「ジルとコッホ大尉の闘い」ペルシャン・レッスン 戦場の教室 月子さんの映画レビュー(感想・評価)
ジルとコッホ大尉の闘い
ジル役の俳優さんが初手からずっと滝藤賢一さんに似ていると思いながらシリアスなシーンを実話のようになぞる演出に固唾をのんで見ていた。
ナチス将校たちのユダヤ人への虐待や偏見は当然だが、普通に一般社会のように働きながら恋や嫉妬もする、そしてベルトコンベアーと化したユダヤ人を奴隷にして殺していく。
それが淡々と展開していくがコッホ大尉がレストランを出す夢を持つことに親近感が湧いてしまったのには驚いた。彼は殺戮会社の重役で悪を理解していない幼稚な大人なのにだ。
生に執着するジルは無駄に頭が良いのでペルシャ人と偽り数カ月も生きながらえ、そのストレスはこちらまで伝わってくる。
デタラメなペルシャ語を覚える方法がクライマックスのシーンに繋がった瞬間涙が止まらなくなった。
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