エンパイア・オブ・ライトのレビュー・感想・評価
全111件中、81~100件目を表示
オリヴィアさんの圧倒的演技と美しい映像が素晴らしい作品
ストーリー自体はテーマが定まっておらず、欲張りすぎてとっ散らかってしまったという印象
サム・メンデス監督が初めて単独で脚本を挙げたものだから、上手く纏めきれず、こんな出来上がりになってしまったんだと思います
でも、
オリヴィア・コールマンさん演じる主人公ヒラリーの演技は圧倒的、
メンタルでヤられ職場復帰、上司から強要される性的関係に耐える不毛な日々が、マイケル・ウォードさん演じる青年スティーヴンとの出会いによって大きく変わり、心救われていくが・・・という繊細で複雑、時に鬱積を爆発させる見事な演技でした
そして映像も素晴らしかったです
1980年代初頭、イギリスの海辺に佇むクラシックな映画館"エンパイア劇場"が主な舞台、真っ赤な絨毯と広々としたエントランス、劇場内も古くから伝わるオペラ劇場の様に天井が高く、広くてものすごい数の客席、内装はエントランスと同様に赤が基調でとてもゴージャス、こんな劇場で観る映画はまた格別でしょうね、一度でいいから経験してみたいものです
劇中、「炎のランナー」のプレミア上映会があったり、「チャンプ」が上映されたり、壁には「エレファントマン」のポスターが貼ってあったり、
さらに「ニューシネマ・パラダイス」を思い出させる映写室でのくだりもよかった
と、作り手の映画愛で溢れた雰囲気抜群のシーンが全編にちりばめてられています
一番印象に残ったのは前半、ヒラリーとスティーヴンがエンパイア劇場の屋上に上がって見るニューイヤー花火のシーン、また心に残る美しい名シーンが誕生しました
と、これらを観るだけでも一見の価値がある作品には仕上がってます
が、冒頭で記載したとおり、
・世代や人種を超えた切ないラブストーリー
・当時のイギリスでの深刻な人種差別問題
・古きよき時代への懐古
のぶっ混み鍋じゃなくて、いづれかを深掘りして向き合った方がより良い作品になったんじゃないかと思います
ところで‼️❓肝心の心の闇はなんだろう‼️❓
イギリスの黒人差別であるとか、地元の実情だとか、映画愛なんかは痛いほどわかる。
でも、ヒロインの心の闇がとんと響いてこない。
統合なんたらとか言われてたけど明らかに違うし、鬱でも無さそうだし、原因が良くわからない、とゆうか描かれてない、これほど名演技なのに。
五十過ぎの女がじじいだけで無く、若いイケメンの黒人と性交する魅力と必然性を表現出来なければ、意味がないただのエログロシーンの連続でしかない。
脚本、演出が最低。
主人公の演技と撮影が最高。
それが痛いほどわかる映画🎞🎟🎬🎦
映画好きなら、映画中の映画の使われ方、チャンスのピーターセラーズが絶妙。
眺める映画、を、どうぞ。
重苦しくて胃もたれする物語も、最後にはスッキリ消化
コリン・ファース演じる劇場支配人にムカムカするやら、精神が不安定な状態に陥ったヒラリーにヤキモキするというかハラハラしたりして相当なカロリーが要求される。
暴徒化した白人の若者が劇場になだれ込んで、黒人であるスティーブンを襲いだすシーンに至っては、目を背けたくなる。
ヒラリーとスティーブンのロマンスには、明らかな障壁が立ちはだかる。黒人男性と白人女性という組み合わせだけでも、ケント州の港町では目立ってしまうし、親子ほども年が違う青年と中年女性という属性も加わって、誰もが違和感を感じてしまう。この違和感が、終盤への伏線になる。
オリヴィア・コールマンの存在感は圧倒的で、迷惑なお客も笑顔で上手くあしらう劇場主任を演じたかと思えば、スティーブンの前で少女のように恥じらってみせる。
胸がすくような堂々とした態度を見せた後には、自己嫌悪に陥って自暴自棄で、虚な表情になる。
重苦しくて胃もたれがする物語ではあるが、スッキリと消化できるラストが待ってますよ。
映画館が舞台なんですから。
おばちゃんを癒したものは
傷心のおばちゃんを癒したものは、仲間との交流だったり映画を見ることだったりしたんだよね。もぅさ、特別出演のキングスゲス不倫マンもいなくなったことだし、スティーブンが帰郷するまでみんなでドンチャン騒ぎして、こっそり上映会でもやればいいよ
温かい眼差し
とても素晴らしかった。
サムメンデス×ロジャーディーキンスという組み合わせでワクワクしないわけがない。
という観に行かない理由がない。
ド派手な事は何も起きないが大きなスクリーンを映えさせる撮影。本当にすごい。
そして何より、温かい。作品もキャストも演技も。
病気、性別、人種、年齢全ての壁を壊して平らに描く作り手の視線が優しく温かい。
暖色の光も印象的で意図を感じた。
何度でもやり直せる。再生をテーマにした名作だと思いました。
命が宿る幻影
1980年イギリスはマーゲイトという町の映画館「エンパイアシアター」で働く従業員の苦悩と過去の話。
どうやら精神的に病んでいる様子の統括マネージャーのヒラリーと、新しくやって来た建築家になりたかった黒人青年スティーブンが交流を深めていくストーリー。
クソ支配人や気配りが出来る優男、パンキッシュなお姉さんに映画を愛する映写技師等々に囲まれつつも、ほぼほぼ2人のエピソードを展開していくけれど、う~ん…親子程も年の差がある2人ですからねぇ。
多様性を強調するというよりも、所謂恋愛映画になるのを嫌ってのこの設定なんでしょうかねぇ。ルビーの存在もあることだし。
この時代では弱者であり、虐げられたり蔑視されたり同情という名の哀れみの目でみられたりする立場の2人が、途中ちょっと近くなり過ぎた感は否めないしどうなっちゃうのかと思ったけれど、ちょっと寂しく前向きで爽やかな物語になっていてなかなか面白かった。
オリビアコールマンはさすがに圧巻。
炎のランナーや未知との遭遇の時代にはまだこんなにも強烈な人種差別とかの問題があったんだなー、と。平等とかまだまだ叫びは必要だけど…。ほんの少しの思いやりがあるだけでかわるのにねー。
懐かしいあの時代のイギリス ストーリーとしては もう一捻りはっきり...
懐かしいあの時代のイギリス
ストーリーとしては
もう一捻りはっきりしたものが欲しいが
このくらいの感じがより現実っぽいのかもしれない
あの頃、どこのケーキ屋さんでも
サッチャーって名前の
チョコレートコーティングのケーキがあったけど、
今もあるのかな?
サム・メンデスが監督、ロジャー・ディーキンス先生が撮影監督というこ...
サム・メンデスが監督、ロジャー・ディーキンス先生が撮影監督ということ以外情報あまり入れていかなかったので、映画館を舞台にした映画愛映画かと思ってたらラブストーリーかと思ったら精神疾患を扱い人種差別も扱う社会的なところもと、よくいえば一筋縄でいかない、悪くいえばどれも中途半端に終わってしまったような印象。
ロジャー・ディーキンス先生はいつも通り素晴らしいのですが、流石にアカデミー賞ノミネートし過ぎではないでしょうか。今回はノミニーの座はクラウディオ・ミランダに譲っても良かったのではないでしょうか(『トップガン マーヴェリック』の撮影監督、受賞経験あるけど)。
自分的にはとてもハマる作品でした。が‥
これはもう、僕と同じ世代で、
ある程度映画をご存知な方にはとても共感できる作品ではないでしょうか。
裏を返せば、どなたにもおすすめできる作品ではない‥とも思います。
映画、映画館、差別、心の闇、職場の仲間を扱っている作品です。
派手な見せ場は全くなく、地味なヒューマンドラマです。
差別の問題も性差別は少しは分かるつもりでいますが、
日本で生まれ育ってそのまま日本で一生を終わろうとしている自分には
肌の色の差別は本当に知識だけしかなくて。
実感としては全く無いので共感することは不可能です。
想像の域を出ません。
日本人でも海外での生活体験があれば違った印象になってくると思います。
幸か不幸か‥
戦争経験がない時代、人種差別も自分の周りには無かった。
高度経済成長期に生まれ育ち、
もはや、現役を引退して終活期に差し掛かった自分は
映画を通して人生を学ぶことが多かったと思います。
とても幸せなことだったと思います。
それ故にこの作品は自分にはとても心にしみる作品です。
縁があって劇場で観れて良かったです。
たまたまポップコーン食べながら観て
とても良かったです。
映画が好き
映画館で観るのが好き
80年前後の作品がある程度は分かる
ある程度人生経験を重ねた
そういう方には
心に響くものがある作品です。
素敵な作品です。
ベテラン勢が人生を振り返って
しみじみするような作品です。
NOと言える人生を!
人の弱さ切なささらに下心が乱気流のように入り乱れ簡単には割りきれない心情が伝わってくる。
ほんの癒しや僅かな希望が訪れたり去っていったり、そんな人生や映画に何を見いだすかで素晴らしさはいくらでも倍増する。
海とブルドッグ
絵画のように緻密な構図。俳優たちの見事な演技。完璧すぎて睡魔が襲いました(←褒めてます)。サム・メンデス監督、「007」以降はダメになっちゃうのかと思っていましたが、「海」の映像に懐かしの「ロード・トゥ・パーディション」を想い起こすことが出来て嬉しかったです。ブルドッグに似ている映写技師役の俳優さんが良い味を出していました。映画の味の決め手は脇役ですね。
思ってたより社会派
始めはゆったりと劇場のお仕事を観せて、懐かしくて良い劇場だなぁ、学生時代に東銀座の松竹セントラルが好きだったなぁと思い出していたのも束の間、支配人登場で、そんな映画じゃない事を悟る。
コリン・ファースはずっと善サイドのイメージだったから、新たな一面を見た感じ。
80年代初頭のファッションやカルチャーなどを盛り込みつつ、人種問題や心の問題など雲行きが変わっていく。なるほど支配人との事も合点がいった。
しかしながら、ピアノのみの穏やかな音楽のおかげか、さほどヘビーさは感じない。
この音楽好き。
後半は映画館を舞台にした映画にはありがちなベタ演出にちょっとホッとした。
なんか面白い映画だったなぁと思っていたら、エンドクレジットで、そうだった、監督はサム・メンデスだった。
そりゃただの良い映画ではないはずだ。
オリビア・コールマンとマイケル・ウォードが良かった
映画は光と闇の繰り返しだけど人間の目には闇が見えない。だから光の連続で映画を見ることができる。映画館以外の世界も本当はそうかも知れない。光を十分に楽しまずに闇を引っ張り出して、分ける、線を引く、区別する、上と下を決める。それが人間の無知によって憎悪にまでなる。男と女、黒と白、若いと若くない、健康と健康でない、全部あれかこれかでなくてグラデーションでしかないのに。
美しい映像とカメラアングルと海とオリビア・コールマンの豊かな表情と笑顔と台詞が共生の美しさと優しさと幸福感を味あわせてくれた。ヘアメイクも凝ってた。プレミア上映の時にいきなりステージに駆け上がったヒラリー(コールマン)、ブルーのドレスの後ろのファスナーが開いていたり、スピーチする彼女の歯に赤いルージュがついていて、ハイになってる様子が手に取るようにわかる。
マイケル・ウォード、品があって可愛らしくて良かった。これから楽しみ。
80年代が今、流行ってるのかな。
おまけ
こういう映画を見ると、もう死んでしまった年上の友達とこういった映画についてお喋りできないのが堪らなく悲しい
生涯の映画と出会った
大切な作品になった。
.
.
パワハラ、セクハラ、人種差別、暴力、、失業、貧困、移民排斥、、クソのような社会で、クソのような人生をやり過ごす。
たとえ束の間でも触れ合える人がいたら、別の世界に誘ってくれる映画があったなら、、
そう、ここに在るのは一縷の希望、そして映画、、
.
.
1980年代初頭、イギリスの南東部に位置する海辺の町・マーゲイト、そして浜辺に面した映画館・エンパイア劇場。
「ブルース・ブラザース」、「エレファント・マン」、「9時から5時まで」、「レイジング・ブル」、、そして「炎のランナー」。
自分にとっては東京時代の後半戦に入った頃かな。
間違いなく人生で一番映画を観ていた。
今思えば映画の中で生きていたような。
映画に生かされていたような。
ハル・アシュビーの「チャンス(Being There)」に嗚咽を漏らした。主人公のヒラリーが映画で救われるのではとマジで思った。
何にもないクソのような毎日だったけど何とか生きられた自分と重ねた。これは自分の映画だった。
.
.
イギリスと日本、こんなに遠く離れているのに、サム・メンデスと同じ時に同じ映画を観ていたことを知った。これも映画の奇跡。
そしてオリビア・コールマン。
激情があった。
自分との境い目が分からなくなった。
忘れられない人になった。
救い・救われ、ヒトは再生するものなのだなぁ
鑑賞中は「この作品、何をテーマに描いているのだ?」と???マークが点灯し続け、頭の中に浮かぶのは映写技師の姿が最近観た「エンドロールのつづき」同様だったので、映画愛に溢れる作品なのだな、程度の感慨だった。
しかし、見終えてからしばし考えるに、これはオリビア・コールマン演じるヒラリーとマイケル・ウォード演じるスティーブンが互いに鬱屈とした現状に救いの手を差し伸べてもらいながら再生して行く壮大な人間ドラマを見せられたのではないかとの結論に思い至ったのでした。
生きていれば色々と理不尽なこと、自分の思い描く通りの道は歩めないものだろう、でもそれを打破するような強烈な出会いがあれば人間いくつになっても異なる道に一歩踏み出すことはできるのだよ。
そんなことを教えてもらえるような作品でした。エキセントリックなヒラリー、それと対象的に抑えた表情のスティーブン、そして脇を支えるコリン・ファースとトビー・ジョーンズ。
重厚で良い作品に巡り会えたのだと、終わってから気づくあたりが、私はまだまだヒヨッコなのだなぁと思わされてしまったのでした。
それにしても人種の壁の厚さ、偏見の怖さというのは恐ろしい・・・
イギリスの普通の海岸の街の風景 と 映画へのノスタルジー は素晴らしい。ただ性的描写は控えめにしてほしいのだ❗️
コレは、時間が短く感じる80年代イギリスの「普通の田舎町」
と「普通の単館映画館、フィルム🎞映画」
「人種差別、移民差別の酷さ」を感じて、考えて、余韻に浸る作品。深く感じ入る作品。
【サーチライト・ピクチャーズ らしい作品とのこと。有料パンフの受け売り】
コロナ禍での映画館への愛に溢れた作品。❤️
ロンドンでもバーミンガム、マンチェスターでもリバプールでもなく
無名の街、マーゲイトが良いのだ、ロケーション最高です。
日本で言うと海はないが埼玉とか海のある佐賀とか富山みたいな感じ・・【3つの県の方悪意は無いので許してね】
ロケーションに使われた建物も最高です。
80年代映画館の雰囲気・・・
ワシ的には、ポップコーン🍿とか、ホットドック🌭のイメージなくて
パサパサの500円、小さい🥪サンドウィッチ【絵と違う四角形のぺちゃんこ】の高額さに驚いた記憶が・・・
映写技師が渋い、テクニカル。
そうイヤ【炎のランナー】は30年以上前から、いつか観よう映画作品。今日に至る。
【東京裁判】と【エレファントマン】併せて3作は死ぬまでに見ておきたいよ❗️
なんか田舎の映画館の雰囲気が良いのだ❗️
か1917と007のサム・メンデス監督【アメリカン・ビューティー スルーがワシが映画のドシロウトのゆえん】
理不尽な移民、肌の色での差別は、令和の今考えられないが、しかしワシの見識が甘いだけで
実際は検証、解消すべき問題かもしれないねぇ。
大物らしい【素人でごめん🙇】「オリヴィア・コールマン」が
当時はマイノリティーであったであろう
お一人様中年女性を好演・・・・と言いたいとこですが
申し訳ないが、ここは職場ではないので言わせてもらうと
チョット無理だよ・・❤️ラブシーンはキス💋までにしとけ・・と思った。
残酷表現だけども、正直表現だから仕方がない。容姿云々くだらない野暮は言いたくないが・・・
支配人に屈するのはともかく、砂山ぶち壊し と プレミア上映での演説みたいのは明らかに病んでいて
観ていて痛々しい。勿論セクハラ許すまじですよ。
でも、大物監督、サム・メンデス もこの女優さんに忖度か?と思うと・・・
最近、映画そのものの作品多いねぇ、ブラピ、インドのチャイ、来週スピルバーグ
そこそこ雰囲気のある味のある【映画館作品+理不尽な差別許すまじ+お一人様中年女性の苦悩深さ】作品。
なんか【詩】みたいのは全然わけわからなかったジジイであった。【ワシ自身の容姿も人のこと言えない・・トホホ・・】
いろいろな見方ができる知的な枠。今週おすすめ。
今年59本目(合計711本目/今月(2023年2月度)25本目)。
ミニシアター(シアター2つの模様)を舞台に、その従業員やその常連さんほかを描いたヒューマン系のストーリーです。
この時代(1980年代ごろ)はまだ男女同権思想も完全ではなく、もっといえば黒人差別問題は普通にありました。このようなことが映画内では明確に見て取れます。
ただ、ミニシアターが舞台だとはいっても、コロナ事情等あるわけでもない1980年代のお話なので「経営難が何だの」といった「映画館の裏側」といったお話はほとんど出ないです(そういう趣旨のストーリーではないので注意)。
ストーリーも、「ミニシアターを中心とした人間関係」と「ヒラリーなどをはじめとした個々個人に着目したストーリー」の2本立てになっています(それらが交互に進むかたち)。いろいろな見方ができるので今週おすすめといったところでしょうか。
採点は下記がきになったので、4.7で4.5まで切り下げています。
------
(減点0.3/(当時の事情である点は理解しても)人権に対する配慮が足りない)
・ 「精神科から逃げてきたら人(警察?福祉施設の人?)が無理やり連れ戻す」シーンです。
日本では、このような「強制的な連行」は、刑事事件において令状がなければ行うことはできません(憲法/例外あり。現行犯の場合、緊急逮捕の時など)。そしてそのことは、刑事事件に限らない、一般の行政手続(たとえば、精神科のこの話は、医療行政)にも等しく及ぶ考え方です(日本では、川崎民商事件、成田新法事件など。「刑事手続きではない、ということのみをもって、憲法が保障するこれらの手続きが行政手続きに全く適用されないとは解されない」という最高裁判例)。
もっとも国も違うのも理解はするものの、この点はどこの国であろうが人権侵害の疑いが非常に強いもので(だから日本では今ではほとんどとられていません。制度上存在はしますが、死文化しているものが多いです)、こうした点に対する字幕上(エンディングロール)の配慮がなかったのが残念でした。
------
プラトニックな物語にした方が良かったのでは?
映画館を舞台にしているが、昨今よくある「映画愛」を謳い上げるような映画ではない。
共に生き辛さを感じている中年の女性と黒人の青年が、心を通わせていくラブストーリーになっている。
ただ、歳も離れていて境遇も異なる2人が、どうして惹かれ合うようになったのかが、今一つよく分からない。
心を病んでいたり、人種差別に遭っていたりするだけで、互いに恋愛感情を抱くようになるとは、とても思えない。
彼女の過去に何があったのかが明確に描かれないことも、そうした分かりにくさを助長させている。
2人は、比較的早い時期に肉体関係になるのだが、もしもプラトニックな関係であったならば、傷ついた男女の再生の物語として、もっと清々しい感動を味わえたのかもしれない。映像が美しいだけに、少し残念に思ってしまった。
それにしても、ラストの「チャンス」も取って付けたようだし、映画館を舞台にする必要はあったのだろうか?
全111件中、81~100件目を表示