劇場公開日 2022年10月21日

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「邦題で損をしているpart2」ゾンビ・サステナブル くめいさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0邦題で損をしているpart2

2025年5月18日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

怖い

 オーストラリア発のB級ゾンビ映画。『ゾンビマックス! 怒りのデス・ゾンビ』の続編で、前作を観ていることを前提とした作品なので視聴の際は注意。

 前作はB級映画ゆえのチープさ、スケール感の小ささ、尻切れトンボな終わり方といった欠点はあったものの、2人の主人公の視点を切り替えるテンポ、異なった意味合いの恐怖を織り交ぜた構成は巧みで良作。
 今作も監督が同じということもあって観ていてダレるようなポイントはなく、B級ゾンビ映画らしい『ぶっ飛び感』はパワーアップ。ただゾンビが攻略されつつある感じで、恐怖の対象がゾンビ/人だった前作から人方向に大きく傾いていて、ゾンビ映画なのにゾンビが大して怖くない、という状況になっている。
 また、今作の軸になる姉妹のバックボーンが少なく、メインキャラとして少し弱かったのと、主人公の心理描写も物足りなく感じた。まぁゾンビ映画なので『そういうのじゃない』で済むレベルだけれど。
 B級ゾンビ映画ということを加味して☆4に。

 前作は『マッドマックスっぽい改造車が出てくるからこういうタイトルにしたろ!』みたいな安易な邦題だったが、今作は『ゾンビを利用して生活しているからこういう(ry』という邦題。ゾンビも無限ではないのでサステナブルではない。『サステナブル』という言葉におどろおどろしさも派手さもなく、前作とのつながりも感じられないので前作を観ずに見てしまう人もいると思う。

 続編につながりそうな終わり方をしたけれどあの兄妹はゾンビになっていくしかなさそうだし、これ以上キャラクターを増やして有意義な作品ができるかは疑問。
 期待しないでおくとしよう。

くめい
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