「ダイジェスト版です。」ベルサイユのばら みぃさんの映画レビュー(感想・評価)
ダイジェスト版です。
クリックして本文を読む
原作を何度も読み、アニメも履修済み、宝塚は1回のみ観覧の原作ファンです。
原作ファンの方も多いとは思いますが、そもそもの原作を
「男として生きることを強いられてきたオスカルが悩み足掻きながらも、これまでの自分も否定せずに、これからの生き方を自分で選び取り、アンドレとの愛に生きる物語」=「オスカルとアンドレの愛の物語」
と解釈するか
「フランス革命の裏に潜む闇と愛の物語」
と解釈するかで、この映画の受け入れ方が違いそうだな、と感じた映画でした。
他の方も書かれておりますが、あの内容を2時間の映画に詰め込むこと自体が難しい話ですので、これを機に原作を読んで欲しいとの想いで製作されたものだと思えば、確かにベルばら初心者にはうってつけの内容です。
原作に対するリスペクトや愛は感じられましたが、中途半端にロザリーが出てきても、原作やアニメを知らない人にはただの通りすがりにしか見えないし、とにかく歌が多くてミュージカル調になるとなんとなく白けてしまうのです。しかも歌の間に話がどんどん進んでいる(映像をよく見ればポリニャック夫人とか、記憶に蘇ってくる原作でのシーンとか流れております)ので、いまいち話の流れについていけない人もおられるのではないかと思われます。
とはいえ、映像は綺麗(若干のプリ○ュア感はありますw)だし、なによりも声優陣の表現力には圧倒されました。
ベルばら信者が原作を知って欲しくて作ったダイジェスト版、と思えばこういうのもありかな、という程度で、また見たいと思わせてくれるようなものではありませんが、これを機に原作を手に取ってくれる方が増えることを祈ります。
コメントする