「明確にミュージカル映画なので注意&英語の聞き取りにおすすめ」トゥモロー・モーニング yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
明確にミュージカル映画なので注意&英語の聞き取りにおすすめ
今年378本目(合計653本目/今月(2022年12月度)31本目)。
※ ここのプロフィールの中の「2022年ベスト」等はこのあと書き換えます。
ここでもちゃんと紹介があるのですが、ミュージカル映画です。しかも、途中からはインド映画っぽい表現(絶対にできないでしょ?みたいなおそらくCGか何かを使った謎の壁?のぼり?)まででてきます。
※ 「ミュージカル映画」という趣旨では、去年(2021年)の「ディア・エバーハンセン」を想定されるとわかりやすいと思います。
お話の展開もわかりやすく、離婚するだのしないだの、離婚する前に調停を挟むだの何だの親権はどうするんだうんぬんでもめて、あまりにもモメすぎていろいろお互いに少し「頭を冷やして」考えて、それから家庭をどうする…?という趣旨の映画です。
一方で、このような趣旨であるため、日本でいうと「調停離婚」(日本では、同意上離婚でなく、争いがある場合、調停離婚を先に申し立てないと原則裁判離婚に持ち込みができません)の話が出てくる上に、さらにそこで財産分与といった細かいことが求められるというところがあります(かつ、誰しも結婚しなければ、まして離婚なんてもっと少ないと思われる現状、調停離婚だの財産分与だのということは、知識としてはあっても、常識でもない)。ただ、これらの知識は出てくるだけ出て、「なるほどねぇ、そこ(民法の中でも財産編(親族相続)を扱うのね」と思えば、今度はミュージカルという不思議な映画です。
要は「人のことはちゃんと思いやらないとダメだよ」「離婚うんぬんを論じる前によく考えなきゃダメだよ」ということを言いたいのだし、それはそうですが、50年前じゃあるまいし、現在、それ「だけ」を扱っても映画としては30分で終わってしまいます。そこでいろいろな隣接分野が入ってきて、イギリスの文化も感じることができる、結構「上品な」作品かな、と思います(謎の、壁のぼりができるっぽい、インド映画らしい怪しいダンスはさておきも)。
個人的には結婚も離婚も経験はないけれど、「人のことをちゃんと思わなきゃいけない」という趣旨は当然当たり前に賛同できるものであり、映画としてはとてもよかったです。
なお、このように途中でミュージカルが挟む関係上、英語の聞き取りはかなりやさしく、「やや2級よりの準1あればいけるか」というレベルです(上記の事情から法律ワードも飛んでは来るが、そこは英単語より単に法律の知識がないとわからない)。今週(12月最後の週)は数が少ないので、迷ったらおすすめ、といえる一作でしょう。
なお、減点要素はないため、フルスコアにしています。
※ これまで、いろいろなレビューを書いてまいりましたが、見ていただきありがとうございました。