劇場公開日 2023年9月1日

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「忘れてはいけない教訓として」福田村事件 tomクルーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5忘れてはいけない教訓として

2023年9月14日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

森監督のドキュメンタリーではない作品という事で非常に興味を持って鑑賞しました。内容的には演出的に少し理解しにくい部分もありましたが、とても社会的意義のある素晴らしい作品でした。
今年は関東大震災100年という年で多くの震災関連の作品や出版物が出されていますが、特に本事件を中心としたデマ流言飛語による朝鮮人や共産主義者等への惨殺、殺害事件と関東大震災の死者10万人のうち4万人近い死者を出した本所被服所跡地の火災事故は今でも語り継ぐべき教訓です。人数の問題ではないのですが遠い昔や戦時中などと比べ現代では事故や事件などで数名亡くなるとニュースになってたりしますが、人の命の重さってなんだろうなあと思います。
福田村事件の判決は、田中村の1名のみ「懲役2年、執行猶予3年」の第二審判決を受け入れたが、あとの7名には大審院で懲役3年から10年の実刑判決が出された。しかし、受刑者全員が、確定判決から2年5か月後、昭和天皇即位による恩赦で釈放された。事件について調査を行った石井雍大によれば、出所した中心人物の一人は後に、選挙を経て村長となり、村の合併後は市議会議員を務めたという。今では想像もつかない時代です。

tomクルー