「生きてこそ、は今の時代にも通じる精神」大名倒産 ふたり映画さんの映画レビュー(感想・評価)
生きてこそ、は今の時代にも通じる精神
借金返済できなければ切腹というシリアスなお話ながら、いたって物語はコメディなので緊張感はなく楽しめるエンタメになっていました。しかもラストのあの二人の式を見て涙ぐんでしまったので、私も小四郎の頑張りに絆されました。武士の矜持とは、威厳なのか忠誠心なのか、命を挟んでなされる価値観によってその人の本質が見えてくる。生きてこそ、は今の時代に通じるものがあって人間ドラマとしても面白かったです。
原作は未読ですが、時代小説は好きで、名のある武将の歴史物よりも、私は名も無き者たちが精一杯頑張るお話が好みなので、今回この作品が観れて良かったです。浅野忠信さんの剛剣姿はもっと見ていたかったくらい。あと松山ケンイチさんは最近「ロストケア」を見たんですが、その役柄と全く真逆でこちらはこちらで純粋でいいなぁと思いました。新次郎、喜三郎、小四郎の三兄弟も良かったです。
命のやり取りになるハラハラドキドキのシリアスを期待してる人は物足りないでしょうが、私は満足です。
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