エンパイア・オブ・ライトのレビュー・感想・評価
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「『恥』って心を蝕む」
大なり小なり、人には言えない思いがある 大体はその感情を噛み殺して生きている 平静を装いながら、その感情を飼い慣らす事に始終して、人生は終わる
そしてその蓋が開いてしまった人に対して、人は冷たい 集団で生きる上で、それは嫉妬であり不都合なのである
だから排斥が起きる
それが自然の摂理だと思う人の精神構造は、果たして蓋が閉じているのだろうか? 蓋が開いてしまった人をキチンと表現する それが映画の存在意義なのだと思う そんな映画に賛否両論など無い あるのは理性的、且つ冷静な批評だけだ
今作について苦言を呈している文章が散見されるのは、清廉潔白を身上としている人達 沢山の問題点を詰め込み過ぎだと揶揄していること多数・・・だから一つ一つに深みがないと・・・
引くのも足すのもその作品の重要な要素だ そこに他人が意見する必要は無い 料理ならば卓上に塩があるが、生憎映画は料理ではない 人は本当に観たいモノなどは本来無い 但し観たくないモノは無数にある それは謂わば自分が崩壊される危険性に黄色信号を点滅させているからだ 自分が理解出来ないから、危険危険危険・・・・ 本来『危険』とは自分の生命を脅かす事象についての警報であろう 生憎映画はそこまで危険ではない
【”暗闇の中に光を見出す。”最近、映画をテーマにした良作の公開が続くが、今作もその一作である。映画館が如何に大切な存在であるかを描き出した趣ある作品である。映画館で観る映画って、ヤッパリ良いよね。】
ー 「エンドロールの続き」「バビロン」来週公開の「フェイブルマンズ」(面白いに決まっている!)。古くは、「カイロの紫のバラ」「SUPER 8」「アーティスト」そして、誰もが知っている「ニュー・シネマ・パラダイス」ほぼ外れなしである。
映画館で映画を観るのは、家で配信を見るより、当たり前だがメンドクサイ。だが、私だけかも知れないが、映画館で観た映画は、より心に残るモノが多い気がする。それは、事前に体調を整え、映画館まで時間を掛けて足を運ぶ行為が介在しているからだと思っている。
だが、配信の良さもコロナ禍以降、実感している。日本には映画館の無い地域が多数あるからである。配信の普及はコロナ禍が齎した数少ない、僥倖な事だと思っている。-
■今作は、映画館に勤める中年の白人女性ヒラリー(オリヴィア・コールマン)と、新入りで雇われた黒人青年スティーヴン(マイケル・ウォード)との恋物語を軸に、彼らにとって、如何に映画館が大切な存在であるかを、描き出した趣ある作品である。
◆感想
・序盤、ヒラリーが医師の診察を受けているシーンが映し出される。会話を聞いていると、彼女が心に傷を負っていることが分かるが、この時点では詳細には明らかにされない。
ー この映画は、登場人物達の過去を、観る側に少しづつ開示して行く。それが奏功している。-
・スティーヴンも、親しくなったヒラリーとのエンパイヤ映画館の、使われていない展望喫茶店で、”本当は建築家に成りたかったけれど・・。”とか”母親は1960年代にトリニダッドから英国に来て、それ以来ずっと看護師”等と言い、ヒラリーも幼き頃に両親から受けた心の傷を話すのである。
ー 孤独であった、彼らにとって心を許した相手と会話する事は、一種の救済である。-
・支配人のエリス(コリン・ファース)のセクハラに悩むヒラリー。だが、中々言い出せない中、スティーヴンが質の悪い常連客がフィッシュ&チップスを食べながら劇場に入場しようとした際に、毅然と”食べるならここで!”と言い放つ姿を見て、妥協していた自分の行為を恥じるかのような表情を浮かべるシーン。
ー ”場内での飲食は”、売店で購入したモノでお願いします。”と言うのは、1980年代のイギリスでも同じだったんだ!という発見も少し、嬉しい。-
・そして、エリス待望の「炎のランナー」プレミアム試写会での、支配人の喜びと誇りに満ちたスピーチの後、解雇されていたヒラリーが、舞台に上がり”心の欲望は栓抜きの様に歪んでいる。躍れ、踊れ・・。”とまるで支配人のそれまでの行いを揶揄するような詩を読み上げ、去るシーン。
ー そして、怒りに震えた支配人に対し、妻が見ている中、彼の卑劣な行為を暴露するシーン。-
・支配人が別の地に去った後、劇場に束の間の平穏が訪れたかと思いきや、従業員の休憩所で、パンキッシュな髪の毛のジャニーンが大音量で掛けていた”スージー&バンシーズ”の”スペル・バウンド”の音の、向こうから聞こえて来た大勢の足音。
ー サッチャー政権は、当時極右的な思想の下、外国人を排斥しようとしていた事を学んだことを即座に思い出す。そして、暴徒と化した男達はそれまでもスティーヴンの事を“国に帰れ!猿!”と言っていたが、今度は殴る蹴るの暴行を彼に行う。そして、彼は母親が勤める病院へ救急車で運ばれる・・。深夜まで、病院のロビーで待っていたヒラリーに母親が”貴方が息子と海岸へ行った人ね。息子から伝えてと頼まれたの・・。息子は大怪我だけれども大丈夫・・。
このシーンは、沁みたなあ・・。中年の白人であり、スティーヴンの前で見せてしまった情緒不安定な事を知っての言葉だからである。-
・映画館の裏の階段で、映写技師のノーマン(トビー・ジョーンズ)とヒラリーが交わす言葉も良い。”見舞いに行ったか?””行っていない・・。””俺は息子が8歳の時に別れたままだ。あいつはもう22歳だ・・。”
ー ノーマンの、”年齢差や、人種の違いなど関係ない”・・。”と言う言葉が伝わって来る。そして、後悔しない人生を送れ。というメッセージも・・。-
・無事、退院したスティーヴンが、改装され綺麗になった展望喫茶店で、”建築学部へ行くよ・・。”と言った時の、ヒラリーの嬉しそうな顔。
<そして、彼女は夜中タクシーを飛ばし、エンパイヤ劇場へ向かう。帰りかけていたノーマンに”お願い、映画を観せて・・。何でも良いから・・。”そして、ノーマンは、ピーター・セラーズ主演の「チャンス」を彼女だけの為に上映してくれるのである。
ノーマンやニール(実に良い奴である。)の心温かき、エンパイヤ映画館の従業員たちの、ヒラリーとスティーヴンの恋を容認する姿も良いし、何と言ってもヒラリーが涙を流しながら、独り映画館のど真ん中で映画を観るシーンは、忘れ難き作品である。>
劇場の光は さまざまな人生を映し出す
イギリスの田舎町・海岸通りのエンパイア劇場の朝
まだ誰もいない館内の静寂
重いドアがゆっくり開き、ガス灯色のあかりがつくたびに趣きが照らされていく
華やかな赤い絨毯の表情と靴の下の幸福な感触、どこかの世界に自分を連れていく階段、ポップコーンの香りは高揚感と一緒に鼻の奥で弾けて散る
一歩踏み入れると全てをわくわくさせるのは
そこが心を震わす特別な場所だとわかっているから
…………
開場のためのルーティンをさっさとこなすヒラリー
長く勤めていることがわかるテキパキとしたその姿
一転、
宙を仰ぐまなざし、バスタブの湯に潜る姿、何かを避けあわててレストランから出る寒い夜…そこにみえるヒラリーだけの時間は、影に覆われて虚ろに佇む池のよう
親への不信感の中で育った過去は愛される記憶の薄さ故に自尊心を知らず、苦痛や屈辱をないことにして過ごせるように彼女を慣らしたのだろうか
支配人の思うままに、愛情の見えない不倫関係に繋がれる諦めの日々は、不況の荒波にのまれて使われなくなった劇場の立ち入り禁止の部屋のように時を止めている
ヒラリーにとっての劇場は、わくわくさせる場所なんかでなく淡々とくり返される日常でしかなかった
そんなヒラリーが、職場に入って来た青年スティーヴンと心を通わせるうち恋に落ちる
不安定だったヒラリーの心身は好転し、笑顔の質も見違えるほど
薬の瓶を手に取ることなく戸棚の扉を閉め、主治医の前で今までのように無理をせずに振る舞う
おしゃれに気を配るようになり、冴えない顔で踊っていたダンス教室での様子も生き生きと楽しげになる
そして何よりも、支配人の嫌な誘いをはっきりと否定できるようになるのだ
切なさでしめつけられるように観ていた前半の彼女が変わり、私も胸をすくわれるような気分で見入る
一方、スティーヴンは人種的な迫害を受けながら数々の辛い経験をし進学も諦めていた
彼が夢を持つ姿をみることは、ヒラリーにとって現実逃避であり疑似体験的な希望を抱く意味があったのかも知れない
人を器で決めつけず「諦めちゃだめ」と温かく素直な気持ちで励ましてくれるヒラリーを彼は信頼した
そして彼もまた、劇場に勤めているだけで自分は映画を観ないというヒラリーに「映画を観て」とすすめる
ヒラリーの心にある空洞に気がついていたからだ
傷を負った鳩をふたりで助けたように、お互いのやさしさに触れながら歳の差も人種も越え補い合うように関係を深めていく
海へ続く美しい景色。
幸せそうな表情。
開放感。
愛おしさ。
砂の城。
情緒の波。
肩を寄せる二人。
視線の冷たさ。
やるせない哀しみ。
にじむ優しさ。
あるまじき暴力。
いわれなき差別。
呼び戻す不安。
つくられる悪。
無理のない関係。
心の叫び。
落ち込みと自責。
人としての魅力に心を通わせた2人の穏やかな時は1980年代の負の社会情勢も背景にして変化し、やがて訪れる
〝別れと出発。〟
胸に迫るあの抱擁と過去になっていくシルエットが残光に浮かぶ
劇場は、さまざまな人生を映し出す
その光が溢れんばかりのものであろうと、一筋のものであろうと、かけがえのない尊い意味をみせ全身に流れこむ
そして
「人生とは心の在り方」だとささやいてくれるのだ
魅力的なロケーション、キャスト、ストーリー
愛しいおもいに掴まれる作品でした
修正済み
ヤるか、ヤられるか
話題作多めの23日公開の中で今作は尺的にも短いですし、映画館を舞台にした作品は面白いだろうという感じでざっくりとしたあらすじだけ読んで鑑賞。
まぁ…面白くはなかったです…。心に来る人には来るんだろうなと思いましたが、1から10まで乗れない映画は久しぶりでした。
80年代のイギリスを舞台にして、人種差別が色濃く残っている背景のもとに物語は進行していきますが、どうにも人種を大々的にテーマに押し出す作品は苦手で、暴動で殴る蹴るされますが、現代ではある程度解消されている問題をわざわざ映画で焚き付けなくても…と思ってしまいました。それを除いても映画館の良さがあるようには思えず、日本とは微妙に違うスタイルの映画館だったのも地味に共感できなかったです。クソみたいな常連が面倒というのはめちゃくちゃ共感しましたが笑
性行為のシーンも無駄に多かったのがノイズになっていました。支配人のすけべジジイがしょっちゅうそういう行為に事を運びますし、ヒラリーがスティーヴンにそういう行為を持ちかけるシーンも結構な頻度で挟まれるので観ていて気持ちの良いものではありませんでした。
ヒラリーが情緒不安定な行動を取るのも痛々しかったです。突然キレ散らかしたり、あやふやな行動をしたり、プレミア上映の挨拶を勝手に行ったり、助けに来たスティーヴンを邪険に扱ったり、また発狂したり、発言もぶっきらぼうなものが多かったりと、彼女が登場する後半のシーンは観ていてキツいものがありました。
良いところはロケーションの美しさ。海岸だったり年越しの瞬間の花火だったり、映像の美しさが滲み出ていました。
イニシェリン島が個人的にヒットしたので、今年のアカデミー関連作品とは相性が良いなと思っていましたが、エブエブと今作が見事に空振ったので不安は増していくばかりです。なんとか期待通りの面白さがある作品を…。
鑑賞日 2/24
鑑賞時間 12:20〜14:30
座席 H-4
あのシーンの楽曲がぴったんこ
キャットスティーブンスを大音量で聴けてうれしかった
朝じゃなくてドアがブロークンしてたけど
マイケル・ウォード、ハンサムさんで主演作品観たくなりました
オリビア・コールマン、かわいい
ノーマン?映写技師の人、ヘンテコ博士とかのイメージしかない俳優さんでしたが
職人カタギがカッコいい
もうこういう方はいらっしゃらないのでしょうか、今の
映写室には
コリンファース、やな役でしたけど、こういう人知ってます
キャスティングとその演技で堪能させてもらいました!
ブライトンとライは訪問して好きな街です
南海岸にエンパイアあるんでしょうか
さがしてみたくなるほど、素敵な映画館でした
エンドロール、職名とスタッフさんの名前を点線で結ぶデザインがなんだかこの作品に
あってる気がしました
ことしのベストワンです、今のところ
「Empire of Light」= 映画 というお話。
①最近、ハリウッドでは『パビロン』、日本では『銀平町シネマブルース』といった映画館への愛・回帰を謳う映画が続いているが、イギリスからはこの映画が届いた。
②映画が大好きなのに、映画の中でトビー・ジョーンズ扮する映写技師ノーマンが説明してくれるまで、映画というのは「長いフィルムに高速度で連続撮影した静止画像を映写機で映写幕に連続投影して形や動きを再現するもの」であることは分かっていたけれども、“複数の少しずつ異なる静止画(1コマ1コマの間には黒いスペースがある)を断続的に投影することにより、それを見る人間の頭の中で、静止画と静止画の間の像を描いてしまうという「仮現運動」という心理作用が働くことによって、動いている映像が感じられるのである。”ということは知らなかった。
いや、お恥ずかしい。
そして、その“投影”するのに必要なのが“光(light)”。
だから、“Empire of light(光の国―光が無いと成り立たない国)”とは、ここでは映画のことを指していたんだね。(ウルトラマンの故郷じゃなく)
③そして、ここで映画と映画館とを描くのにサム・メンデスは、深刻な不況からイギリス経済を立て直そうとしていたサッチャー政権下の保守的だった80年代初頭を舞台にした、統合失調症を患う中年女性と不況下で更に拍車が掛かった偏見と差別とに苦しめられる黒人青年との間に芽生える恋と心の触れ合いという話を持ってきた。
③洗面台に置かれていた薬、定期的な精神医のカウンセリング、オリヴィア・コールマン扮するヒラリーが何かの精神的な病を患っていることがわかる場面が点描される。休憩室でも浮いているわけではないが、仕事仲間とは微妙に違う空気感を纏っているのがわかる。この辺りのオリヴィア・コールマンの演技は凄い。
映画館の統括主任という仕事もしっかりこなしている様に見えるヒラリーだが、新しく入ってきたスティーブンに惹かれ始めた辺りから奇矯な言動が目立つようになってくる。
インテリかスノッブか
別の作品を観た時の予告で流れて気になり行って来ました。
ザックリ言うと白人おばさんと黒人青年の恋物語です。かなり固有名詞が多い作品なので教養がないと深くは理解できないのかもしれません。自分はスペシャルズとブルースブラザーズ位しか知らないんですが。。多分この辺り知ってるとより深く理解出来る作品なんだと思います。
映画館が舞台と云う事で映画館で映画を題材にした作品を観たならそりゃ感動しますわ、と思い観に行きました。が、映画館が舞台なだけでそこまで心に響くものはありませんでした。
とはいえ、役者の演技はバツグン、画の構図、音の入りまで凄く良く、かなり文学的な作品だなと思います。映画の知識と音楽の知識に自信がある方にはオススメです!
きっとセリフで出てくる作品を知ってたら、より楽しめるんだろな。
とはいえ、昨今のポリコレを一部包括した作品だと思いました。
デミアン・○ャゼルにこの映画を煎じて飲ませたい
「アメリカン・ビューティー」のあのサム・メンデス監督が帰ってきました。
ファーストショットから左右対称のフレームで美しく映し出されるエンパイア劇場と、そこで働くオリビア・コールマンの哀愁漂う日常描写。ゆったりとしたピアノサウンド。ここまで台詞一切なし!
映像と音楽で語ってくるザ・サムメンデス・ショット!
バッチリデザインされ尽くしたオープニング。さすが。
(スリッパをストーブの前に置いて上司の為に暖めてあげるさりげない所作などもgood)
撮影監督は巨匠ロジャー・ディーキンス。音楽はナイン・インチ・ネイルズのプロデューサーコンビ。
黒人差別や性差別を描きながらもエンパイア劇場で働く人々の人間関係や"映画"を観ること・観る人達全てを平等に温かく包み込むような非常に心地良い映画でした。
総合失調症だと分かる中盤で、「ビューティフル・マインド」のように妄想と現実が入り乱れる展開か?と思いきやそうではない。彼女は果たして本当に病気だったのだろうか。過去にいったい何があったのか。映画の中では彼女の闇ははっきりと描かれない。
劇中のとある台詞であるように「映画とは光と闇の連続で、1秒間に24枚の画を光が映し出す。人間の目にはその光だけが見えて、光の間にある闇は見えない」のだから
エンパイア・オブ・ライトというタイトルながら光という映画を描き、闇という人間を描いたサム・メンデス監督らしい、むしろ集大成的な映画なんじゃないかと思いました。色んな闇を抱えてる全ての人間が映画のスクリーンの前では平等にその光に照らされる。というしっとりとしたビターチョコレートのような映画。
ハリーポッターの百味ビーンズのようにカラフルだけど鼻くそ味だった何とかチャゼルのバビロンとは風格の違う映画。
舞台美術もめちゃくちゃ豪華で、イギリスの静かな海辺の町・マーゲイトに実在する元映画館“Dreamlandを改修して使ったのと、Dreamlandは広いロビーがなかったため、ロビーに関しては並びの空き地に完全オリジナルデザインで新しく作ったという気合いの入りよう。
あのチケットカウンターから中央の物販エリア、劇場へと続く階段などは本作オリジナルデザイン。本当に行きたくなるくらい最高の劇場でした。
※映写技師への配慮に少し欠けた「ニューシネマ・パラダイス」を補完してくれるかのような描写もgood やはりあそこが映写技師の腕の見せ所。
80年代初頭、英国の海辺に佇む映画館。そこで紡がれる、社会やコミュ...
80年代初頭、英国の海辺に佇む映画館。そこで紡がれる、社会やコミュニティで虐げられてきた者たちによる、静かでゆるやかな連帯。互いの心の穴を埋め合うように繋がっていたが、社会のうねりや消せない過去がやがて2人の運命を鈍く斬り裂いていく。
以下、気になったポイント
・2人は何故性愛に??
同じ構図で、去年Apple tv +で配信になった、傷を負った白人女性と黒人男性の
「その道の向こうに」があり、あちらは性愛抜きに成立し得た関係だったが、こちらも同じように出来なかったものか、、、同じハプニングキスでも、こうもベクトル違くなるのかと。
傷の舐め合いにしか…社内恋愛バレるバレないのくだりは、ちょっと小学生じみてる。
・さすがはサムメンデスというか、要所要所で笑っていいのかわからない下ネタ挟んでくるのが、ホントにこの人らしいとゆうか、真面目なことやりたいはずなのに、この人なんなん???は??は、定期的に訪れる。
・オリビアコールマンの「ロストドーター」のように、過去の掘り下げが欲しいところ。何があって今に至るのか、よく分からないまま話が展開するので、鬱屈の理由がコリン・ファースしか見えない。過去が見えれば、変な人扱いをする社会側がおかしいってもうすこしベクトル変えられたかも。
・メンタルヘルスの問題、パワセク、黒人差別、過去のトラウマ、色々と複雑に問題が絡み合っているが、結局消化不良で終わる印象。黒人差別メインで行くなら他はそんなに要らなくてもいい気が。おまけに全体を包むのは映画愛とまで来て、なんだかお腹いっぱい。
・映画愛の映画、なんかブームなの?エンドロールのつづき、フェイブルマンズ、バビロン等等
・劇場襲撃の時に、入り口封鎖しようとスティーヴンが自ら硝子窓に近づくシーン、いやいや、普通に狙われるの分かるやろ、、、となった。
・スティーヴン母の含みも分かりきれない部分あり。
・ただ、彼との出会いで日常に彩りが戻るオリビアコールマンの服の色の変化は素敵。
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