「オリビア・コールマンとマイケル・ウォードが良かった」エンパイア・オブ・ライト talismanさんの映画レビュー(感想・評価)
オリビア・コールマンとマイケル・ウォードが良かった
映画は光と闇の繰り返しだけど人間の目には闇が見えない。だから光の連続で映画を見ることができる。映画館以外の世界も本当はそうかも知れない。光を十分に楽しまずに闇を引っ張り出して、分ける、線を引く、区別する、上と下を決める。それが人間の無知によって憎悪にまでなる。男と女、黒と白、若いと若くない、健康と健康でない、全部あれかこれかでなくてグラデーションでしかないのに。
美しい映像とカメラアングルと海とオリビア・コールマンの豊かな表情と笑顔と台詞が共生の美しさと優しさと幸福感を味あわせてくれた。ヘアメイクも凝ってた。プレミア上映の時にいきなりステージに駆け上がったヒラリー(コールマン)、ブルーのドレスの後ろのファスナーが開いていたり、スピーチする彼女の歯に赤いルージュがついていて、ハイになってる様子が手に取るようにわかる。
マイケル・ウォード、品があって可愛らしくて良かった。これから楽しみ。
80年代が今、流行ってるのかな。
おまけ
こういう映画を見ると、もう死んでしまった年上の友達とこういった映画についてお喋りできないのが堪らなく悲しい
そうですね。引っ張り出した闇が、差別から憎悪にまで膨れ上がる。一体、何なんだと言う思い。
人も世界も、基本はグラデーション。ここは皆さんと同じく、大共感です。
フィルムのコマの間の暗闇のはなし。浜の朝日の嘘つきどもと でもあったな~と思って見ていました。
チャンスは観ないとだめですね。
マイケルは目が小さめで、エディ・レッドメインを黒くしたタイプだなぁと思いながら見てました。
度々・・。
私も、オリビア・コールマンを知ったのは、大好きなヨルゴス・ランティモス監督の「女王陛下のお気に入り」からですね。(端役で出演している映画は観ていますが、印象に残らず)で「ファーザー」「帰らない日曜日」「ルイス・ウェイン」を劇場で見て、”不機嫌な女性を演じさせたらNo1"と思っていたら、今作での一人貸し切り状態で「チャンス」のラストシーンを見た時の彼女の嬉しそうな涙。ヤラレマシタ・・。では。
チェンジマーク衝撃的でしたよね!!
どうやら今の映画の手法では、あのマークが出るような事は無いみたいです。
今後古い映画を観るときはちょっと注目しちゃいそうです(笑)
コメントありがとうございます。
グラデーションでしかないのに…の言葉をみて今日はあつい涙がこみあげました。
本当にその通りです。
エンパイア劇場で観てみたい(笑)味わい深い作品でした。
ヒラリーとスティーブンの最後の抱擁の瞬間、ヒラリーの恋が、思い出に変わった。そう感じて思わず涙。
欧陽菲菲の「Love is Over」を思い出します。
Love is over
わたしはあんたのお守りでいい そっと心に