「アレキシサイミアスペア」劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
アレキシサイミアスペア
今年に入ってようやく1期、2期、3期、劇場版全てを初鑑賞しての今作へ。中々長い道のりでした。その道のりをしっかりと踏んできたからこその面白さと、2期と3期の間にあった謎やモヤモヤを振り払ってくれる作品にもなっていました。
咬噛さんが登場するシーン、やはり胸熱ですね。常守朱とのバディが復活するのも1期2期と辿った苦難の道、そこから違う道を歩みつつも、再会した2人で事態の解決の糸口を見つける流れが最高でした。
シリーズを追うごとに成長していく常守監視官と、良い意味でも悪い意味でも変わらない咬噛さん、エレベーター内での謝ってほしい常守監視官と謝らない咬噛さん、恩人の死にボロボロ泣く常守監視官を鼓舞する咬噛さん。このアンバランスな関係性が超良かったです。
最初はいけ好かないキャラだった霜月監視官はもうすっかり推しキャラに。文句を言いながらもなんやかんや協力もしてくれますし、ノリは良いですし、3期で問題児たちを統率しまくる面倒見の良さも今作で発揮されています。こんなに第一印象と今の印象が変わったキャラっていたかなぁってくらいには好きですね。
見知ったキャラクターが沢山出てきたと思えば、3期で既に分かってたとはいえ皆それぞれの理由で死んでいく、分かっていたはずなのにかなり辛かったです。雑賀先生…と唇噛み締めるほどにはやり切れない気持ちがありました。PSYCHO-PASSならではの辛い展開も面白さのスパイスになってしまうんですから恐ろしいです。
3期で唐突に提示された設定についての補足もしっかりとされていて、3期ではあやふやなまま見てポカーンとしながら見ていましたが、その設定のはじまりもしっかり描かれてより鮮明に物語を見ることができました。
作画も劇場版クオリティでヌルヌル動きますし、背景は綺麗ですし、しっかりと流血描写も濁さず映してくれるので良かったです。R指定に相応しいグロさも、抑え目だった3期からパワーアップし、2期くらいのエグさを携えていました。テレビシリーズの方だと若干怪しいところがちらほらあったので、その点でも一安心です。
2期やSSから3期の橋渡しをする作品という珍しいポジションの作品なのに、この濃厚さ。10周年というタイミングもありますし、4期も期待しちゃって良いやつですかね。否が応でも期待しちゃいますが笑
鑑賞日 5/12
鑑賞時間 9:50〜12:00
座席 L-27