「(減点内容でネタバレになりうる点があるかも)まぁ、ストーリーの展開はわかりやすいです。」チケット・トゥ・パラダイス yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
(減点内容でネタバレになりうる点があるかも)まぁ、ストーリーの展開はわかりやすいです。
今年317本目(合計592本目/今月(2022年11月度)4本目)。
金曜日は定時で終わった夜はこちらの1本です。
ストーリーはもうわかりやすいというか、これ以外の解釈はできないでしょというレベルで「つかみの良さ」は満点で、そこからある意味「ドロドロ」の関係が続いていきます。父母どうしでモメてて、さらにそのモメたり時には協力をしながら、なんと自分の大切な子の結婚の「邪魔」をしに島に…というストーリーで、ストーリーとしてはわかりやすいほうになります。映画の放映時間が適正だった点もよかったですね。
また東南アジアが舞台でCGなどを(一部を除いて?)使っていない関係上、このご時世海外旅行も難しい現状とはいえ、良い島の旅行体験気分が味わえた、という方も多かったように思います。この点は別枠…か、あるいはその線が本筋なのかもしれませんが…この点は明確によかったところです。
一般指定ですし、100分ちょっとと2時間を切るということも考えると、今週(11月1週)迷ったら推せる作品かな、というところです。
採点としては、やはり私も日本とはいえ、行政書士の資格持ちという観点からは下記が気になったところです。
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(減点0.3/主人公のとっている行動も変)
・ この映画の主人公を誰に取るかはわかれますが、「アメリカの法学部を出て、卒業旅行か何かで旅行に出かけた子」を主人公に取るのが普通かと思います。アメリカでは法学部を出ると弁護士(に相当するもの。もちろんアメリカのそれ)って、法学部卒なら自動的についてくるのかな…?よって、「旅行から帰ってきたら、まずは法律事務所で見習いから働きたい」なども出てきます。
さて、この映画にはそういう事情があります。したがって、「主人公はある程度の法律の知識は持っている」ことは当然考慮する必要があります。
さて、島に向かって結婚だ何だという話が出たとき、結婚(婚姻)は多くの国で要式行為、言い換えれば「必要な届け出などをしないと成立しない行為」とされます。日本では「婚姻届けを役所に出してね」です。それ以外のたとえば結婚式やらは、実は「婚姻が成立しているかどうか」には一切かかわってきません(婚姻の成立だけを考えれば、いわゆる「オプション」扱いでしかない)。
ところが映画のなかでは「なんとかの水で清められた指輪を交換する」とか「何とかの繊維で作ったものを(男性側が)(一撃で)切断する」だのといった話が出てきて、それらを(追ってきた家族によって)邪魔されて「結婚ができないだの何だの」といっているところがあります。
ただ、これら(特になんとか水で清められた指輪を交換だの何だの、どういう効果があるのか謎)を満たさないと婚姻が認められない国って、リアルで存在するんでしょうか…。まあ、リアル世界でもしきたりを重んじている小さい集落などではあるのだろうとは思うのですが…。
そうであればそうちゃんと説明しないと、それらの「なんとか水で清められた指輪を交換する」も、要は「結婚旅行」と同じで、「結婚の時の思い出」程度で「あればいいけど、必ずしなきゃいけない」行為のようには思えないので、その部分はちゃんとセリフ等で補足が欲しかったところです。
※ それをもって「そんな謎の風習を信じている少数民族の村があるけど、文化が進んでいない」とか何とかという議論ではなく、映画として、まさか法学部を出て弁護士になるという設定の主人公がそういう「ぶっとんだ発言」をするので、何が何なのか本当にわからない、という点はあります。
※ まぁ、究極をいえば、「その島のルールより、どこの国でもそこの国の法律(国によっては、地方自治法(相当)で上書きされているケースもある)によるのが普通なので(婚姻・離婚といったものを、謎の風習が何だのという明文化されていないもので「なんとか水で清められた指輪の交換」が何とか言われても絶対にわからない)、法学部も出ていればそれも調べることは可能でしょうが、それをしていないのは、映画側のストーリーを単に優先させたものと思います。
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