劇場公開日 2025年1月31日

「時代は変わる」ベルサイユのばら ラ·メールさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0時代は変わる

2025年2月2日
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鑑賞方法:映画館

単純

幸せ

萌える

初日のチケットをネットで予約。思ってはいたけど、やはり私が住む地方ではTVCMも流れてなかったので、余程注目してた人しか一日中来場はなかったようで、私が入った朝イチでも半分も観客がいなかった。その後はどうなのか気になるところ。
さて、私はこの原作とほぼ一緒に幼少期を過ごし、アニメに実写版映画公開そして、宝塚は初演の次の花組さんからずっとファンで、90年代のTVアニメをまとめた劇場公開。
この時はオスカルを戸田恵子さんアンドレを水島裕さんが声をあてられてたけど、そうした一連の作品を含めて、ずっとずっと昭和から今日まで古参ファンをやってきました。
今作品が公開となると、その前後から皆さん2時間枠にまとめられるのかと心配される声もありました。でも90年代の劇場公開では、当時まだ2時間枠なんて少ない時代で、私はビデオを持ってましたが確か1時間半あったかな?というものでした。だから2時間枠に入りきれないのは、腕の問題だろうと思ってました。

今回この作品を観て正直言って、ずっと頭の中に宝塚の舞台が重なって見えてました。(笑)前半の歌の多いこと??あれ、要りますか?歌で物語を語るならば、あのダンスは何?あの歌と共にの演出は?あれ、いらないと思いましたね。余計な演出をするよりも、後半のオスカルが革命へと歩み始める演出の方が、演出的にはまだ見れた方だと思いました。劇場に向かう直前に見た誰かのコメント。とてもよくわかる演出でした。
強いて言えば、オスカルとアンドレのベッドシーン。あれをほぼ原作通りに描いてくれたのは今回が初で、これ小学生大丈夫かって思っちゃいましたね。(笑)でもあれは良かったけど、亡くなってからの天国?アンドレのお迎えシーンなんて、やっぱ宝塚じゃん!(笑)まさかガラスの馬車が出てきやせんよなって、ひとりでつっこんでました。(笑)
全て入り切らないとして、最後の最後止め絵で言葉で歴史のその後を語ったことはまぁ〜ありとしても、やっぱり前半の歌とダンスと変なひらひら布切れ姿のアントワネットとフェルゼンなどやるならば、正統な絵で見せる物語で良かったと思いますよ。

歌も殆ど言葉がはっきり聞き取れず。目まぐるしく歌で演出するシーンでは、元々ミュージカル俳優でもある方の歌の上手さはわかりますが、正直誰がどのパートを歌っているか、パンフレットを見なきゃわかりませんでした。流石に市民まで歌い始めたらもはやバスティーユの恋人かレ·ミゼラブルかって…(笑)革命当時のパリの街並みも、実写版フランス革命の世界を表したフランスの映画やドラマハリウッドやイギリス映画も観てましたが、進撃の巨人ばりな木造建築はなかったかと…そして時代考証したという衣装も、残念ながら余程わかる人でないと普通に見てます。つまり残念なのです。

昭和のファンらは、ベルばらを見て読んでフランス語を学んだり何かしらの影響を受けてきました。新規のファンや原作を知らない方にはウケはいいかもしれないが、この映画を見てどれだけの学びをしようとしたお客さんが出るか。とっかかりにはいいかもしれないが、少女漫画そのもの斜線が入ったりガーン的な演出。お星さまキラキラハートもいっぱい目はチカチカ。(笑)

音楽も最後の最後バスティーユあたりの曲は好きだが、歌無しの曲だけで演出が良かったのではと、かなり好評よりも酷評しちゃいましたが、私は私の命の次に大切な大好きな大好きなベルサイユのばらです。

時代で変わるとしても、それぞれの人々の中にいるキャラクターたちは、今も昔も変わらずそこに生きている。そして物語も…

映画を見て殆どの方が無口に出入り口へ急ぎ。他の方もコメントしてたように、私的にもお口直しの原作を読みたいと思いました。
努力は認めるが、2時間も枠があってこれかって…のが、正直なところで何がしたかったの?ディズニー?宝塚のアニメ版?いやこれなら、もう舞台でミュージカルやったらどうなのかなって、作品としては可も不可もなくこんな世界が好きな人は好きなんだろなと、令和版には感情投入残念でした。

監督さんが生まれた年は、アニメ化の頃…その後監督さんは何処かで夢中になったんだろが、ダイジェストとしてはこんなもんでも、時代が変わりすぎてベルサイユのばらが好きだけど、歴史ロマンでなくて二組のラブロマンス見せつけられて終わりました。(笑)

何度も言うが、後半だけは良しとします。

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ラ·メール