「笑いありほっこりありの、銭湯を舞台とした群像劇」湯道 すけさんの映画レビュー(感想・評価)
笑いありほっこりありの、銭湯を舞台とした群像劇
昭和の香りが残る銭湯「まるきん温泉」を舞台に、亡き父が残した銭湯を壊してマンションを建てようと考える売れない建築家の長男・史朗(生田斗真)と、父の仕事を受け継ぎまるきん温泉を切り盛りしていた次男・悟朗(濱田岳)との衝突を描きつつ、「湯」を介して紡がれる様々な人間模様が魅力の笑ってほっこりするヒューマンドラマ。
「銭湯なんてこの先続かないんだから壊してマンションにしようぜ」と言う史朗の言うことも分かるし、常連のみんながいるので続けたいと思う悟朗の気持ちも分かる。
しかしまるきん温泉での生活を続けていく中で、自分のしたことで人に直接感謝されることに喜びを覚えていく史朗と、これから先細りしていくことが分かっていて実は史朗の言うことも心の奥では考えていた悟朗というお互いが歩み寄った結果、逆にすれ違いが起きるというのも分かる。
「まぁそうなるよな〜」という流れの読めるある種王道の話ではあるのですが、題材が面白いため普通に楽しめました。
兄弟二人以外に、看板娘・いづみ役の橋本環奈が良かった。椅子にちょこんと座って編み物をしてるのめちゃくちゃ可愛かったですね。
やっぱり橋本環奈はこういう見せ方が一番可愛い。人懐っこい愛嬌ある笑顔なので、みんなから愛されてる役が似合います。
タイトルにもなっている「湯道」を茶道や華道と同じように「湯に入ること」を一種の芸術として描いているのですが、そのシーンがとてもシュールでクスクス笑ってしまいました。
分かりやすく笑えるシーンもありましたが、こういうシュールな笑いがあるのも良い。
予告を見て面白そうだなと思った人は、自身の想像通り楽しめる作品だと思います。
なにより橋本環奈の入浴シーンがあるだけで100点なんだよな〜()