ベルサイユのばらのレビュー・感想・評価
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愛した原作の新しい表現
昭和アニメ版を観た人が批判しているのをよく見かけますが、平成生まれの私にはこれが初めての映像版「ベルばら」であり、とても美しく「2時間でまとめる」条件では最高の出来だと思います。これ以上は削れず、これ以上盛り込みようもない。
祖母が持つ原作を何度も読み、沢山涙しました。あの激動の時代と変わりゆく価値観の中で「自分を貫く」ことを決めた2人の主人公、オスカルとアントワネット王妃。
彼女たちの強さ、譲れなさ、煌びやかさ、それを映像で見ることができて本当に幸せでした。
冒頭のパリの様子ったら、あの希望に満ちた感じといったら!
昭和アニメ版は何度か試みましたが、水が合わなかったのだと思います。それはそれ、これはこれ。
原作を「劇画」だと思っていたらアニメ版のしっかりした演出がいいのかもしれません。
私は「少女漫画」だと思っていたので、この煌びやかさがとてもしっくりきました。
あと!フランス語じゃないことについては、日本語喋ってるんだからそんなもんだと思います。
それより全パートを通じたアントワネット王妃の、日本語だけどフランスという舞台から浮かないよう調整された絶妙な発音と演技をお楽しみください。可憐で高く、高貴で、踊るよう。
個人的には1番大好きなのがシャルロットのエピソードなので観たい気持ちもありつつ、ちょいエピすぎるのでまあ2時間には入らないよな!と納得しています。
それより国民的清楚系声優の早見沙織を本当に1シーンしか使わなかった贅沢ぶり。笑うしかない。流石です。
令和版ベルばら。
話自体は旧アニメと変わってません。ところどころカットしているので、旧アニメの話を知っている前提で作られている映画だと思います。
旧アニメと違うのは
ジャンヌは出演しておらず、デュバリー夫人、ポリニャック夫人は声なしで登場。
ロザリーはただのモブとして描かれていて、オスカルと接点なし。
ジャルジェ将軍もオスカルを張り倒さなかったし、オスカルも短気な性質がなくなってたので少し見やすかったです。時代に合わない、批判されそうなシーンはカットされていたので本当に令和版ベルばらという感じです。
ミュージカルのように場面ごとに劇場歌があったのが良かったです。演出の仕方次第で全く違う物語のように見えました。昭和の重々しい演出を無くし、それぞれがそれぞれの心に従い使命を果たして散った…という魅せ方が素晴らしかったです。
ミュージカル風は良いが現代チックすぎて難点だが、概ね満足!
私はアントワネットきっかけで歴史好きになりました。史実としてのアントワネットも、ベルばらのアントワネットも大好きです。
宝塚のベルばらも何度か観に行きましたし、原作は幼い頃から繰り返し繰り返し読み込んだし、私が生まれる10年以上前に放送されていたアニメ版も観たことはあります。
今回の劇場版で原作すべてを映像化するのは厳しいのは承知の上でしたし、大部分のストーリーがカットされることは想像ついていました。
とはいえ!マリア・アントニア(原作でもフランス語のアントワネット表記でしたが…)の可憐な幼少期時代がなく、あっという間にフランスへ嫁入りから始まるとは……泣
2007年頃かな?映画『マリー・アントワネット』でラストがヴェルサイユからテュイルリー宮へ移送されるところで終わった作品よりはましですかね。
ですが「エチケット夫人」やデュ・バリー夫人との戦いなど、アントワネットらしさを感じられる部分がすべて歌で終わってしまったのも悲しい。初めてベルばらに触れる人からしたら、デュ・バリー夫人やポリニャック夫人、ロザリーにベルナール・シャトレが誰だか分からないでしょうし、ましてやロベスピエールにナポレオン一世なんて超有名人が出ていたことはわからないでしょう。それくらいの端役でした。実際ベルばら作品内では端役なのですが、すべてチラッと友情出演した程度。むしろ麗しのサン・ジュスト様が出なかったのはなんで??
首飾り事件はアントワネットにとって人生を左右する大事な事件だったのに、首飾りを試着しただけで終わってしまいました。ジャンヌの話はなくても、そこはアントワネット好きとしてカットしないでほしかった。
なんてつらつらと書きましたが、現代チックな歌は色々と違和感あったので、もう少し宝塚のように時代性を感じるような音楽が良かったなと思いますが、内容としては概ね不満はありません。むしろよく2時間に収めたなと感心しました。
ただ、「これってオスカル・アンドレ編だっけ?」と思えるようなエンドだったので、個人的には前後編にして「アントワネット・フェルゼン編」「オスカル・アンドレ編」でそれぞれ作っても良かったんじゃないかなと思います。むしろ作ってください!!
オスカル、最高!
最盛期のころは知りません。高校生の頃に、友達に薦められて、漫画を読みました。テレビアニメは、再放送があったような気がしますが、見たことはないと思います。
漫画を読むまでは、ベルバラの主人公は、オスカルだと思ってたんですよね。友達に、オスカル死んじゃったけど、漫画は、まだ、続くんだねって言ったの覚えてます。今回の映画も、ほぼほぼ、オスカル中心で、オスカルが死んでからはナレーションって感じでした。
オスカルのこと、アンドレのこと、結末を知っているだけに、終始、泣いていました。
今回、改めて、声優さんって凄いなぁと思いました。子供の頃から、大人まで、声色を変えて。実写版よりもアニメ化の方が良いなぁと、つくづく思いました。
面白かったけど原作知ってる人向け
一番大事なところは「皆ちゃんと美人」
オスカルもアントワネット様もお綺麗です。それだけで満足してしまいました。
本編はアントワネットの輿入れオスカルが死ぬまでのところまで駆け抜ける&ところどころ改変しているので原作しっかり知ってないと話にならないと思われる。まぁそういう人向けだし知ってれば楽しめる。名前はでてこないけど見ればわかる重要人物も走馬灯のようにたくさん出てるので目を皿にしましょう。
浮気を凛々しく正当化するアントワネット様はある意味すごい。
ロザリーが端折られてるのは仕方ない、アンドレの怪我も話の尺ではあれが精一杯と思う。ただ、オスカルがフェルゼンを諦めるところ、歌入れるよりもう少し尺を長くとってほしかった。オスカルがなぜ女装したのかもわからないし振られたようにしか見えないのです。
ドレスなどの描写は非常に綺麗で、手袋の刺繍なども細かく描いてあるところに気合いを感じる。オスカルのドレスが動いてるのは(アニメで見たとはいえ)結構感動です。少しだけ今風に寄せた昭和の少女漫画という感じで、ベルばらのちょっと自己陶酔している雰囲気は壊れてなくて私は好きです。
何歳になって見てもオスカルの在り方は憧れますし、凛々しい、けど感情も持ち合わせた女性としてちゃんと描かれていて結論的には見てよかったです。
全体的にダイジェストっぽい
少女漫画の古典的作品「ベルサイユのばら」を劇場アニメ化した作品
個人的には原作を全く知らないので完全初見ですが
かなりストーリーが駆け足でダイジェストとして
ミュージカルシーンを多用していた
一本の映画にするなら、しかたないのかもしれないが
全体的にストーリーが駆け足になっていく
前半はマリーアントワネットが主役っぽくて
後半はオスカルが主役になってくるように思える
本作のテーマは
立場の違いにより許されない恋愛をした男女の気高き生き様だと感じた
作品の登場人物は全体的にそういう要素が強い
ルイ16世がマリーアントワネットが他の男と恋をしていたのを
簡単に許したのは驚いた
原作をまったく知らなくてもよかったと思うが
全体的にダイジェストっぽいので
原作ファンにとっては物足りないだろうなと感じてしまう
歌の種類は多いが
あのテーマソングはなかった
宝塚すぎるし、最期のオチがない
正直はやりのソフトスタイル化によるものだが、ベルばらはあしたのジョーと同じくらい当時ストイックな悲劇的なアニメの一つでその悲劇こそが当時の世相であり、オスカルとマリーアントワネットという2人の主人公から通した世界観だった。
それが最初の展開では宝塚チックを妥協してもせっかく二人の世界間の交差を描いていたのに、最終的には時間切れなのかオスカルの最期しか描いていない。これはさすがにテレビ版を見た人はそりゃないだろうと思うに違いない。アントワネットもフランス革命後運命に翻弄され、自業自得と世論の結果ギロチンにかけられる。ここまでの壮絶な最期が最期のエンドテロップでソフト路線とは、、納得がいかない。これなら近衛連隊全盛期時代と革命時代で2つにわけて、オスカルのストイックな生き様と最期を、アントワネットの急転直下の壮絶な運命と生き様と最期を映画化すべきだったと思う。
なんかこの様子でキャプテンとかあしたのジョー2とかリバイバルしたらそれこそ世も末のソフト路線過ぎると思い、評価をさげた。
描画や宝塚スタイルは嫌いでないが、トータルとしてのバラという意味の『気高く咲いて美しく散る』というベルばららしいストーリーにならなかったのがかなり残念というしかない。
本当に残念すぎる映画としか。
映画単体では見れる ベルばらでは見れない
まぁ映画単品としては見れないことはない、ベルサイユのばらの映画で見たら中途半端な内容だったなぁ…これならいっそのこと映画やらないか2部作構成でもっと丁寧に描いてほしかった。
中途半端なのが一番駄目でしょ。肝心の事件もかっ飛ばすしダイジェストだったり…声優は全然違和感なかったがミュージカルはぶっちゃけ蛇足。
キャラの思考なんてこっちで考えるしナレーターも入れときゃそれで充分。そんなミュージカルいれるならもっと丁寧な作品に仕上げてほしい。
最後の怒涛の展開は良かったがアランの妹やロザリー(一瞬登場して終わり)、諸悪の根源ポリニャック丸々カットってありえないだろ。
そもそもこの作品はフランス革命という血で血を洗う争いを題材にした少女漫画で、絵だけで決してキラキラした内容の漫画とは言い難い。
映画ではアンドレの片目失う経緯も民衆からの真正面攻撃だが、漫画やアニメ映画に言うことではないかもしれんが、そもそも人間の本能って顔より絶対に手が出るのよ。それで腕が負傷したなら解るがあんなストレートに目だけ当たるってのはまず描写としておかしいんだよね。
あとは一番イライラしたのはエンディングだよ!オスカルとアンドレが死んでぶつ切りエンドはさすがに納得いかない。
アントワネットやフェルゼン達もあんだけ告知やキャラで取り上げておいて、最後を一枚絵と文章で終わらせるって…アニメでもダイジェストだったが描いてたし原作でも描いてたのにそこを省くのはあり得ない。
ここじゃないけど感想書いてる奴結構多いが、この時代にオスカルとアンドレにまた会えるなんて~とか言ってる奴、お前それ内容関係ないから一生漫画読んでろって言いたい。
総評としてこんな中途半端なメインだけを書いただけの一本道映画なんて作るなら、そもそもベルばらでやる必要性がない。他の映画でしてくれ、ジャンプ漫画映画なら適当に描いても違和感ないだろ?監督さんそっちでやってください。
ベルばらはそもそも人間感情や身分の違い、そこに至るまでの事件や経緯が絡み合って初めてあそこまでの作品という物に咲くバラなんだから、数々の事件や出来事を織り交ぜる肥料、物語の根本といえる首飾り事件や黒騎士事件を盛った土を捨ててまで作るバラの話なんて誰が見たいんですか?そのへんの草むらと変わりません。
2度とこの作品に関わらないでほしい。
てか自分はベルばらファンではなく少しかじった程度に好きでこんなに怒りが込み上げてるので、本当のベルばらファンからしたら炎上ものです。
ただ何回も言うように「映画だけ」で見れば普通に見れる作品なので、見に行く方は必ず「予備知識は入れずに」見に行ってください…いやまじで!
2時間以内にするとなるとこうなるよねという。
わたしは1981年生まれなので、ベルばらはオンタイムでは知りません。
アニメは映画公開前にYouTubeで限定公開されていたけど、古さに慄き、一話も見続けられなかったです。ジャック・ドゥミ監督の映画版は数年前に見ています。
漫画は、高校生の時に誰かに借りて読んでいて、大人になってから自分で買って持っているという感じの人です。
ベルばらの好きな部分は、オスカルが近衛兵?をやめて、平民の軍?に入り、平民の兵士たちに認められてゆき、貴族であることを捨てて平民とともに蜂起する部分と、アンドレとの身分違いの恋の成就と、オスカル・アンドレ死後のロザリーが獄中のアントワネットを世話するところです。
つうか、ロザリー(早見沙織さん)とベルナール(入野自由さん)、ほとんど出番無かったですね。声優が豪華だったから出番そこそこあるのかなと期待していたけれども、2人とも一言二言しかしゃべってなかった…。なんならオスカルの死後は、エンドロールで終わってしまった…。なので、ロザリーは直接オスカルとしゃべりもせずよ。
まあ、2時間以内にしたいとすると、大胆に脚色しないといけないので、オスカル、アントワネット、フェルゼン、アンドレの心情に注力したという選択は、正しいと思うので、仕方がないですね。ジャック・ドゥミ版でもロザリーは割愛されまくってたものね。
アントワネットの結婚後の少女時代の出来事(ベルサイユは大変な人ですこと、など)は、にミュージカルナンバーの背景として描かれておりました。たぶんジャンヌの首飾りとかもそういう扱い。ロザリーの母とか(ポリニャック夫人だっけ?)。
でも恋愛模様は結構ちゃんと書いていて、ジェローデルなんて5人目の重要人物級だったので、まあそこは満足。
あと、泣くとは思ってなかったけど、軍の銃とかを売った部下を罰さないのは…的にオスカルが苦悩しながらなくシーンで、なんでか泣いていました。あと、部下の暮らしが追い詰められているとか、女なのにアントワネットの気持ちが想像できなかったとか、オスカルの世間知らず感を、なんだか先輩の気持ちで見てしまいました。
よく考えれば、2025年現在のわたしの年齢は、オスカルの享年より上だと思うので、さもありなんですね。ジャック・ドゥミ監督の映画版を見てからでも8年?
観ているわたしの成長?汚れ?老い?諦め?共感性の高さ?が、同じ事柄から別の視点を浮かび上がらせているのでしょう。
平日のサービスデーでもない昼間に見ましたが、中高年女性ばっかりでした。老女さえたくさんいました。皆さん、何を見出していたのでしょうね。
超ハイクオリティな2時間ベルばら
原作とTVアニメ版は全部観ています。どちらもそれぞれに好きです。
そして劇場版、とても面白かったです。良かったです。
原作版、TVアニメ版、宝塚版とそれぞれに支点の異なる名作ですが、アントワネットの輿入れ&オスカルの登場~フランス革命という原作なら10冊・テレビアニメ版なら40話という尺を2時間にするのはかなりの取捨選択が求められます。
そこで本作は
・人物劇シーンはオスカル×アントワネット×フェルゼン×アンドレ +少しジェローデルとアラン に絞ってちゃんとやる
・世界観や世情の動きは、随所で豪華ミュージックビデオ風の映像&歌を多用して圧倒しながらかっ飛ばす
という手法が取られています。
事前に友人から「ミュージカルっぽい」と聞いてかなり不安でしたが、各所で挿入されるMV風のところが動画も歌も素晴らしいクオリティで、体験としてハマり度がありました。映画館で観てよかったです。
上映時間は113分ですが、美麗な映像と興味を引く展開で体感時間はもっと短く感じます。
オスカル役の沢代みゆきさん、アントワネット役で嫁いだばかりの少女~王太子妃~王妃期で声を見事に使い分けていく平野綾さんの声演はものすごかったです。
描ける尺の都合でどうしても全キャラ薄味に寄りますが、それでも各人の思考言動が破綻しないように、小さな台詞の改変等で頑張って繋がれていたと思います。過去作を観ていないとまったくわからない…というシーンは1つしかありませんでした。その1つは原作版にのみ存在する話ですが、原作版でも「急にどうした!?!?」となるベルばら1の謎のシーンだと思う箇所なので、原作を知っているから意味が取れるというものもありません。この全体的に上手な取捨選択の中で外されなかったのは、原作者さんの思い入れのあるシーンなのかなと思いました。
いわゆる最古参のベルばらファンはキャラクターへの想いを50年~45年以上育ててきているので、デュ・パリーが、ポリニャックが、ロザリーが、アントワネットの最期が……等で評価を下げてしまっているのかもしれません。それらをちゃんと取り上げると、2時間映画としては全体の解像度が上がってしまって破綻してしまいます(人物画を描くときに、一箇所だけ毛穴を描けば顔全体の毛穴を描かないと不自然になる、という話です)。
自分も「知ってる者としては」オスカルとロザリーとの暮らしやロザリーとアントワネットとの最後の絡みはあって欲しい派ですが、本作で初めてベルばらを観る人は、それらが無い本作でも最後まで違和感無くストーリーを追える作りになっていると思います。
自分(男性です)の周囲で一番有名なのはアニメ版ですが、アニメ版ではかなり感覚的な戦いになってしまっていたバスチーユ戦が、原作寄りというか原作以上に「戦術指揮官としても強いオスカル」で締められていたのが特に嬉しかったです。女としての幸せの大綱を諦めたときに「軍神マルスの子として生きよう」と誓ったエピソードに説得力が出ていました。アンドレやオスカルの結末も、やや唐突だったアニメ版寄りではなく、気品があり納得感のあることになっています。総じて、終盤の展開は各過去作のいいとこ取り&ブラッシュアップが果たされていると思います。
数年前にスーパーマリオの映画がありましたが、あれのように「わずかに知っている人が観に行っても、エッセンスをしっかり体感しながら感動できる」系の良作リメイクに思いました。ベルばらを言葉としては知っていても中身はよく知らない……という人に観に行ってほしいです。原作やアニメ版の予習は必要ありません。
教科書の重要語句レベルの世界史知識があると、より感じ入る演出が増えると思います。ルソーの社会契約論、テニスコートの誓い、アンシャン・レジーム(懐かしき、すべての古きくびき…)、人権宣言、ヴァレンヌ逃亡事件…
※追記
友人を連れて、映画館で2回目を見ました。
体感時間は2回目の方がさらに短かったです。
2回目はMV時に歌の歌詞にも集中できたので、より感じ入ってしまったかも。
何度見てもいい、どこに出しても恥ずかしくない、以降永久に日本のクリエイティブの誇りとしてお出し出来る作品だと思ったので、星4.5から5に変更します。
作ってくださったすべての方々、上映してくれた映画館、ありがとうございます。
詰め込みすぎかな
ベルサイユのばらのファンなので、映画をやってくれただけで大満足なんですが、やはり詰め込みすぎかなって感じです。
デュバリー夫人との確執やポリニャック伯夫人との贅沢三昧の日々、首飾り事件、黒い騎士事件は全部カットされてました。
ロザリーもピエール坊やと一緒に一瞬出番がある程度で、オスカルとの絡みが全然無し。
ロザリーってかなり重要な役なのに(笑)
特に黒い騎士事件はないと、ベルナールがいる意味がなくなっちゃいますし、アンドレの失明の原因も違っちゃったのでかなり残念でした。
ナポレオンも一瞬すれ違っただけ。
オスカルが亡くなったあともエンドロールで語られるのみで、ヴァレンヌ逃亡事件もなかったし。
ただ声優陣が素晴らしく、特に沢城みゆきさんはオスカルそのもの!
やはり原作の長さ的に少なくとも3部構成ぐらいじゃないと収まらないと思う。
でも、見ている人はベルサイユのばらファンばかりだろうから、カット部分が多くてもみんな分かってるから問題ないのかな。
ダイジェストでもミュージカルでもない、独立した傑作革命史劇
先ず、この映画は、何も知らない視聴者が、単体として鑑賞して完全に理解して満足できる作品であると断言させてください。もちろん、ある程度は映画やアニメを見慣れているということが前提にはなりますが、予習は全く必要ありません(わたしは大体の粗筋くらいしか知らないで観ています)。
前半のミュージカル仕立てのパートでは、政略結婚でフランス王家に嫁いできた若きアントワネット王妃を中心に、(女性の)貴族軍人オスカル、その小姓である平民アンドレ、外国人貴族のフェルゼンの4人がロマンスを演じ踊ります。これはやや長い序章にすぎないと思います。なので、平民アンドレのみを疎外する三角関係の主役であるフェルゼンは、盛り上げるだけ盛り上げてフェードアウトします。
後半の史劇パートこそが本作品の主題であり、教養ある知的貴族軍人であるオスカルを主人公とし、パリ市民による革命が平民アンドレのオスカルへの愛情と共に激しく燃え上がり、軍事史マニアをも唸らせる描写のバスティーユ監獄攻城戦へと怒涛のように雪崩込みます。必ずしも史実に忠実ではないとはいえ(原作漫画にはかなり忠実らしいですが)、フランス革命序章を描いた作品として誰にでもお勧めできるものだと思いました。
原作マニアやTV版マニアにはそれぞれ不満も多いようですが、この映画は単にそれらのダイジェストであるのではなく、独立した鑑賞に耐え得る立派な作品であり、人類史に永遠に残るフランス革命を、ルソーなどの啓蒙主義思想に立脚する貴族軍人の視点から見て描いた、稀有な傑作映画作品だと思います。是非、フランス人その他の外国人による感想も聞いてみたいと思います。
タイトルなし(ネタバレ)
母親が、好きで、名前ぐらいしか知らない作品でしたが、昔から名作という話は、聞いていたので、今回初めて、ベルばらの世界に飛び込んできました。
全く勝手に想像した物と違い、財政だったり人間模様や、もがき苦しむオスカルの姿…
アニメ版は、40話を2時間で、ダイジェストにまとめているので、
原作ファンの方には、物足りない感じもするとは思いますが
ベルばらを初めて観た感想は、美しく、宮殿の、絵が凄く細かく描かれていて、ストーリーもまた感動し、クライマックスには、涙止まりませんでした。
すっかり世界観に、ハマってしまい、今アニメ版を鑑賞中です。
私も含めてベルばら知らない世代
も、観て後悔のない作品だと思いました。
MVみたい
なんとなんと挿入歌が15曲も!?
シーンの繋ぎがかなりくっきりしている
原作もTVシリーズも観ていないがこれはどこまで忠実なのだろうか?
マリーアントワネット意外に出てこない。
オスカルとオンドレの物語だった。
花は咲く、綺羅の如く
今までまったく触れてこなかったので、2時間で収まらないのは承知の上で入門編として鑑賞。
ダイジェスト感は強いものの、流れは理解できた。
まず意外だったのが、オスカルが女性であることが隠されていなかったこと。
設定からバレたらマズい話だと思っていた。
また、尺に収めるためにある程度は有効にしても、あまりに挿入歌が多くて(15曲!)驚いた。
後半の新聞記者のところはミュージカルっぽかったが、それ以外はダイジェストですらないイメージ映像。
サスガにやり過ぎで逆に尺を食ったように感じる。
マリーの「王妃である前に人」というのは理解するが、貴女それなりに自由にやってましたよね。
後半空気だし、もっと端折ってよかったかも。
オスカルも113分で3回も「気付かなかった…」をやるので無能に見えてしまう。
マリーとハンスのような一目惚れがあまり好きでないので、やはり一番好きなのはアンドレ。
ルイ16世も情けないながらいい人でしたね。
ラストからもオスカルとアンドレが主で、そちらは感情移入できるくらいには描かれていた。
反面、アランやフローリアンは割を食ったのかな。
作画は概ねよかったが、市民の服が綺麗すぎて気になる。
くすんだ色を着せてはいるが汚れの表現はほぼなく、早見沙織キャラは明らかに浮いてたし。
原作はもっと深く複雑な心情や関係が描かれていることは想像に難くないが、いち作品としては平均点。
顔の縦線はまだしも、白目はパロを見すぎたこともありもはやギャグ。笑
先日10回目見に行きました。初の応援上映。何度も見れる。良かった。等身大のオスカル。
長いレビューです。1回目から10回目まで、端折って書いてます。
色々書いていますので、長文苦手な方はスルーしてください。
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3月21日応援上映見に行ってきました。10回目。
楽しかったです。初対面の人とお友達になりました。
地元では先週終わってしまったのですが、たまたま関西に行く機会があり見ることに、
うーん、いつ見てもアンオス最高です。
でもね、この画面の奥に様々な葛藤があるのかなと思うと切ないですね。
幼いころに原作読んではまりましたが、表面的なものしか見ていなかったなと感じました、
今作にも書いてなくて、もしかしたら原作にも表現されていなかったものってあるのじゃないかと。
まず、女なのに男として育てられた葛藤、結婚の話が出た時に「いまさら女として生きろと?」という表現のみですが、多分もっと葛藤があったと思うのです。それは思春期ごろから・・・かなと考えると、どんだけ葛藤してい生きてきたのかと・・・。
また、フェルゼンが「私は一生結婚しない」とオスカルに言ったとき、それはつまり自分もフェルゼンと結婚できないということを意味するわけで・・「この胸の痛みは・・」という言葉で表現されていますが、彼女の苦しさを感じます。
もう一つ、2人が愛を確かめ合ったあくる日出動するとき、多分泣いたんだろうなと思います。原作にも今作にもテレビアニメにもその表現はないですが、女性なら愛する人と一緒にいたいと思うのは当然のことで、出動したくないという思いももしかしたら有ったのではないかと。そしてそれをなだめるアンドレ(私の想像ですが)多分。
オスカルは本来わがままで激情型で強情です。それをアンドレはうまくフォローしています。でも現場に出れば上司と部下なのです。
アンドレが亡くなるシーンにその彼への思いがあふれ出て「い、逝くな。私を置いて、私を一人置いて」と泣き叫びます。
遠い昔、「俺はいつかお前のために命を捨てよう」と言ったアンドレなので、必然の結果ですが、彼は泣きながら「お前のために命を捨てれて本望だよ」と思っていたのかと?
何書いてるのかわかんなくなってしまいましたが、要するに私は2人に生きててほしかったです。でも、オスカルは謀反人(国王側から見ると)ですし、アンドレは失明寸前ですし、生存設定はなかったのでしょうけど。
今作の絵柄、コンセプトでテレビアニメ化しないかな?年齢設定難しそうだけど。じっくり浸って観たい。今作は駆け足すぎてどっぷりとは浸れないので、
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2月12日 本日5回目を見てきました。(馬鹿か?と言われそう)
往年の大ファンです。(誰にも内緒です)
恥ずかしいので20代後半の娘とは見に行けません(;^_^A
前回の投稿で共感してくださった方がいて、うれしいです。
明日、6回目見に行きます。これが最後です?
今度は最前列で見ようかと・・
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観られるうちに覚えてしまわねば・・・
オスカルの言葉も
しぐさも
できるなら、オスカルの出てる場面すべてを・・・
(アンドレが視力を失いつつあるときの言葉を少し変えて表現してみた。(;^_^A)
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っていう気持ちで見に行っています。
でも私の地域では今週で公開終了です。悲しい。
DVD出るのを心待ちにしています。
さすがに5回目ともなると、次はこの場面か?あの歌だな?とわかったりする。
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今日改めて気づいたのだが、オスカルはびっくりしたとき、声がかすれるのだ。
フェルゼンが「私は一生結婚しない」と言った時「フェルゼン」と問いかけるが
その声はかすれている。
ジェロ―デルが求婚しに来た時、驚いて「ジェロ―デル」というが、やはり声はかすれたている。
アンドレを呼ぶときの声はかすれていない。安心感みたいなものがあるのかな?
でも、「今夜一晩をおまえと」という時はかすれていて、ドキドキしていて震えている。
こっちまでドキドキしてくる。
(声優さんってすごいね)
アンドレは、平民的見方で話すと、声がかすれるのよね。
「俺がもしおばあちゃんに引き取られていなかったら・・・」って。
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監督が原作に忠実に・・ということだったが、
池田先生は連載当時、低学年の読者にもわかるようにセリフを入れていたらしい。
それがよくわかるのが、オスカルが近衛連隊長に昇進したときのセリフで
「まだ20歳にもならない私に・・・」というのだけど、これ、「はたちにもならない・・」ではなくて「にじゅっさいにもならない・・・」というのよね。
日本人なら「はたち」と読むのだけど、低学年読者のことを考えてのセリフそのまま。
ちょっとだけ感動。
本当にオスカルの心の成長、苦悩、愛情をクローズアップして作られたと思う。
愛を選ぶか、剣を選ぶか・・その苦悩を見ているのはつらい。
「この胸の痛みは・・・」「私の人生は・・」って。
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あと、フェルゼンと踊って逃げ出すとき、小さな枠の画面になるのだけど、そこだけギャグみたいで、笑える。
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音楽も1度目はみな同じに聞こえたのだが、パンフレットを買って読んだら、あーなるほどーって。
でも劇場で歌詞なぞれないので、youtubeなどで聞いて感動してる。
5度目はさらに雰囲気も意味も分かってきて、CD予約してしまった。
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今、テレビアニメ版も見ているところで20話まで見た。
原作に沢山逸話を挿入している感じで、「えっ」という場面はいくつもあるが、それはそれで面白い。なぜか引き付けられる。
比べるものではないと思うので、それはそれで。
では読んでくださりありがとうございました。
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ここから下は3回目を見た2月3日に投稿したものです。
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テレビアニメ派の人にも見てほしい。
酷評も聞くのだが、原作を読んでから言ってくれ。
私は漫画のリアル世代の少し下の年齢である。漫画は擦り切れるほど読み、何年か毎にブームがやってくる、なのでセリフはほとんど覚えている。
このアニメはPVをみて、子供向けだろうなぁ?テレビアニメの様に子供っぽい絵柄なのだろうかと思いつつ、見に行った。
結果、上映5日目にして3回見に行くことに・・。
漫画では9冊、アニメでは40話をどう2時間にまとめるのかが気になったが、(早足感は否めないが)よくまとめたと思う。
沢城さん(オスカル役)が監督から「等身大のオスカルを表現していきたい」と言われて演じたということだったが、確かにそうだと感じた。
1回目の鑑賞は公開初日。子供っぽい絵柄と思いつつ、でも綺麗な絵柄に引き込まれていった。場面が変わるときに音楽が流れ、それぞれの声の歌やストーリーに沿ったシーンがあって、「あの場面か・・」「この場面か・・」と思いつつ楽しんだ。原作を知らない人には音楽とともに流れるシーンがわからないかもとは思った。
2回目はその次の日。昨日みた場面を確かめるように見た。意外なところにジェロ―デルがいて「あ!ここにも」って。
3回目はその2日後。特にオスカルの表情、セリフ、アンドレとの絡みを確認しつつ見た。
1755年から1789年までを表現するのは大変だったと思うが、ナレーションが流れ、テロップで何年何月と出てくるので、あオスカル何歳の時か。と考えつつ見た。
この制服は近衛隊でこれは連隊長で・、その時々で顔も髪型も変化し、年相応になっていってるし声のトーンも変わっているので人物デザインがしっかりしているのだなと思った。
時代とともにオスカルが何を感じ、何を考えどうして王家に背くことになったのかもしっかり描かれていた。
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オスカルは激情型で、誇り高くて、潔癖で愛情深い人間である。
原作では、酒場で酔ってけんかしたり(アンドレが後始末)、パリの街で子供をあやめた侯爵に食ってかかりそうになったり(アンドレが止める)、求婚してきたジェロ―デルに大声をあげたりと色々あるのだが、今作は大分端折っている部分が多く、その感情の爆発の部分は少なかった。
ただ、2つのシーンがあって、オスカルが、フランス衛兵隊長の時、ブイエ将軍に兵士たちが職務違反によって営巣行きを命じられた時、衛兵たちをビンタして叫ぶシーンと、アンドレがなくなるシーンは心にぐっときた。
アンドレが撃たれた時「見えてないのか?なぜ言わなかった、なぜついてきた、この馬鹿野郎!」と・・「私を置いていかないでくれ」と泣き叫ぶのである。切ない言葉が心に残る。
次の日、戦闘に行く前にも兵士の前で静かに泣く。(これは原作通り)沢城さんのオスカルの声が耳に響き、心を鷲掴みにされた。
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それから、何でもないアンドレやフェルゼンの問いかけに「えっ」と答えるシーンがいくつかあるのだが、何でもないその返事にオスカルの人間性を感じ私は萌えるのである。
アンドレとは小さいころから一緒だが、何度か「これからも一緒にいてくれ」とオスカルが言うシーンがある。アンドレも「もちろん」「今までもこれからも俺はお前と一緒だ」というのであるが、それは心中未遂を起こした次の日もオスカルはアンドレに言うのである。
そして愛する女性に拒絶されなかったアンドレは嗚咽する。
彼から受ける静かな愛を感じ、オスカルは彼を愛していることを悟る?(原作のように彼に愛してるという場面はないのでいつそう感じたのかがわからない)かはわからないが、やがて二人は結ばれる。
そして戦闘へ・・・・。
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今作を見て、小さいころ一度見たっきりのテレビアニメを見たくなった。テレビアニメは絵が綺麗と言われるが、あの劇画調がどうしても受け入れられず、どこが綺麗なのか?と思っている。
が、やはりベルサイユのばら往年のファンとしては、すべてを見ないと完全に比較はできないと感じるので見ようと思う。
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PVでふと見た、オスカルが涙するシーンがどこなのか確かめたいので、来週また見に行く予定。大丈夫前売り券は6枚買っているから。
Versailles
ベルばら原作はチラッとみたことある程度でほぼまっさらな状態での鑑賞。
特典は複製原画ととんでもなく豪華でした。
めちゃめちゃインド映画、いやインド映画よりも音楽で盛り上げるパワープレイを実行していて原作を知らなくても楽しめる作品になっていました。
上映前の特別映像はてっきりマナー紹介をやるのかと思いきや身内内でのワチャワチャをしていて珍しい〜ってなりました。
長期連載である原作を2時間に収めるのは相当難しいとは思うのですが、その中でもやれる事や要点をうまくまとめきっての2時間だと思うのでそこは製作陣の頑張りが実っていたなと思いました。
全体的にはオスカルにフォーカスを当てており、オスカルとマリー・アントワネットの成長、国内情勢の変化、オスカルの心変わり、そして闘争とオスカルの人生を色濃く描いているのが印象的でした。
とにかく気高いオスカルが自由なマリー・アントワネットを見守りながらも、自分自身や周りの環境に合わせながら立場を見つめていくという感じでストーリーが進んでいくのでオスカルに強く感情移入してしまいます。
女としての自分を意識するシーンだったり、大切な人を失ったり、部隊の指揮を取ったりと多くの表情や行動を魅せてくれるので素晴らしいキャラクターだったなと思いました。
男性陣はアンドレがメインを張ってくれており、その恋が成就するのか…!と最高にドキドキましたし、アンドレがいたからこそオスカルも前を向いていけたと思うといてくれて良かったなという縁の下の力持ちでした。
他の男性陣はスッと退場したりとここは尺の問題なんだろうなとはなってしまいました。
終盤は若干駆け足気味でもう少しゆっくり見たかったですが、一応の決着は付いているので一つの映画としてはしっかり完結しているのは評価したいところです。
アニメーションはさすがMAPPAといったところで原作の絵柄はそのままに、見やすく煌びやかなアニメーションになっており、歌唱シーンなんかも圧巻でお見事でした。
声優陣もしっかり本職の皆様がやっており、オスカルの沢城みゆきさんのカッコ良さたるや…中性的な声がドカンとハマっていて最高でした。
ベル坊の声は一体どこから…。
マリー・アントワネットの平野綾さんも幼少期から大人までの声の分け方が絶妙で成長をグッと感じられるものになっていてとても良かったです。
だいぶ端折りまくってるんだろうなと思うぐらいには素人目にも分かるくらい人物描写をすっ飛ばしていたので、原作ファンはそれは難色示すと思いますし、マリー・アントワネットが完全なるヒールとしての描き方になっていたのはどうしても引っかかってしまいました。
劇中で起こっている愛に対しての奔放さだったり、贅沢の限りを尽くす生活だったりは事実ですが、それ以外の彼女の良い部分ももっと盛り込んで欲しかったですがこればっかりは尺の問題もあると思いまし仕方ないのかなと思いました。
できればリメイクという形でのTVシリーズでじっくり、もしくは2部作か3部作くらいの壮大なボリュームでやって欲しかったというのが本音ですが、原作の導線にはしっかりなっていたかなと思います。
面白かったので少しずつ原作に触れていこうと思います。
鑑賞日 2/2
鑑賞時間 16:05〜18:10
座席 D-16
速攻やられる自分のようなモブは無視して映画館に突入し革命の炎を絶やさないようにして欲しい
いや、めちゃくちゃダイジェスト感つええ。
しかも歌を何個も挟むから、余計ダイジェスト感が増す。
余裕なかったんだろうというのが、カットの出来のばらつきで想像できる。
ばらって、ばらつきのことかと思うレベルで、おそらく完全ミュージカル案や二部作、三部作とか色々案はあったのだろう。
ただ、予算や時間の関係でこの形に落ち着いたのだと思う。
ただ、数々のツッコミどころを持ってしても、今作を作った意義はあったと思う。
今作から、原作漫画や旧アニメ、宝塚舞台に興味持ってくれる若い世代もきっといると思うし、フランス革命に関心を抱いてくれる人もいるだろう。
でも、ほんと申し訳ないが、笑い堪えポイントが幾つもある。
[笑い堪え1]
前半沢山出てくる貴族のモブが全く動かない。
背景そのもので「モブの貴族は動かぬ背景になってろ」というかのごとき止まり方に笑い堪える。
[笑い堪え2]
真正面と真横のカットが多く「あの豪華絢爛な衣装をアニメで描くの、やっぱりクソ大変なんか」とアニメーターの苦労を思いながら笑いをこらえる自分を必死にパンチする。
[笑い堪え3]
上映前のミニアニメで白目になるのギャグで使うから、本編でも白目がギャグに見えて笑いを堪えた。
そもそも、あのミニアニメ結構面白かった。
今どきなかなか見ない顔の額縦筋でも笑いを堪えた。
[笑い堪え4]
やたら入る歌でも「そんなに何曲も作ったんかよ!これやっぱりミュージカルにするつもりだったろ、多分」と笑い堪えて、歌場面のダサいMV感、特に後半の双子座のセリフで青と白の人がかけっこしてる両脇にバラエフェクトで笑い堪えて。
[笑い堪え5]
どうしても感情が動く場面をピックアップして入れることになるから、どのキャラもやたら泣く場面が多くて皆泣き上戸?なダイジェスト感に笑い堪えて。
俺の中の笑い堪えきれないバスティーユが陥落しないように必死で抵抗していた。
日比谷の初日の観客は皆真剣に観て、泣いてくれる人もいたから、皆初日に来るレベルの革命の戦士だったから、観客から暴動が起きないように、声をたてないよう笑いを堪えるしかなかった。
その緊張感はたまらなかった。
俺はベルばらのあの世界にいたら、きっとバスティーユの中で砲撃を受けて速攻で死んでるクソモブになるような人間だから、ここに書いてある事は気にしなくていい。
けれど、ちょっとでも今作に興味を持った人は今作を観て欲しい。
このベルばらという革命の炎を絶やさないでほしい。
ベルばらと言うのは、やっぱり日本の漫画のアニメの革命だったはずだし、今回のこのツッコミだらけの作品でもその魂は確実に受け継がれているから。
制作陣は「マスケット銃同士の撃ち合い」を経験してるんじゃないかと思えるくらいの出来
オスカルは白馬に騎乗しているイメージがあり、実際に原作でも昔のテレビアニメでも、そして今作でも颯爽と白馬にまたがっています。
ところが、尺の最後のほう(革命勃発後)の戦闘シーンは、騎兵突撃ではなく馬から降りて戦列歩兵を編成し、マスケット銃をぶっ放すというもの。向こうも戦列歩兵ですから、マスケット銃同士の銃撃戦が展開されます。
何がすごいって、当時のマスケット銃の性能をちゃんと把握してるんですよね。せいぜい50mちょっとという距離での撃ち合いです。戦列の前に並んでいる兵から死んでいきます。エイムの合わせ方、有効射程距離が現代の銃とは全然違うことも、きちんと描写されています。
てか、もしかして制作陣はマスケット銃で銃撃戦をした経験があるんじゃないですかね? そのくらいの精巧さです。
今回の映画はミュージカルパートが多いのですが(限られた尺の中で登場人物の感情表現を短時間でするためには、やむを得ない手法です)、この戦列歩兵同士の銃撃戦とラストのバスティーユ襲撃をミュージカルにしなかった点は大いに評価するべき!!! どうしてこのあたりをちゃんと評価する人が少ないんだろう……。
あと、当時のパリでは高層階から住民がウンコの詰まった桶の中身をそのまま投げ捨てていたのですが、それもしっかり描写されています。こうした意味での時代考証や建築物の構造の把握に関しては、文句のつけようがないです。バスティーユ監獄も、細部までの考証が施されています。
尺の問題でリストラされてしまった重要人物も少なくないのですが、様々な制約をどうにか乗り越えようと最大限の工夫を凝らした良作ではないでしょうか。
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