劇場公開日 2023年1月27日

「一編の詩のような映画」イニシェリン島の精霊 まだまだぼのぼのさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5一編の詩のような映画

2023年2月7日
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鑑賞方法:映画館

アイルランドの孤島を舞台に繰り広げられる二人の男の物語。
とても静かでスローテンポでありながら、心がザワザワする居心地の悪さ、薄く張り付いた狂気のような物悲しさ、終始なんとも言えない空気が纏わりつきます。それでもふと光のような暖かさが差し込んだように感じる瞬間があって、でもまたすぐ消えてしまう程に儚くて。

そんな感覚的な言葉しか出てこないほど、私はまだこの作品を読み取れていません。
一つ一つの言葉にたくさんの意味や想いが込められた詩のように、一切の説明を削ぎ落とした本作は、きっとこれから後味を噛み締めることで感じ方が変わるのだと思います。そういったところも含めて味わい深い作品。

今の漠然とした感想は、パードリックとコルムへの印象が最初と最後で真逆に思えて、どうしてもコルムのパードリックへの深い愛情を感じてしまうし、パードリックが全然「いい人」に感じないというもの。
全くトンチンカンかもですが。笑
他の皆さんの感想を読むのが楽しみです。

まだまだぼのぼの