「複雑怪奇」映画ネメシス 黄金螺旋の謎 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
複雑怪奇
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探偵事務所の栗田(江口洋介)の扮装を見ると探偵物語の松田優作にそっくり、似たような王道の探偵ものかと思ったら遺伝子操作ベービーとかBMI(ブレインマシンインターフェース)とかSFもどきの仕掛けが満載、時代の先取りが自慢なのでしょうかね。
出演者インタビューでは、脚本を読んでも理解不能と語っていたが納得、悪夢と現実が終始交錯し兎に角ややこしい。
主人公の美神アンナは亡き父が遺伝子操作で誕生させた超能力者と言う設定、どこか鉄腕アトム風だが中国ではゲノム編集でHIV耐性を持つ子が実際に誕生という2018年のニュースは記憶に新しい、当時も科学倫理の問題として騒がれましたね。
どうやらテーマはアンナの遺伝子操作の秘密データを富裕層が独占したら平凡な市民は淘汰される危機が来るという、特定の富裕層とAiが支配する近未来社会への警告ですかね、ある種風変わりな社会派ドラマということでしょうか、それにしても不可解な脚本、演出なので観ていてシンドかったです。
キャスティングも疑問、名優佐藤浩市さんの無駄遣い、スズちゃんのアクションシーンは不似合いで怪我をしないかハラハラだし、お坊ちゃまの櫻井翔が殺人鬼風の悪夢シーンなど見たくもない、プロデューサーの藤島ジュリーさん、よく許しましたね。
もっとシンプルな王道の探偵もので作って欲しかったが、それでは時代遅れかも、時代の先取りに拘ったのでしょう、入江悠監督のドヤ顔が浮かびます。
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