「さ~て...本当の"野蛮人"は誰だ?! ゴーストタウンの民泊施設で蠢く狂気の母性とモラルハザードの洪水!!」バーバリアン O次郎(平日はサラリーマン、休日はアマチュア劇団員)さんの映画レビュー(感想・評価)
さ~て...本当の"野蛮人"は誰だ?! ゴーストタウンの民泊施設で蠢く狂気の母性とモラルハザードの洪水!!
かつては自動車産業で栄えながらも数十年前から廃れ始め今では治安も悪くなってすっかりゴーストタウンと化したデトロイトの一角、就職面接のために同地を訪れた若い女性がWEB予約していた民泊を訪れるとまさかの別サイトで予約していた男性とのダブルブッキング。
そこから異常に優しく親切なその男性との恐怖の同宿の一夜をテーマにサスペンススリラーが展開されるのかと思いきや、突如として広大な地下室の探検とそこに潜む異形との遭遇のホラーへと移行し、さらにはまったく異なる登場人物の物語へと変遷して不穏と胸糞の物語世界に引きずり込まれていきます…。
ホラー作品の中でも新境地に挑戦した意欲作と言え、終盤にそれまでの物語がきちんと符合する巧みな構成も十二分に楽しめる作風となった一本です。
本作のタイトルはバーバリアン、"野蛮人"です。
全編を通しての殺害人数と異形の姿からすればそれは地下室の魔物なのですが、それはあくまで表向きでしょう。物語全体を俯瞰するに、"本来は高いモラルを備えていると思われるハイクラスの人間こそ実は…"という製作側の意図もあるように思えました。
本当のバーバリアンはだあれ?
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