「【”何が自身の身に起きようと、前向きに生きる。”視力を失い、聴力が衰えて行く中、必死に前を向いて生きようとする福島智さんの姿と、息子を必死に支える母を始めとした家族の尊崇な姿が、心に沁みた作品。】」桜色の風が咲く NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”何が自身の身に起きようと、前向きに生きる。”視力を失い、聴力が衰えて行く中、必死に前を向いて生きようとする福島智さんの姿と、息子を必死に支える母を始めとした家族の尊崇な姿が、心に沁みた作品。】
ー 恥ずかしながら、福島智さんの存在すら知らずに鑑賞・・。
冒頭にクレジットでBased on the true story と出て、踏ん反り返って見ていたが姿勢を正して鑑賞した作品。-
◆感想
・福島智さんを演じた、田中偉登さんの視力を失っても、明るさを失わない姿から、聴力が衰えて行く過程で、自暴自棄になるシーンが、観ていて辛い。
ー 自分で、”男版ヘレンケラーや!”とお茶らけた態度で言うシーンと、毎朝、独り、電話で時報を聞くシーンのギャップの凄さ。ー
・母を演じた、小雪さんの”何で、智ばかり・・。”と呟きながらお百度参りをする姿や、自分を責める姿が、哀しい。
ー だが、聴力まで失いつつある息子の姿を見て、神社を恨めし気に見上げる表情・・。-
・智を支える、母及び父や兄弟たちの姿も良い。
ー 点字を覚えている妻の姿を、見ていた父が息子に渡した、点字の紙。そして、大学を受験する!と言った智が、家を出る時に兄二人が智に渡した、家族で海に行った際の家族写真。
智が、如何に家族に支えられていたかが、良く分かるシーンである。-
・盲聾者になった息子と、コミュニケーションを取るために、母が考えついた指点字。
ー 母の息子を想う気持ちが、結実したコミュニケーションツールである。-
<日本に、視力、聴力を失っても常にポジティブに生き、東京大学教授になった人が居るんだ!という驚きと、智を支える母を始め、家族の姿、聾学校の友人達の姿に、素直に感動した作品。
驚きと、尊崇の念を抱いた作品でもある。>
こんばんわ。私も福島智さんを本作で知りました。本当に凄い人だと思います。
まあ、発症時期にもよるのでしょうが、アラフィフで視力失ったらと考えると大好きな映画鑑賞もできなくなりますから、絶望しかないですけどね。
ただ、以前全盲の夫婦に子供が出来る際のインタビューで、もし子供も全盲ならどうしますかと問われた夫婦が、全然構わない。だって私たちの人生は幸せだからと答えた時には衝撃を受けましたね。我々とは別の世界が見えているのかも知れませんね。