「日本人の弱さ、卑屈をよく撮ってくれた」福田村事件 Boncompagno da Tacaocaさんの映画レビュー(感想・評価)
日本人の弱さ、卑屈をよく撮ってくれた
日本人の弱さ、ダメなところを徹底的に描いた映画だが、見てよかった。私たちは福田村の村人のように殺人はしていなくても、歴史のあちこちで色々な弱い立場の人たちを「見殺し」にしてきた。今も何らかの形でしているかもしれない。そこから目を背けてはいけないことを痛感した。
哀しい映画ではあるが、風景は美しく、時代色もよく出ている。脇役の未亡人役のコムアイの醸し出す妖しさと哀しみ、在郷軍人会分会長役の水道橋博士が体全体で表現する憎たらしさと小人物ぶりが秀逸の力演である。
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