劇場公開日 2022年10月7日

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「ユニークな設定にユニークな展開、ビックリの結末というアイデアだけの作品」デュアル 徒然草枕さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ユニークな設定にユニークな展開、ビックリの結末というアイデアだけの作品

2023年7月10日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

オリジナルとクローンの対決モノといえばシュワルツネッガー「シックス・デイ」が思い浮かぶが、あちらは完全なアクションSFで、シュワちゃんは火星に行っても地球でも、同じようなアクションを繰り広げるだけと再確認させられたのだった。

同じ趣向のSFである本作も、冒頭の対決シーンから似たような作品かと思って見ていくと、全然違う展開の、実は心理サスペンスだとわかってくる。
一応、設定はオリジナルがクローンを倒すために戦闘訓練を積み、生存本能と戦闘能力を高めていくのが柱なので、観客もオリジナル側に味方して見ていく。ところが対決の日が近づくにつれ、この設定が微妙に揺らぎ始め、映像は徐々に両者半々に肩入れし始めるではないか。

さて、これはどうやって回収するのだろうという興味から、最後まで引きずられるように見ていくと、おお、そう来たか!という結末なのであったw
ユニークな設定にユニークな展開、ビックリの結末はとても面白かったのだが、いかんせんキャラクターや人間関係が平板で魅力に欠けるのでドラマ性が乏しい。アイデアだけに終わった感が強い。

徒然草枕