「マイナス面もある」福田村事件 Amachanpapaさんの映画レビュー(感想・評価)
マイナス面もある
多くの方が既にコメントされているので、そのプラスの評価には私も同意する。朝鮮人や部落出身者差別は決してあってはならないし、反面教師として現代社会でも十分留意していく必要があり、そこに一石を投じた作品として極めて高い価値がある。ただし、一方で気になる描写もあり、その点だけ述べさせていただく。例えば当時の官憲が朝鮮人犯罪を捏造流布したとの単純な前提があるが、果たしてそうなのか?実際犯罪はあったがために注意喚起が
されたという可能性はないのか?この映画やレビューではそこは完全に所与のもの(官憲による捏造犯罪)として取り扱っているが、疑問が残る。またうら若き朝鮮人女性一人を名前が朝鮮人名だというだけでいきなり警護団員が竹やりで突き刺すというのは、過剰表現ではないのか?これは韓国や中国の反日映画の日本人像そのままであり、こんな表現に異を唱えるスタッフはいなかったのか?更に朝鮮人被害者数が6000名としているが、これは諸説あり数百人~なかには6000人という説まで明確にはわかっていない数字であるが、これまた最大値の6000人が所与のものとなっている。これでは南京虐殺10万人のフェイクの数字(中国共産党の一方的発表の数字でこれは当初の数字から年々拡大していった)と扱いは同レベル。テーマや問題意識は素晴らしく決して否定するものではなし、福田村事件そのものは悲惨な事実として忘れてはならないが、このような周辺部分の表現はサブリミナルに鑑賞者に事実として刷り込まれてしまうリスクがあり、懸念が残る。その点恐縮ながら星一つマイナスである。
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