてるが、さらに振り切ったマーゴを見せてくれる。ガラガラ蛇のシーンは、驚くやら笑うやら忙しい。ファーストテイクでOKだったのかな?
終わってみるとハリウッド栄枯盛衰物語。奢るサイレント俳優久しからず、バクチとドラッグに狂うスター女優の運命やいかに。ゴキブリのように生き残る業界人が語り部となる。
ラストはデイミアン・チャゼルのマジックが炸裂する。映画ファンにとって夢のような映像が続く続く。瞬きなんかしてられません。目をカッピラいて脳に焼き付けました。
体感2時間20分。狂乱のハリウッド絵巻でございます。
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