劇場公開日 2023年11月10日

「それでも生きていくのです」正欲 アベちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0それでも生きていくのです

2024年7月18日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

世の中は「いわゆる普通の人々」に対して、明日も生きていることを前提に様々な情報や娯楽が提供されている。しかし自分は普通の人とは違うと認識した人々は様々な情報や娯楽を受け入れることはできず、いつも生きづらさを感じ「いわゆる普通の人々」とは距離を置いてしまう。
この映画はそんな彼ら彼女らを心の内から発せれられ様々な言葉を通じ繊細に映像表現をしていきます。
そして、いわゆる普通の人の代表格である稲垣吾郎(多分、一生LGBTすら理解しない)を悪者に仕立てる(妻にも子供にも逃げられる)事で、普通とは何なのかも提起していくのです。
物語中盤に新垣結衣が「大晦日とか正月って、人生の通知表みたいだね」と言うシーンがあるが、大晦日家族で紅白歌合戦を観る事は、もはや普通の幸せではない。と多くの人はわかっています。
LGBTも色んなフェチも、世の中にはあるんだ。とわかってきた人も確実に増えてきています。共感はできないでしょうが、ちゃんと認めてくれる世の中にきっと変わってきます。
なので、安心して生きていってください。

アベちゃん