ベルサイユのばらのレビュー・感想・評価
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詰め込みすぎかな
ベルサイユのばらのファンなので、映画をやってくれただけで大満足なんですが、やはり詰め込みすぎかなって感じです。
デュバリー夫人との確執やポリニャック伯夫人との贅沢三昧の日々、首飾り事件、黒い騎士事件は全部カットされてました。
ロザリーもピエール坊やと一緒に一瞬出番がある程度で、オスカルとの絡みが全然無し。
ロザリーってかなり重要な役なのに(笑)
特に黒い騎士事件はないと、ベルナールがいる意味がなくなっちゃいますし、アンドレの失明の原因も違っちゃったのでかなり残念でした。
ナポレオンも一瞬すれ違っただけ。
オスカルが亡くなったあともエンドロールで語られるのみで、ヴァレンヌ逃亡事件もなかったし。
ただ声優陣が素晴らしく、特に沢城みゆきさんはオスカルそのもの!
やはり原作の長さ的に少なくとも3部構成ぐらいじゃないと収まらないと思う。
でも、見ている人はベルサイユのばらファンばかりだろうから、カット部分が多くてもみんな分かってるから問題ないのかな。
ダイジェストでもミュージカルでもない、独立した傑作革命史劇
先ず、この映画は、何も知らない視聴者が、単体として鑑賞して完全に理解して満足できる作品であると断言させてください。もちろん、ある程度は映画やアニメを見慣れているということが前提にはなりますが、予習は全く必要ありません(わたしは大体の粗筋くらいしか知らないで観ています)。
前半のミュージカル仕立てのパートでは、政略結婚でフランス王家に嫁いできた若きアントワネット王妃を中心に、(女性の)貴族軍人オスカル、その小姓である平民アンドレ、外国人貴族のフェルゼンの4人がロマンスを演じ踊ります。これはやや長い序章にすぎないと思います。なので、平民アンドレのみを疎外する三角関係の主役であるフェルゼンは、盛り上げるだけ盛り上げてフェードアウトします。
後半の史劇パートこそが本作品の主題であり、教養ある知的貴族軍人であるオスカルを主人公とし、パリ市民による革命が平民アンドレのオスカルへの愛情と共に激しく燃え上がり、軍事史マニアをも唸らせる描写のバスティーユ監獄攻城戦へと怒涛のように雪崩込みます。必ずしも史実に忠実ではないとはいえ(原作漫画にはかなり忠実らしいですが)、フランス革命序章を描いた作品として誰にでもお勧めできるものだと思いました。
原作マニアやTV版マニアにはそれぞれ不満も多いようですが、この映画は単にそれらのダイジェストであるのではなく、独立した鑑賞に耐え得る立派な作品であり、人類史に永遠に残るフランス革命を、ルソーなどの啓蒙主義思想に立脚する貴族軍人の視点から見て描いた、稀有な傑作映画作品だと思います。是非、フランス人その他の外国人による感想も聞いてみたいと思います。
タイトルなし(ネタバレ)
母親が、好きで、名前ぐらいしか知らない作品でしたが、昔から名作という話は、聞いていたので、今回初めて、ベルばらの世界に飛び込んできました。
全く勝手に想像した物と違い、財政だったり人間模様や、もがき苦しむオスカルの姿…
アニメ版は、40話を2時間で、ダイジェストにまとめているので、
原作ファンの方には、物足りない感じもするとは思いますが
ベルばらを初めて観た感想は、美しく、宮殿の、絵が凄く細かく描かれていて、ストーリーもまた感動し、クライマックスには、涙止まりませんでした。
すっかり世界観に、ハマってしまい、今アニメ版を鑑賞中です。
私も含めてベルばら知らない世代
も、観て後悔のない作品だと思いました。
MVみたい
なんとなんと挿入歌が15曲も!?
シーンの繋ぎがかなりくっきりしている
原作もTVシリーズも観ていないがこれはどこまで忠実なのだろうか?
マリーアントワネット意外に出てこない。
オスカルとオンドレの物語だった。
花は咲く、綺羅の如く
今までまったく触れてこなかったので、2時間で収まらないのは承知の上で入門編として鑑賞。
ダイジェスト感は強いものの、流れは理解できた。
まず意外だったのが、オスカルが女性であることが隠されていなかったこと。
設定からバレたらマズい話だと思っていた。
また、尺に収めるためにある程度は有効にしても、あまりに挿入歌が多くて(15曲!)驚いた。
後半の新聞記者のところはミュージカルっぽかったが、それ以外はダイジェストですらないイメージ映像。
サスガにやり過ぎで逆に尺を食ったように感じる。
マリーの「王妃である前に人」というのは理解するが、貴女それなりに自由にやってましたよね。
後半空気だし、もっと端折ってよかったかも。
オスカルも113分で3回も「気付かなかった…」をやるので無能に見えてしまう。
マリーとハンスのような一目惚れがあまり好きでないので、やはり一番好きなのはアンドレ。
ルイ16世も情けないながらいい人でしたね。
ラストからもオスカルとアンドレが主で、そちらは感情移入できるくらいには描かれていた。
反面、アランやフローリアンは割を食ったのかな。
作画は概ねよかったが、市民の服が綺麗すぎて気になる。
くすんだ色を着せてはいるが汚れの表現はほぼなく、早見沙織キャラは明らかに浮いてたし。
原作はもっと深く複雑な心情や関係が描かれていることは想像に難くないが、いち作品としては平均点。
顔の縦線はまだしも、白目はパロを見すぎたこともありもはやギャグ。笑
先日10回目見に行きました。初の応援上映。何度も見れる。良かった。等身大のオスカル。
長いレビューです。1回目から10回目まで、端折って書いてます。
色々書いていますので、長文苦手な方はスルーしてください。
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3月21日応援上映見に行ってきました。10回目。
楽しかったです。初対面の人とお友達になりました。
地元では先週終わってしまったのですが、たまたま関西に行く機会があり見ることに、
うーん、いつ見てもアンオス最高です。
でもね、この画面の奥に様々な葛藤があるのかなと思うと切ないですね。
幼いころに原作読んではまりましたが、表面的なものしか見ていなかったなと感じました、
今作にも書いてなくて、もしかしたら原作にも表現されていなかったものってあるのじゃないかと。
まず、女なのに男として育てられた葛藤、結婚の話が出た時に「いまさら女として生きろと?」という表現のみですが、多分もっと葛藤があったと思うのです。それは思春期ごろから・・・かなと考えると、どんだけ葛藤してい生きてきたのかと・・・。
また、フェルゼンが「私は一生結婚しない」とオスカルに言ったとき、それはつまり自分もフェルゼンと結婚できないということを意味するわけで・・「この胸の痛みは・・」という言葉で表現されていますが、彼女の苦しさを感じます。
もう一つ、2人が愛を確かめ合ったあくる日出動するとき、多分泣いたんだろうなと思います。原作にも今作にもテレビアニメにもその表現はないですが、女性なら愛する人と一緒にいたいと思うのは当然のことで、出動したくないという思いももしかしたら有ったのではないかと。そしてそれをなだめるアンドレ(私の想像ですが)多分。
オスカルは本来わがままで激情型で強情です。それをアンドレはうまくフォローしています。でも現場に出れば上司と部下なのです。
アンドレが亡くなるシーンにその彼への思いがあふれ出て「い、逝くな。私を置いて、私を一人置いて」と泣き叫びます。
遠い昔、「俺はいつかお前のために命を捨てよう」と言ったアンドレなので、必然の結果ですが、彼は泣きながら「お前のために命を捨てれて本望だよ」と思っていたのかと?
何書いてるのかわかんなくなってしまいましたが、要するに私は2人に生きててほしかったです。でも、オスカルは謀反人(国王側から見ると)ですし、アンドレは失明寸前ですし、生存設定はなかったのでしょうけど。
今作の絵柄、コンセプトでテレビアニメ化しないかな?年齢設定難しそうだけど。じっくり浸って観たい。今作は駆け足すぎてどっぷりとは浸れないので、
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2月12日 本日5回目を見てきました。(馬鹿か?と言われそう)
往年の大ファンです。(誰にも内緒です)
恥ずかしいので20代後半の娘とは見に行けません(;^_^A
前回の投稿で共感してくださった方がいて、うれしいです。
明日、6回目見に行きます。これが最後です?
今度は最前列で見ようかと・・
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観られるうちに覚えてしまわねば・・・
オスカルの言葉も
しぐさも
できるなら、オスカルの出てる場面すべてを・・・
(アンドレが視力を失いつつあるときの言葉を少し変えて表現してみた。(;^_^A)
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っていう気持ちで見に行っています。
でも私の地域では今週で公開終了です。悲しい。
DVD出るのを心待ちにしています。
さすがに5回目ともなると、次はこの場面か?あの歌だな?とわかったりする。
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今日改めて気づいたのだが、オスカルはびっくりしたとき、声がかすれるのだ。
フェルゼンが「私は一生結婚しない」と言った時「フェルゼン」と問いかけるが
その声はかすれている。
ジェロ―デルが求婚しに来た時、驚いて「ジェロ―デル」というが、やはり声はかすれたている。
アンドレを呼ぶときの声はかすれていない。安心感みたいなものがあるのかな?
でも、「今夜一晩をおまえと」という時はかすれていて、ドキドキしていて震えている。
こっちまでドキドキしてくる。
(声優さんってすごいね)
アンドレは、平民的見方で話すと、声がかすれるのよね。
「俺がもしおばあちゃんに引き取られていなかったら・・・」って。
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監督が原作に忠実に・・ということだったが、
池田先生は連載当時、低学年の読者にもわかるようにセリフを入れていたらしい。
それがよくわかるのが、オスカルが近衛連隊長に昇進したときのセリフで
「まだ20歳にもならない私に・・・」というのだけど、これ、「はたちにもならない・・」ではなくて「にじゅっさいにもならない・・・」というのよね。
日本人なら「はたち」と読むのだけど、低学年読者のことを考えてのセリフそのまま。
ちょっとだけ感動。
本当にオスカルの心の成長、苦悩、愛情をクローズアップして作られたと思う。
愛を選ぶか、剣を選ぶか・・その苦悩を見ているのはつらい。
「この胸の痛みは・・・」「私の人生は・・」って。
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あと、フェルゼンと踊って逃げ出すとき、小さな枠の画面になるのだけど、そこだけギャグみたいで、笑える。
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音楽も1度目はみな同じに聞こえたのだが、パンフレットを買って読んだら、あーなるほどーって。
でも劇場で歌詞なぞれないので、youtubeなどで聞いて感動してる。
5度目はさらに雰囲気も意味も分かってきて、CD予約してしまった。
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今、テレビアニメ版も見ているところで20話まで見た。
原作に沢山逸話を挿入している感じで、「えっ」という場面はいくつもあるが、それはそれで面白い。なぜか引き付けられる。
比べるものではないと思うので、それはそれで。
では読んでくださりありがとうございました。
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ここから下は3回目を見た2月3日に投稿したものです。
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テレビアニメ派の人にも見てほしい。
酷評も聞くのだが、原作を読んでから言ってくれ。
私は漫画のリアル世代の少し下の年齢である。漫画は擦り切れるほど読み、何年か毎にブームがやってくる、なのでセリフはほとんど覚えている。
このアニメはPVをみて、子供向けだろうなぁ?テレビアニメの様に子供っぽい絵柄なのだろうかと思いつつ、見に行った。
結果、上映5日目にして3回見に行くことに・・。
漫画では9冊、アニメでは40話をどう2時間にまとめるのかが気になったが、(早足感は否めないが)よくまとめたと思う。
沢城さん(オスカル役)が監督から「等身大のオスカルを表現していきたい」と言われて演じたということだったが、確かにそうだと感じた。
1回目の鑑賞は公開初日。子供っぽい絵柄と思いつつ、でも綺麗な絵柄に引き込まれていった。場面が変わるときに音楽が流れ、それぞれの声の歌やストーリーに沿ったシーンがあって、「あの場面か・・」「この場面か・・」と思いつつ楽しんだ。原作を知らない人には音楽とともに流れるシーンがわからないかもとは思った。
2回目はその次の日。昨日みた場面を確かめるように見た。意外なところにジェロ―デルがいて「あ!ここにも」って。
3回目はその2日後。特にオスカルの表情、セリフ、アンドレとの絡みを確認しつつ見た。
1755年から1789年までを表現するのは大変だったと思うが、ナレーションが流れ、テロップで何年何月と出てくるので、あオスカル何歳の時か。と考えつつ見た。
この制服は近衛隊でこれは連隊長で・、その時々で顔も髪型も変化し、年相応になっていってるし声のトーンも変わっているので人物デザインがしっかりしているのだなと思った。
時代とともにオスカルが何を感じ、何を考えどうして王家に背くことになったのかもしっかり描かれていた。
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オスカルは激情型で、誇り高くて、潔癖で愛情深い人間である。
原作では、酒場で酔ってけんかしたり(アンドレが後始末)、パリの街で子供をあやめた侯爵に食ってかかりそうになったり(アンドレが止める)、求婚してきたジェロ―デルに大声をあげたりと色々あるのだが、今作は大分端折っている部分が多く、その感情の爆発の部分は少なかった。
ただ、2つのシーンがあって、オスカルが、フランス衛兵隊長の時、ブイエ将軍に兵士たちが職務違反によって営巣行きを命じられた時、衛兵たちをビンタして叫ぶシーンと、アンドレがなくなるシーンは心にぐっときた。
アンドレが撃たれた時「見えてないのか?なぜ言わなかった、なぜついてきた、この馬鹿野郎!」と・・「私を置いていかないでくれ」と泣き叫ぶのである。切ない言葉が心に残る。
次の日、戦闘に行く前にも兵士の前で静かに泣く。(これは原作通り)沢城さんのオスカルの声が耳に響き、心を鷲掴みにされた。
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それから、何でもないアンドレやフェルゼンの問いかけに「えっ」と答えるシーンがいくつかあるのだが、何でもないその返事にオスカルの人間性を感じ私は萌えるのである。
アンドレとは小さいころから一緒だが、何度か「これからも一緒にいてくれ」とオスカルが言うシーンがある。アンドレも「もちろん」「今までもこれからも俺はお前と一緒だ」というのであるが、それは心中未遂を起こした次の日もオスカルはアンドレに言うのである。
そして愛する女性に拒絶されなかったアンドレは嗚咽する。
彼から受ける静かな愛を感じ、オスカルは彼を愛していることを悟る?(原作のように彼に愛してるという場面はないのでいつそう感じたのかがわからない)かはわからないが、やがて二人は結ばれる。
そして戦闘へ・・・・。
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今作を見て、小さいころ一度見たっきりのテレビアニメを見たくなった。テレビアニメは絵が綺麗と言われるが、あの劇画調がどうしても受け入れられず、どこが綺麗なのか?と思っている。
が、やはりベルサイユのばら往年のファンとしては、すべてを見ないと完全に比較はできないと感じるので見ようと思う。
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PVでふと見た、オスカルが涙するシーンがどこなのか確かめたいので、来週また見に行く予定。大丈夫前売り券は6枚買っているから。
Versailles
ベルばら原作はチラッとみたことある程度でほぼまっさらな状態での鑑賞。
特典は複製原画ととんでもなく豪華でした。
めちゃめちゃインド映画、いやインド映画よりも音楽で盛り上げるパワープレイを実行していて原作を知らなくても楽しめる作品になっていました。
上映前の特別映像はてっきりマナー紹介をやるのかと思いきや身内内でのワチャワチャをしていて珍しい〜ってなりました。
長期連載である原作を2時間に収めるのは相当難しいとは思うのですが、その中でもやれる事や要点をうまくまとめきっての2時間だと思うのでそこは製作陣の頑張りが実っていたなと思いました。
全体的にはオスカルにフォーカスを当てており、オスカルとマリー・アントワネットの成長、国内情勢の変化、オスカルの心変わり、そして闘争とオスカルの人生を色濃く描いているのが印象的でした。
とにかく気高いオスカルが自由なマリー・アントワネットを見守りながらも、自分自身や周りの環境に合わせながら立場を見つめていくという感じでストーリーが進んでいくのでオスカルに強く感情移入してしまいます。
女としての自分を意識するシーンだったり、大切な人を失ったり、部隊の指揮を取ったりと多くの表情や行動を魅せてくれるので素晴らしいキャラクターだったなと思いました。
男性陣はアンドレがメインを張ってくれており、その恋が成就するのか…!と最高にドキドキましたし、アンドレがいたからこそオスカルも前を向いていけたと思うといてくれて良かったなという縁の下の力持ちでした。
他の男性陣はスッと退場したりとここは尺の問題なんだろうなとはなってしまいました。
終盤は若干駆け足気味でもう少しゆっくり見たかったですが、一応の決着は付いているので一つの映画としてはしっかり完結しているのは評価したいところです。
アニメーションはさすがMAPPAといったところで原作の絵柄はそのままに、見やすく煌びやかなアニメーションになっており、歌唱シーンなんかも圧巻でお見事でした。
声優陣もしっかり本職の皆様がやっており、オスカルの沢城みゆきさんのカッコ良さたるや…中性的な声がドカンとハマっていて最高でした。
ベル坊の声は一体どこから…。
マリー・アントワネットの平野綾さんも幼少期から大人までの声の分け方が絶妙で成長をグッと感じられるものになっていてとても良かったです。
だいぶ端折りまくってるんだろうなと思うぐらいには素人目にも分かるくらい人物描写をすっ飛ばしていたので、原作ファンはそれは難色示すと思いますし、マリー・アントワネットが完全なるヒールとしての描き方になっていたのはどうしても引っかかってしまいました。
劇中で起こっている愛に対しての奔放さだったり、贅沢の限りを尽くす生活だったりは事実ですが、それ以外の彼女の良い部分ももっと盛り込んで欲しかったですがこればっかりは尺の問題もあると思いまし仕方ないのかなと思いました。
できればリメイクという形でのTVシリーズでじっくり、もしくは2部作か3部作くらいの壮大なボリュームでやって欲しかったというのが本音ですが、原作の導線にはしっかりなっていたかなと思います。
面白かったので少しずつ原作に触れていこうと思います。
鑑賞日 2/2
鑑賞時間 16:05〜18:10
座席 D-16
速攻やられる自分のようなモブは無視して映画館に突入し革命の炎を絶やさないようにして欲しい
いや、めちゃくちゃダイジェスト感つええ。
しかも歌を何個も挟むから、余計ダイジェスト感が増す。
余裕なかったんだろうというのが、カットの出来のばらつきで想像できる。
ばらって、ばらつきのことかと思うレベルで、おそらく完全ミュージカル案や二部作、三部作とか色々案はあったのだろう。
ただ、予算や時間の関係でこの形に落ち着いたのだと思う。
ただ、数々のツッコミどころを持ってしても、今作を作った意義はあったと思う。
今作から、原作漫画や旧アニメ、宝塚舞台に興味持ってくれる若い世代もきっといると思うし、フランス革命に関心を抱いてくれる人もいるだろう。
でも、ほんと申し訳ないが、笑い堪えポイントが幾つもある。
[笑い堪え1]
前半沢山出てくる貴族のモブが全く動かない。
背景そのもので「モブの貴族は動かぬ背景になってろ」というかのごとき止まり方に笑い堪える。
[笑い堪え2]
真正面と真横のカットが多く「あの豪華絢爛な衣装をアニメで描くの、やっぱりクソ大変なんか」とアニメーターの苦労を思いながら笑いをこらえる自分を必死にパンチする。
[笑い堪え3]
上映前のミニアニメで白目になるのギャグで使うから、本編でも白目がギャグに見えて笑いを堪えた。
そもそも、あのミニアニメ結構面白かった。
今どきなかなか見ない顔の額縦筋でも笑いを堪えた。
[笑い堪え4]
やたら入る歌でも「そんなに何曲も作ったんかよ!これやっぱりミュージカルにするつもりだったろ、多分」と笑い堪えて、歌場面のダサいMV感、特に後半の双子座のセリフで青と白の人がかけっこしてる両脇にバラエフェクトで笑い堪えて。
[笑い堪え5]
どうしても感情が動く場面をピックアップして入れることになるから、どのキャラもやたら泣く場面が多くて皆泣き上戸?なダイジェスト感に笑い堪えて。
俺の中の笑い堪えきれないバスティーユが陥落しないように必死で抵抗していた。
日比谷の初日の観客は皆真剣に観て、泣いてくれる人もいたから、皆初日に来るレベルの革命の戦士だったから、観客から暴動が起きないように、声をたてないよう笑いを堪えるしかなかった。
その緊張感はたまらなかった。
俺はベルばらのあの世界にいたら、きっとバスティーユの中で砲撃を受けて速攻で死んでるクソモブになるような人間だから、ここに書いてある事は気にしなくていい。
けれど、ちょっとでも今作に興味を持った人は今作を観て欲しい。
このベルばらという革命の炎を絶やさないでほしい。
ベルばらと言うのは、やっぱり日本の漫画のアニメの革命だったはずだし、今回のこのツッコミだらけの作品でもその魂は確実に受け継がれているから。
制作陣は「マスケット銃同士の撃ち合い」を経験してるんじゃないかと思えるくらいの出来
オスカルは白馬に騎乗しているイメージがあり、実際に原作でも昔のテレビアニメでも、そして今作でも颯爽と白馬にまたがっています。
ところが、尺の最後のほう(革命勃発後)の戦闘シーンは、騎兵突撃ではなく馬から降りて戦列歩兵を編成し、マスケット銃をぶっ放すというもの。向こうも戦列歩兵ですから、マスケット銃同士の銃撃戦が展開されます。
何がすごいって、当時のマスケット銃の性能をちゃんと把握してるんですよね。せいぜい50mちょっとという距離での撃ち合いです。戦列の前に並んでいる兵から死んでいきます。エイムの合わせ方、有効射程距離が現代の銃とは全然違うことも、きちんと描写されています。
てか、もしかして制作陣はマスケット銃で銃撃戦をした経験があるんじゃないですかね? そのくらいの精巧さです。
今回の映画はミュージカルパートが多いのですが(限られた尺の中で登場人物の感情表現を短時間でするためには、やむを得ない手法です)、この戦列歩兵同士の銃撃戦とラストのバスティーユ襲撃をミュージカルにしなかった点は大いに評価するべき!!! どうしてこのあたりをちゃんと評価する人が少ないんだろう……。
あと、当時のパリでは高層階から住民がウンコの詰まった桶の中身をそのまま投げ捨てていたのですが、それもしっかり描写されています。こうした意味での時代考証や建築物の構造の把握に関しては、文句のつけようがないです。バスティーユ監獄も、細部までの考証が施されています。
尺の問題でリストラされてしまった重要人物も少なくないのですが、様々な制約をどうにか乗り越えようと最大限の工夫を凝らした良作ではないでしょうか。
アリかナシかでいったら、断然アリ。原作ベルばら×澤野音楽効果レ・ミゼで何か新たなものが産まれた
原作も70年代のアニメも観ていますが、この映画も楽しめたし、とても感動しました。
冒頭から唄い出された際には一瞬面喰らいましたが、「ベルばら=ミュージカル」、あーはいはい、そういうことね、、、。と頭を切り替えたら、以降は特に問題無く、すんなり受け入れられました(笑)
あの長いストーリーを2時間に入れ込むこと自体が土台無理なはなしだ、ということは原作やTVアニメ版を知る鑑賞者からしてみればはじめから全員一致して認識しているところですから、前半のかなりの部分が超っ早で過ぎ去っていくさまは、制作陣のある意味覚悟ガンギマリな方向性が垣間見え、むしろ爽快感さえ感じました。
それでもベルばらとして、抑えるべきところはしっかり抑えられていたし、伝えたいことの肝はきちんと伝わってきたし、オスカル、アンドレ、マリー=アントワネット、フェルゼンの4人の関係性をしっかりと描き出せていたのは素晴らしいと思いました。
もうね、デュバリー婦人のエピソードや、ジャンヌの首飾り事件、ロザリーとポリニャック伯婦人の因縁のもろもろ等は、後で原作やTVアニメ版でじっくり楽しんだらよいのですよ。
オスカルが自身の在り方に疑問を抱き始め、決起して後半にオープニングのあの華やかなテーマ曲が民衆の唄に様変わりした際には、唸りましたねえ。やはり澤野弘之の音楽はこういうところが侮れない。
確かにベルばらを観ているのに、あの一瞬だけは、レ・ミゼラブルの1シーンを鑑賞しているような錯覚に陥りました(誉め言葉)。
2時間では短すぎる。せめて3部作だったら、、、。との声にも十分同意はしますし、せめて3時間の尺があったらもう少しくらいいくつかのエピソードはゆっくり楽しめたのでは・・・とも思いますが、華やかなベルサイユ宮殿や豪華なドレスに身を包んだアントワネット、そして後半の戦闘シーンで描かれる民衆の一つ一つの動作物量など、かなり見応えがありました。
令和版アニメのベルばら、十二分に楽しめました。
映画製作に関わったすべてのスタッフ・キャストの皆様に、拍手です!!
良かったが、時間短くて収まらない
不朽の名作「ベルサイユのばら」。
公開を楽しみにしていました。
悲劇のフランス王妃マリー・アントワネット、その愛人フェルゼンに、架空の人物オスカル。同じ年に生まれた3人が、やがてベルサイユで出会い革命に美しく散る・・・というお話。
「美しく散る」…アニメ主題歌から引用
テレビアニメ版は当時でも美しい映像だったので、作画は人物の顔を中心に、どんな風なのか気になっていました。やや幼く感じたものの、綺麗で満足です。
内容を知りつつも、やはりアンドレとの別れで泣いてしまいました。周りの方々、男性も泣いてらした。
今作で描かれなかったのが、
デュ・バリー夫人との確執(アントワネットの気高さがよく出てる)、史実にもあるという首飾り事件とか。
アンドレの失明の経緯が少し違ったり、あとロザリーもちょっとしか出なかったし、断頭台の場面はイヤだけど、そこまでがアントワネットの生涯では~と思うので、とにかく2時間では全部は描ききれない。なので、よくまとめたなあと感心して楽しめた反面、収まりきらないのが残念。
多分、若き日のナポレオン?と思われる人物が一瞬いたような??(原作では出てくるんですよね…。)
オスカルのフェルゼンに対する恋心とか、一応セリフなしの絵だけが流れる場面で出てくるけど、知らない人にはわかりにくいかなと思いました。(*ミュージカル部分)
声優は沢城みゆきさん、イメージどおりで良かったです!
音楽はあまり好みではなかったかなー。
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自分語りですみません。
池田理代子先生はすごい。
自分の場合は、小学生がこの作品にてフランス革命とアントワネット、ナポレオンなどの存在を知ったので、その功績は大きいと思っています。
原作コミックは繰り返し読み(今も捨てずに持ってる)、ベルばら大百科的な本も買い、テレビアニメも見て(♪バラはバラは~)、実写版映画をテレビ放送したのを見た事がある。
ついでに、宝塚版ベルばらをテレビでやってたのを、何故か父親と見た記憶があります。
…と思い出 暴走!
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入場者特典が封筒に入ってましたが、皆さんが手に抱えてシアターへ。会議とか就活なんかの説明会会場みたいだった~。
想像していた以上にガッカリ
オープニングで腰抜かした。最近の学園アニメのようで…。
数十年前のテレビアニメではまり、西洋史の大学に進学したのだが、オスカルやアンドレが主人公とはいえ、ちゃんとした「フランス革命」という史実に基づいたストーリーなので、変な茶化しはやめてほしい。
宝塚もあることだし、ミュージカル的な要素もあってしかりとは思うが、日本語で稚拙な感じが否めない。
あとは、やはりこの大作を二時間程度の作品に収めているので、個々の話が薄い。
アントワネットとフェルゼンの話、オスカルの女装での舞踏会の話、アンドレの失明の話、フランス衛兵隊の内部の話などなど、後半の大事な部分が簡単に進むもので、全く感情移入出来ぬ間にオスカル果てる。
観客は自分以外に男性は独り。圧倒的に女性(当然か)。そんな女性たちの感想を聞いてみたい。
原作熟読派には一見の価値
原作のシーンをそのまま全部映像化したら多分大河ドラマ位の尺がある。
大河ドラマの総集編だって4時間近くあるのに、1時間50分にするのだから、無理難題過ぎるんだよね。
そこで、途中途中に歌パートが入り、プロモーションビデオ風にダイジェストされてすっ飛ばし、を繰り返す手法になってる。
デュ・バリー夫人やポリニャック夫人やロザリーエピはそこで名場面の絵としてサッと流れる感じ。
原作読み込んでれば、そこは予習済という感じです。
その歌だけど、良いなと思える曲が一個も無かった。ディズニーのメンケンみたいに名曲プリーズとは言わないけど、何これ作詞作曲生成AIですかと言いたい陳腐さ。
これなら池田理代子パワーで宝塚や旧作アニメの曲を借りて来られなかったのと言いたい。
良かったのはクライマックスの革命シーン。双方に血が流れてフランス革命が成し遂げられた事が描写されてさすがは動画だった。
改めて、半世紀前に二十代の女性が作った元のコンテンツの凄さに恐れ入りたてまつった。
ベルばらワールドに浸りました
原作のアニメ鑑賞世代ですが、原作については「オスカルは男性であること」しか知らずに鑑賞しました。
物語、絵、セリフ、歌、花の挿絵。
ベルばらワールドに浸りました。
美しく、ロマンチックで、壮大。
鑑賞できてよかったです。
帰宅してまた原作を読みたくなる、濃縮された2時間
小学生のころテレ東アニメの再放送で出会い何回も観て、小遣いが貯まったころに原作を揃え原作厨になりました40代です。
MAPPAの美麗作画で原作を大切に制作された映画であることは間違いありません。
TVアニメもアニメで好きでしたが、アニオリがかなり幅を効かせて居たのは確かです。どちらが良いとかではなく。
この映画に関しては原作をベースに進行しています。アランもアニメ版のようなケツアゴではありません。
本来ならば三部作くらいで丁寧に全て描き出したかったところを、2時間でバスティーユまで駆け抜けなければならない制約で製作側の苦労が伺えます。
それを、歌唱シーンを入れることで話を進める荒技で乗り切り、所々アニメ勢への小ネタ(オープニングでおなじみのバラの棘など)も挟みながら
頑張って描いていたと感じました。
フェルゼンの声優がミュージカル俳優の加藤和樹さんなので、歌唱力がずば抜けてます。
マリーアントワネット役の平野綾さんの、少女期と大人の女性になってからの声色の演じ分けがお見事でした。
落合福嗣さんのルイ16世も素晴らしく、思わず涙がこぼれるほどでした。
もちろん全部描いていたら尺が全然足りません。
ポリニャック伯夫人、首飾り事件などはカットのため、ロザリーを泣く泣くカットし端役で登場させています。その中でもメインを張れる声優さんをロザリーやベルナールに配役している所に制作側の想いを感じました。
黒い騎士もカットしていますのでアンドレは別の理由で失明しますし
バスティーユ後はナレーションです。
致し方ありません。
原作ファンとしては
わー随分駆け抜けたなー(特に前半)となりつつ、後半のオスカルとアンドレはかなり丁寧に描いているのでアンドレファンは泣くと思います。
アンドレの名言もバッサリカットはされているとのの、豊永さんの声も感情をうちに込めた感じが良く表現されており、前半の消化不良を後半巻き返す感じがあります。
あとは、バスティーユ陥落の日、指揮官を狙えと言われるのが納得の見事なオスカルの戦場指揮を描いていました。嬉しく思います。
この映画を観た方は、必ず原作を読み返したり、映画から入った方も原作を読んでみたいと、思うでしょう。
その意味でも意義のある作品であると思います。
この映画の評判如何では連続アニメでまた見られるのではという期待もあります。
MAPPAさんは忙しいので難しいのかも知れませんが…
そのときは是非デュ・バリーも首飾り事件もポリニャックもロザリーも黒い騎士も革命後もMAPPA画質で実現して欲しいと思います。
これが原作ならこんなにハマらなかった
原作の三大悪女が出て来ない。
物語の最後の証人になるロザリーが殆ど出て来ない。
マリーアントワネットのお目目が原作より大きくてお星様キラキラ。
前半の展開が主要4人に絞ったのも納得。
だけどそれをミュージカル仕立てにするのは賛否が別れる所。
「ベルサイユのばら」は宝塚で舞台化、TVアニメ化、フランス人による実写化がされているが、成功したのは原作と宝塚の舞台化だけ。
TVアニメを原作と同等に扱っている人がいるが、これは似て非なる物。TVアニメは打ち切りされている。
これには理由がある。
宝塚は脚本家がこれは原作者がマリーアントワネットの生涯を描く事を描いていると読み取り、物語の縦軸をマリーアントワネットに据えた事。
TVアニメは始めからオスカルが主人公。
しかも頭が昭和の男性監督が男性目線で作っているので、アニメ第1話はオスカルが本当は女性として生きたくてジェローデルと決闘する話。これで脱落した視聴者も多いのでは?
その後、マリーアントワネットの輿入れには悪役が替え玉騒動も入れている。オスカルが市民側に寝返るのも「私は平民(アンドレ)を好きになったから平民を味方する」って、オスカルが貴族を好きになったら平民の味方をしなかったのか!とツッコミの展開。アンドレの死亡も別にオスカルを庇って死ぬ訳でもない。オスカルが死亡する時も「フランス万歳」も入れていない。こんな糞アニメが原作と同等に扱われているのは大変不本意。
フランス人の実写版もアンドレとオスカルが逆転の性格。ロザリーがオスカル達に会うのはアンドレがロザリーを金で買おうとする。マリーアントワネットは殆ど出ない。今宵一夜の場面でもアンドレがオスカルを誘う展開。バスチーユはなくて、アンドレとオスカルが革命の行進に参加する所をアンドレが撃たれ、オスカルはアンドレを叫んで探す展開。これ当時の男性女性の関係を表しているだけで、ベルばらの魅力はオスカルが自分の意思があり、自分で見て自分で考えて行動するという当時は許されなかった行動にある。
尺の関係からか今回のアニメ劇場版は主人公の4人を中心にしたラブロマンス。
前半はマリーアントワネットを中心に描くが、花や額縁の演出とミュージカルの様な展開が続く。マリーアントワネットを描くのであれば宝塚の様に母親のマリーテレジアを出して歴史的な背景や仕組みを描いても良かったのでは?と思うがそれは大した事ではないかもしれない。
今回の劇場化に当たり、監督や脚本家は宝塚の舞台を参考にしていると思える部分が多くある。最後にオスカルとアンドレが天空で死後に結ばれるのは完全に宝塚のアンドレ・オスカル編のオマージュ。
原作と同じ様に後半はオスカルを中心にオスカルとアンドレと革命を中心に動く。ここに来るとミュージカルの演出がなくなる。前半もこれが出来なかったのか?と思う。
後半になって原作遵守の展開になる。
宝塚の舞台で一番納得がいかなかった部分、オスカルとアンドレが結ばれる「今宵一夜」の場面では、宝塚舞台が突然アンドレの事を「あなた」と言っているのに、この劇場版では「お前」と言うこれは良かったと思う。原作ではオスカルが病気に侵されていて、咳をしている所を狙われるが、劇場版では部下の死に注意を引かれて狙われ、アンドレがオスカルを庇って死ぬ。これも良い。
また、オスカルがバスチーユを落とすのもTVアニメとは違ってオスカルが適切な指示を出しているのが描かれていて、また死際に「フランス万歳」があって良かった。
しかし、オスカルの死はロザリーが看取るのは必要だと思った。
オスカルの死後はエンドロールで王家滅亡を文字で語るだけ。マリーアントワネットが主人公ならば映像としての登場が原作にない「近衛隊に戻りなさい」だけでなく、マリーアントワネットのその後も観せるべきではなかったのだろうか。
この尺でベルばらをやるなら前半のラブロマンスをああいう感じで描くのは仕方なかったかもしれないが後半の原作遵守からして勿体ない。
フェルゼンがアメリカの独立戦争に行く件なども入れてアントワネットから離れる話を入れても良かったのでは?歴史的な事件をもう少し入れても良かったかも。
TVアニメよりはかなりまともだが、もしもこの劇場版が原作だったらこんなにベルばらにハマらなかったと思う。全体評価は65点
ジェネリックあるいはまとめサイト
絵は綺麗、まさに池田理代子先生そのもの!
ベルサイユ宮殿の鏡の間も素晴らしいし、ドレスなんかも子供の時に憧れたのと同じ!
だけどね、なんか話を端折りすぎてアントワネットはわがままで贅沢三昧のお姫さまにしか見えないし、オスカルは世間知らずな夢見る夢子ちゃん?でアンドレはひたすら耐える片想いの平民という感じだし。
ストーリーがひたすらフランス革命に向かって展開されるから人間味らしい場面(オスカルに軽口をきいて怒られるアンドレとか)メルシー伯にどやされて国王とマリーアントワネットがおいおい泣く場面とかカットしてるから、感情移入しにくいのよね。。
暗い中でもクスッとなる場面、あったのに。
そこに至る経緯や登場人物の思いや行動が描かれてないから、???なんで??なんでそうなるの??と。
その説明をBGMで歌い上げてイラストで流すから、完全に置いてけぼり。
やはりあの大作を2時間で!ってのが無理過ぎ。
起、転、転、結、もしくは、起→結くらいの展開だった。
2時間の尺ならもっとまとを絞り、オスカル視点だけで別にアントワネットとフェルゼンの恋は描かんくてよかったのにな。
なんで、今映画化したんやろ?この映画は何をテーマに描きたかったんやろ?
それが全然見えてこなかった。
オスカルの生き様を描くなら私はオスカルを描くならロザリーとベルナールとの出会いは描くべきだったと思う。
ロザリーこそ普通の平民の女性(半分は貴族の血が流れてるけど)の暮らしの象徴で彼女の生活に触れたことでオスカルはそれまで当たり前としてきた自分の生活を省みて恥じて、民衆と共に戦う決意をしたのだから。
彼女の人生の決意はロザリーなくしては無かった気がするのよ…
ポリニャック伯夫人の「文句があるならベルサイユにいらっしゃい」も貴族のいやらしさを描くには欠かせんかった。
プラス、アントワネットがロザリーに優しく接することでまたアントワネットの人物像も浮き上がってきたし(大切な人の大切な人に対して好意を惜しまないとこ)あとベルナールとロザリーがいたことで基準の恋人像が出来て、オスカルとアンドレの悲恋がさらに際立つし。
あのミュージカルみたいな場面がなかったら、ちょっとくらいエピソード入れれたんじゃないのー?
自分はあの歌入りのBGMが、効果的に使われたとは思えなかった。
描き足りない部分を補っていたらしいがアニメならアニメで描いてほしかった。
池田理代子先生が描いたベルサイユのばらの、表面的なものをなぞっただけに思えてならないー。
根幹の骨太の部分が見えてこないー。
ちなみに、声優さんはみな原作通りのベルサイユのばらを意識されて吹き込まれていたのかな?
それとも、このアニメ映画の脚本通りのキャラクターとして吹き込まれたのかな?
なんか前者か後者かで、全然キャラクターへの意識や思いが変わるだろうなぁと。
なんか、まとめ動画を見たけど、綺麗だったー
で終わった。
目の保養にはなりますが、彼氏とかと観に行くものではないかもです。
私的には、今回の映画はもったいなかった、だけどこれだけ編集されても鑑賞に耐える池田理代子先生がいかにすごいのか、が分かった映画です。
だけど2時間はやはりもったいなかった…。
原作ファンは不満だろうけど...
原作漫画ははるか昔に姉が持っていたコミックスを(定期試験期間中に)一日で読んだ覚えがありますが、内容はほとんど覚えてません。TVアニメは未視聴。
劇場のCMで特報を観たときはコミックス全10巻(その内1巻は外伝だったので実質9巻分)の内容はとても1回で収まらないので、何部作かに分けて制作するのかと思ってたけど、視聴前にフランス革命までやっちゃうことを知り、超総集編になるだろうなということは想像してました。
昭和の少女漫画を令和にどう表現するのかを楽しみに観に行きましたが、結果違和感なし。
前半戦は思っていた通りで、ストーリーを駆け足でいろんなエピソードをカットしまくりだけど、(ロザリー出演1シーンのみ)ミュージカル仕立てでうまく表現していたと思います。
逆にミュージカル仕立てだったからこそ、昭和の少女漫画的表現(おめめキラキラ、背景に花畑)に違和感が無かったのかもですね。
後半の革命決起からヒーローとヒロイン(本作ではオスカルがヒーローでアンドレがヒロインだよね)の死はじっくり魅せてくれ、逆に超総集編だったからこそ、2時間が全く退屈しませんでした。
原作を全く知らない(自称Z世代の)娘と観に行きました(彼女も総集編ぽいことは理解してました)が、逆に原作を知らないからこそ、本作品に大満足したとのこと。
よって今回の評価は満点とさせて頂きました。
ただ、原作に思い入れが強い人ほど辛口評価になると思います。
後、主人公を始めサブやモブキャラも声優業を本職とする声優さん(結構レジェンド級)を配役していたことにすごく好感を持てましたね。
「ベルサイユのばら」を題名だけ知っていて中身を全く知らない人には本作を勧めたいですね。
華やか
初日に観に行きました。
まず前提として、私は大元の作品の作画と声優陣がすごく好きです。で、ネットなどで予告動画を見て、作画と声優陣が全く違うことが前もってわかっていたので、期待はしないで見に行ったのですが、結果、観て良かった。
それでも私の中で、元々のアニメ作品と当時の声優陣がいい、という思いは変わらなかったので、『令和7年だからこそ見れたベルサイユのばら』と、自分の中で区切りをつけて観ました。
ストーリーは、アントワネットがフランスに嫁いだシーンから始まりました。オスカルのお父さんと、ルイ16世のお父さん、ルイ16世の描かれ方が、昔より本作の方が好きだなと思いました。あと、恐らくですが、初めてベルばらを観る方にとって、わかりやすいストーリー展開及び描写になっていた気がします。
ただ、それによって、アントワネットとオスカルの心理描写もかなり詳しくなっていて、その結果、オスカルの神秘性が少し薄れてしまった気がして……
そこは個人的には残念な想いがしました。
あと、アンドレの描写も少し残念でした。そもそも「アンドレ」というキャラクターは「華やかさ」を持っていないため、大元の作品でも、アンドレの良さは後半に近づくに従い、じわじわと出てくるものだったと個人的には感じているのですが、本作は約2時間の映画作品であるため、その中でオスカルを想うアンドレの良さは描ききれなかったと感じました。
その他には、アランの良さもうまく出せていなかったと思います。オスカルとの一騎討ちのシーンはありましたが、アランの良さはそのシーンだけでなくて、妹を想う優しさとか、終盤オスカルやアンドレが弱っていく最中で良さが爆発していったと個人的に思っているので。という感じで、物足りないと感じる部分はありました。
一方で、昭和の名作が映画化され、若い方々が知るところとなったこと、令和の時代でしか生まれなかったであろう描写・表現は良かったと思います。また、ミュージカルのように、随所に凝った歌・演奏が流れました。それらはほとんどとても素敵で、サントラ買いたいなと思ったくらいです。もし今後宝塚が演じるとしたら、演じやすいだろうなあと思う。
色々書きましたが、涙がこぼれたシーンもあったし、何より原作者の池田先生が納得された映画らしいので、それならばいいか!と思えました。
このベルばらという作品は、楽しいだけの話でもなく、堅苦しい話でもなく華やかなだけでもなく、見ていて苦しいだけでもなく……
人の一生や、人の喜怒哀楽、栄枯盛衰に焦点を当てている点がとても好きです。だからこそ観ていて心を打たれるのかな、って思います。
そして、余談ですが、フランス革命が起きるこの作品を観て、昨年から続き激動の時代になるであろう2025の日本と世界情勢にも想いを馳せてしまいました。
大変長くなりましたが、今の世に大好きな作品を復活させてくださりありがとうございました!!
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