劇場公開日 2023年3月31日

「イミフ螺旋」映画ネメシス 黄金螺旋の謎 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0イミフ螺旋

2023年10月15日
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鑑賞方法:DVD/BD

寝られる

萌える

日本テレビで放送されていたTVドラマの劇場版。
やってる事は知ってたが…、以下いつもながらの同文。

探偵事務所“ネメシス”。CEOで探偵歴30年のベテランの栗田、自称天才だがポンコツの探偵・風真、助手だが天才のアンナ。3人が様々な事件を解決していく。
広瀬すず、櫻井翔、江口洋介の軽妙な掛け合いとユーモア。他、共演者も豪華。監督は入江悠。一話完結型ミステリー。
ならば、コミカル・ミステリー・エンタメとして見れるかなと思ったら…。
最近見たTVドラマの劇場版『Dr.コトー診療所』『イチケイのカラス』はドラマシリーズを見てなくてもそれなりに見れたというのに…。

真っ当なコミカル探偵ミステリーかと思ったら、特異な設定が。
アンナは推理する際、変ちくりんな動きして別空間に“入る”。天才的な頭脳を具現化したものなんだろうけど…。
TVシリーズの最後で明らかになったという衝撃の事実。アンナは遺伝子操作で生まれた“ゲノム編集ベイビー”であった…。
SFチックな突飛な設定に、開幕に説明はあるものの、いきなりポカ~ン…。
この劇場版でも特定の夢を見せる装置が登場したりと、そういう作品なの…??

何か、期待していたものと違う…。
序盤から世界観に入り込めず、拍車をかけたのは話自体。
周りの親しい人たちが死んでいく悪夢に悩まされるアンナ。
そんな彼女の前に、“窓”と名乗る謎の男が現れる。悪夢が現実になると告げ、やがてそれが本当に…。
アンナたちは悪夢の阻止と真相解明に挑む…。

これは悪夢か現実か、曖昧になってくる境。
この謎に絡むは、ゲノム編集ベイビーであるアンナの存在。
“窓”の目的…。
TVシリーズからのアンナの過去、それに纏わる展開、おそらく集大成として作り込んだのであろうが…、それが仇になった。

話の展開もよく分からなければ、話の意味もよく分からない。
何とか見終わった後、久々に思っちゃったよ。で、結局何だったの? 何が起きたの? 何が解決したの? これ、何なの…?

無論、TVシリーズを見てない自分が悪い。
TVシリーズからのファンは満足…でもないようだ。
ファンからも辛口意見が多い。そういや劇場版製作が発表された時、TVドラマもさほど高視聴率でもなかったのに、何故映画化する?…なんて危惧する声もあったっけ。
案の定と言うか、見れば納得。
一応いるにはいるであろうファンと、作り手側の為の自己満。

強いて言えば、広瀬すずの魅力と、橋本環奈との目の保養共演と、“タカ&ユージ&薫”くらい。『名探偵コナン』みたいな探偵グッズとか、犬の名前が“マーロウ”とか、探偵絡みの小ネタは愉快だったけど…。
後は…。
素直に、面白くなかった。

近大