ベルサイユのばらのレビュー・感想・評価
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ベルばら初心者の私は今も余韻が抜けない
私が持ち合わせている『ベルサイユのばら』の知識は「男装をした女性がいる」という知識のみ。名作と言われているしこの機会に見てみようかなと、気軽な気持ちで見てみた。
上映が終わり、周りが明るくなった時
何度もこぼしたポップコーンの跡と(映画館の方すみません)何度も涙を拭ったことでの頬の乾燥が、この映画の衝撃と感動と、名作の偉大さを表していた。
原作やアニメを好きな人が見たら評価は違うかも知らないけれど、この令和の時代で初めて『ベルサイユのばら』を見た私には、彼らのそれぞれの生き様や信念に釘付けになった。
映画はディズニーのようなPOPSのミュージカル調だった。しかも深層心理を表しているため、海の中だったり空を飛んだり、花が散ったりの、まるでアニメのOPやEDのイメージ映像。最初は戸惑ったものの、まー『レミゼラブル』だってミュージカルだし、宝塚の『ベルサイユのばら』だって歌うしなと受け入れてからは逆にこの音楽で泣けた。というか曲が全部良い。声優さん達の歌がうますぎる。
ストーリー構成は、あの長いフランス革命を2時間でやろうというのが土台無理な話で、けれど音楽に任せるところで初心者が見ても理解して楽しめる構成になっていた。もしかしたらあのキャラがいないだの、あのシーンが無いだのあるのかもしれないけれど『ベルサイユのばら』の初心者入門総集編としてはとても良い作品なのではなかろうか。なんせ私はこれをきっかけに原作絶対読むってなったので笑
1日経った今でも余韻に浸っている。彼らの強い眼差しが忘れられない。オスカルとアンドレに出逢わせてくれてありがとう。もし映画化されていなかったら、私は彼らを知らないまま人生を終えていたかもしれない。
名作はいつの時代になっても色褪せないから名作なんだと思い知らされた。
オスカルの魅力を余すところなく
旧テレビアニメ版よりも原作に忠実に、オスカルの生きざまを中心に構成する内容で、リメイクした意義のある作品となった。革命の要因となる民衆の困窮などの描写は原作と比べると減っている、尺の都合が大半だろう、しかし、オスカルというキャラクターの哲学、魅力は余すところなく描いてみせたと思う。「人が自由であるのは心のみにあらず、髪の毛、指の先まで自由であるべき」の信念を貫くカッコいいオスカルがアニメで見られたのは感無量だった。沢城みゆきのオスカルが本当にカッコいい。
マリー・アントワネットに関しては、デュバリー夫人やポリニャック夫人、首飾り事件などがカット(ミュージカルパートでダイジェスト的に流れるが)された関係で、ともすれば自分勝手に嫌な人に見えそうなところを、平野綾の気品ある芝居で押しとどめていた。少女時代と大人時代の演じ分けも見事。宝塚みたいに「マリー・アントワネット編」とか「フェルゼン編」みたいに各キャラクターメインのエピソードとか作ってほしい。ベルナール・シャトレとロザリー編もほしい。
池田理代子による原作劇画のパワーを再認識
宝塚の舞台はもちろん、TVアニメにもなった人気劇画初の劇場用アニメをこのタイミングで観ると、改めて池田理代子の原作がいかに優れていたかがよく分かる。フランス革命という史実をベースにした男装の麗人、オスカルと、オスカルの従者で幼馴染みのアンドレの悲恋物語は、拘束が強い時代だからこそ価値がある、自由の意味を問いかけて来るのだった。あの『ベルばら』ブームの本質はここにあったのかという驚きと共に。
アニメ映画としての視覚効果については議論が分かれるかも知れない。でも、隙間だらけのスクリーンを埋め尽くし、そしてそれを凌駕する物語の熱さに、思わず込み上げるものがあったことは事実だ。
それにしても、オスカルとアンドレの関係性に潜むジェンダーというテーマが改めて浮き彫りになったこと。そこにも、池田理代子の視野の広さを感じないではいられない。
昔、話題になった劇画のアニメ化という表層だけで判断せず、劇場に足を運ぶこそをお勧めする。
原作やテレビアニメのようには尺的にじっくりは描けないのでどうしても...
べるばらTimlyアクエリアス!!
原作、舞台とも未見でべるばら初めて見るけど期待通り、否それ以上だ!絢爛豪華な王侯貴族の世界と虐げられた民衆の蜂起というフランス革命期のコントラストを人間ドラマの愛憎劇を絡めて昇華した物語は見事だと思った。
原作の出来の素晴らしさは推して知ることができるし、この映画単体をとっても初めてべるばらに触れた私のような者にも分かりやすく尚且つ感動を与えてくれる見事な構成になっていると思う。現代アニメの映像技術で表現された美しいキャラや背景のヴィジュアルは見事。途中の挿入歌の部分はまさにミュージカル風にもっとダンスを取り入れた演出をしてもよかったかも。
このシーンを見て宝塚のミュージカルやその他の舞台演劇も観てみたいとおもった。
それはともかく沢城みゆきさん演じたオスカルは素晴らしく凛としたその姿と内面の鮮烈な美しさを最大限に表現していて、TVアニメとしてリメイクされたらこの人しかキャスティングできないと思った。
そしてスピリチュアルやな観念や占星術から見た世界観やを知る私としては個人的にこれは当にエネルギー的に今の時代を象徴するの映画で、タイムリーベストなタイミングで上映されたものだとおもった。
スピ的な表現で言うと古い時代のエネルギーが淘汰され、新しい2000年紀の始まりと風の時代到来を告げるに相応しいあいが映画だと感じた。
なぜならフランス革命期も丁度今の時代のように古い時代の破壊と再生を司る♇冥王星が♒水瓶座という変革のサインである星座に滞在していた時期に起こったものであるから。フランス革命のスローガンとされる自由・平等・博愛はそのまま水瓶座のテーマそのものでもあり、製作陣やプロデューサーなどに占星術の知識に長けた人がいたのではと思えてならない程にベストなシンクロニシティ(共時性)!これ以上なくタイムリーなタイミングなんだよね。
そう考えると現代のロシア✕ウクライナ戦争が収束に向かいつつある現状など、様々な変革の流れは時代の遷移に伴い天の星々が起こした運命的な出来事と思える。
そして、オスカルというアニメ史に燦然と輝く金星のうような傑出したこのキャラクターは自由、平等、博愛を信じてあらゆる理不尽や偏見、抑圧からの人間の解放のために今尚戦い続ける真のヒーローであり、その姿を見た現代の人々を力強く勇気づけて前に進ませてくれる。約50年ぶりにベルばらが復活した意義がここにあると思う。この不滅の名作を生み出してくれた原作者池田先生に心から感謝しています。ありがとうございます。🙏
そしてこの映画を観て素晴らしい感動を得られた幸せに素直に感謝したい。製作スタッフ・キャスト一同にとても感謝しています。ありがとう!!✕3☺観てよかった!!ブラヴォ!ブラヴォ!!Bravo!!😄😆
革命の戦闘中、ゆうゆう歩く主要人物が真っ正面から狙撃されるのはギャグですか?
ファンの母、未履修の自分とで観に行きました
感想は「長いミュージカルPV」「オスカル見たい人むけの映画」って感じです。
ただし作画と絵の良さは文句なし。言いたいことは以下です。
・ハブいちゃだめなシーンをハブいている。そのせいでラストに感情移入できない
・ミュージカルが何度もCMのように挟まり蛇足
・↑これらの理由でストーリーが薄い。
・ファンではない自分には、オスカルの顔のよさしか伝わらなかった
ただしラストシーン。革命が勃発する中で主要人物が撃たれるシーンがあるんですが
ゆうゆうと騎乗してお散歩してる主要人物が狙撃されるシーン。
いやいや戦闘中だろ!?兵士は何してんだよ!?戦闘中に悠々と横切るように歩くな!撃たれたいのか!兵士は防御姿勢だのカバーを取れよなんっで棒立ちでパンパン撃ってんだよ緊迫感なさすぎだろ!?
しかも狙撃が陰からじゃなく両軍うちあってる真正面からパーン!ギャグか!!?
………母はオスカル推しではなく「オスカル出すぎじゃない?」とばかり言っていました
最後ですが、作画がいいことは認めます。構成が惜しいですよこれは
中途半端なダイジェスト版
原作は読んでません。 原作を読んだ嫁の影響で見に行きました。 原作...
コミックを愛する所以か…不完全燃焼感が否めない
軍隊とは・・・
映画は、7月13、14日の戦闘描写にかなりの尺をとっている。
国王方の軍隊、衛兵隊と民衆、双方とも容赦なく相手を殺戮する。血しぶきをあげて倒れる兵士、民衆。国王方の兵士もまた、その髪の毛1本1本まで自由な存在であるはずだし、衛兵隊の兵士同様に、軍備品を売却して家族の生活費を賄う社会の最底辺層の出身かもしれない。だが、戦場では倒すべき「敵」としてしか存在できない。スクリーンを見ながら、軍隊とはつきつめていけば人殺しのプロ集団であることをあらためて認識させられた。実戦は初めてとは思えないオスカルの見事な指揮官ぶりに、オスカルは士官学校で、味方の損害は最小限に抑えながら相手方を殲滅するという現場の指揮官あるいは参謀本部の司令官として求められる能力を教え込まれたのだろうな、と考えたりした。だから、オスカルが撃たれて断末魔の苦しみのなかで、自らの信念を貫いて生きた人生を振り返る場面を見ても、「あれだけ殺したのだから仕方ないのかな」というある意味突き放したような感想しかもてなかった。そこから振り返ると、「生涯を剣に砲弾に捧げて軍神マルスの子として生きる」というオスカルの決断も何かざわざわするというか、後味の悪さが残ったのである。
薄っぺら…
何度も見たくなる
貧弱なキャラだな…制作側にやる気がないんじゃないの?とまで感じた公開前の画像。そして公開後に目にした某酷評動画。昭和のアニメの悪夢がよみがえり足が遠のいていた。でも、やはり自分の目で見届けようと映画館に。
始まってしばらくして、「これは、子供のとき読んだ原作のまま!」と気づき、涙があふれた。馴染めないなと思っていた音楽も、すぐになれた。いまは家でもサントラを聴き、メインテーマもだし、オスカルさまのテーマとなる曲もアレンジ違いで物語を彩り、最後に大きく花開くこと気づき、とても感動している。
キャストも最高で素晴らしい。いまは制作側の原作への大きな愛を感じ、感謝の気持ちでいっぱいだ。後に酷評動画はアニメを基準にしたものだと知る。やはり自分の目で確かめることが大事だ。
自由を貫いた美しき薔薇達の最期
これほどの作品だったとは。。
原作の力たるや底知れぬものがある。
激動の時代を生き抜いたオスカル
その気高さ、美しさ、切なさ
全ての感情を鷲掴みにされる壮絶な2時間だった
序盤は王宮ラブロマンスかと思われたが、後半は革命を経て戦争色を強め、完全な歴史群像劇になっていく
そして苛烈な戦闘描写は、絢爛豪華な絵柄とは対照的に生々しく凄惨なものであった
難点を挙げるとすれば、あまりにも挿入歌が多すぎる点
そしてその曲調が現代的というか、時に2.5次元的で作品から浮いてしまっている点であろうか
もっとじっくり見ていたいのに興を削がれる場面もあったのは残念だ
とはいえ、原作が持っている凄み
現実に横たわっている歴史の重み
その中で生き、そして死んでいくキャラクター達
一人一人の想い
これらは何者にも変え難い魅力を放っていた
国
時代
性別
貧富
ありとあらゆる価値観がぶつかり合い
世界の終わりと始まりが凝縮されていた
せめてあの世でくらい、彼ら彼女らが分かり合えていることを願うばかりだ
終盤は充実しているが、前半は駆け足すぎるかも
原作漫画は未読だが、アニメ版の「ベルばら」は幼少期、夕方の再放送で何周もした作品。特に大学生で全話見返した際のインパクトは大きく、アンドレ視点での哀しみが、胸の奥に刺さっている。
2025年の映画版も、重要なポイントは抑えられていた。ただ外連味タップリな出崎演出が染み込んだ視聴者としては駆け足すぎる印象。歌曲でストーリーを進行させるミュージカル風演出も嫌いじゃないが、曲がポップス調な事に違和感があった。
終盤、アンドレとの悲恋がガッツリ描かれているので大きな不満はないが、どうしてもTVアニメに比べるとフリが少ないなと、ないものねだりはしたくなる。
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