ワタシの中の彼女のレビュー・感想・評価
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菜葉菜の七変化/顔芸を堪能🤩
第1話「4人の間で」
大学の演劇サークル仲間が20年ぶりにコロナ禍でそれぞれ違う公園のベンチで携帯電話で飲み会を開く。そこにはいないサヨコという芸能界入りした女優とある教授の話になる3人。男はひとりだけ今も芝居を続けている。濱口監督の「偶然と想像」の第3話に出演の占部房子がある重要な秘密を暴露。サヨコという女性についてそれぞれが胸のうちを明かしていく過程でサヨコの人物像が明らかになってゆく。専業主婦役の菜葉菜が手にしているのはノンアルコールビール。ギザギザカットの前髪の菜葉菜はナチュラルスタイル。
第2話「ワタシを見ている誰か」
ワンルームマンションのOLがフードデリバリーで牛丼(すき家)を頼む。男が届けると大泣きしており、食べられないから処分して欲しいと頼む。それで、青年は玄関先で牛丼を食べることになった。配達の青年のたべっぷりのよさに涙を忘れて見入ってしまうOL。そのあとも配達依頼しては男に食べてもらってを繰り返すOL。ハンバーガーのセットを二人前頼んで、とうとう部屋に青年をあげる。なぜそんなことを繰り返したのかを青年に話す。そこには摂食障害の彼女の支えとなったひとりの男の存在があった。おばあちゃん子だったOLは厳格な母親に内緒でお祭りの縁日で買ってもらった甘いお菓子の思い出を話す。そして、青年に好きな人はいないの?と聞くと、青年はいますと告白を始める。配達の青年は写真家志望で実は前からOLをひそかに盗撮していた。持っていた一眼レフのデジカメで撮った彼女の写真を見せると、怒った彼女は即刻退場処分命令。ある日、OLの携帯に不審なメールが届き、公園のブランコに座っているOLの目の前に現れたのはなんと大きな真っ赤なりんご飴を両手に持って微笑んでいるあの配達の青年だった。フードデリバリーの青年を好井まさおが好演。好井は夕方のおともだち、赤い雪にも出演している。
第3話「ゴーストさん」
コロナ禍でホームレスになった中年過ぎの舞台女優と女優志望で上京したが路上スカウトに騙されAVに出演させられ、ホステスを経てデリヘル嬢をしている30歳手前の女が駅前のバス停のベンチ前で繰り広げる一夜限りの二人の夢をのせた舞台。デリヘル嬢は帰りがけにたびたび見かけるホームレスの女性をゴーストさんと名付けていた。
意気投合し、自分のアパートに誘ったが遠慮する彼女を強引に引き連れることはしなかったが、その夜、男に殴打された女性は帰らぬ人に。ある晩、帰宅途中の女はバス停で夜を明かす女性を見かける。ふと顔を上げた女の顔にどきりとする。その顔はまさに自分自身の顔だった。ホームレスの女優役を浅田美代子が好演。
第4話「騙してください やさしい言葉で」
長いこと音信不通だった弟の名を語ったオレオレ詐欺の受け子の若い男に金や貯金通帳、印鑑を渡す盲目の姉役の菜葉菜が静かに怪演をみせる。受け子役は上村侑。ぽっこりするエンディングに瞼が熱くなった。
占部房子、中村真夕監督の登壇トークがありました。第2話は変化球にしたかったらしいです。その理由は音楽アルバムの2曲目ってちょっと毛色の違った曲がくるからだと。そう言えばアルバムタイトルになったり、シングルカットされる曲の次で力の抜けたノリのいい曲がくる印象があります。
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